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プラセンタの効果(5)アレルギー
胎盤から抽出したエキス「プラセンタ」は、医療機関にて様々なアレルギーの治療に使われています。プラセンタはなぜアレルギーに効果があるのか、そのメカニズムについてドクター監修のもと詳しくお伝えします。
胎盤から抽出された有効成分のエキス「プラセンタ(胎盤エキス)」を用いて、様々な疾患や体調不良、不定愁訴の治療を行うことを「プラセンタ療法」と呼びます。
プラセンタ療法では、現在分かっている範囲で20の薬理効果が報告されています。そのなかでも「抗炎症作用」「抗アレルギー作用」「活性酸素除去作用」「自律神経調節作用」「細胞活性化作用」「血行促進作用」が複合的に作用し、アレルギーに対して様々な効果を発揮することが分かっています。
アレルギーのメカニズム
そもそも、アレルギーとは何なのでしょうか。
私たちの身体には、ウイルスや細菌から身を守る「免疫力」が備わっています。ウイルスなどの敵が体内に侵入すると、白血球内のリンパ球の一種である免疫細胞(T細胞やB細胞)が攻撃をしかけて撃退します。この時、同じ敵が再び侵入してきた時に即攻撃できるよう武器(抗体)を作って備えておきます。
ところがダニや花粉など身体に害を与えない物質に対しても敵だと勘違いし、「IgE抗体(免疫グロブリンの一種)」を作って攻撃してしまうことがあります。過剰に反応して攻撃しすぎることにより身体にマイナスの症状を引き起こす現象が、アレルギーです。アレルギーは主にペットの毛やカビ、食物などで起こり、アレルギーを起こす物質のことを抗原またはアレルゲンと呼びます。
「抗体」は皮膚や粘膜に多く集まって常にアンテナを張り巡らせており、アレルゲンが侵入すると化学物質などを放出して、かゆみなどのアレルギー反応を生じさせます。
この結果、以下のような病気を発症させます。
- アレルギー性鼻炎、結膜炎、花粉症
- アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触性皮膚炎
- 食物アレルギー
- 薬物アレルギー
- 気管支喘息
- アナフィラキシーショック(短時間で激しい症状が出て、命に関わるショック状態に陥る)
プラセンタのアレルギー体質改善効果
プラセンタにはアレルギーを緩和させる効果があります。その仕組みとはどのようなものでしょうか。
異常なリンパ球の排除によって改善
プラセンタには多くの成長因子が含まれており、それが細胞の再生を促進させて異常なリンパ球(アレルゲンを異物とみなして攻撃をするリンパ球内の免疫細胞)を排除すると言われています。これによって、アレルギー体質自体が改善されます。特にアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、気管支喘息などには高い効果が報告されています。
また慢性関節リウマチや潰瘍性大腸炎なども異常なリンパ球が原因で起こる疾病のため、プラセンタによって症状が改善すると言われています。
免疫抑制物質の効果によって改善
胎盤には元々、母体が胎児を異物と認識し攻撃しないよう免疫抑制物質が含まれているとされています。
胎盤の成分を抽出したプラセンタにも妊娠初期因子、ビタミンD、コンドロイチン硫酸、グルコサミンなどの免疫抑制物質が豊富に含まれています。これがアレルギーを改善させるのです。
アレルギーには対症療法としてステロイド剤が処方されることがありますが、これはステロイドの持つ免疫抑制作用と抗炎症作用により一時的に症状を緩和させるものであり、体質自体の改善を目指すものではありません。
プラセンタには免疫抑制作用のほか抗炎症作用もあるため、ステロイドと同じ効果も発揮します。しかもステロイドは副作用がありますが、プラセンタ療法で使われるヒトプラセンタ注射や内服薬には、これまで重大な副作用の報告はされていないというメリットもあります。
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