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肌の赤みやかゆみを伴う肌荒れの治し方・予防法

更新日:2017.06.20
公開日:2014.07.01
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この記事の監修者
神谷町皮フ科形成外科 院長 尾山修一

赤みを伴う肌荒れの原因で多いのが、肌の菲薄化(肌が薄くなる)によるものです。肌が薄くなることにより肌の赤み、かゆみなどのトラブルが起こるのはなぜなのか、どうすれば治るのかについて、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

肌の赤みやかゆみを伴う肌荒れの治し方

赤みやかゆみを伴う肌荒れの主な原因は、肌が薄くなることです。具体的には、肌の表面にある角質層が薄くなったり、まったくなくなることで外部からの刺激を受けやすくなるのです。

赤み、かゆみを伴う肌トラブルの原因

皮膚に起こる炎症の原因は部位によって異なりますが、赤みを伴う炎症は、主に皮膚の菲薄化(皮膚が薄くなること)によって肌がダイレクトな刺激を受けることが原因となります。肌が薄くなると、真皮に存在する毛細血液が浮き出て見えるだけでなく、肌の免疫力が落ちてニキビや肌荒れなどの炎症も起きるため、赤くみえるようになります。

※「菲薄化(ひはくか)」について詳しく知りたい方は、「その顔の赤みや肌荒れ、菲薄化(ひはくか)が原因かも?」をご覧ください。

免疫とは、細菌や有害物質など、外からの“敵”が身体に入ってきたとき、それをやっつけるために起こる体内の仕組みです。肌の炎症は、この免疫システムの誤作動により起こります。“敵ではないもの”も攻撃してしまったり、正しい敵に対しても過剰に攻撃してしまうことにより、自分自身も傷つけてしまうのです。

薄くなって外からの刺激を受けやすくなった皮膚では、「炎症増悪たんぱく質」というものが表皮細胞で多く作られるようになります。このたんぱく質を“敵”とみなし、炎症を引き起こすサイトカイン(生理活性物質)という物質が表皮内で増加するため、肌で炎症が起こります。肌が薄いままだと、外からのダイレクトな刺激を受け続けることになり、その結果、赤みや肌荒れがずっと続くという負のスパイラルに陥ってしまうのです。

炎症自体は外敵から身体を守る免疫反応の一つなので、なくてはならないものですが、過剰な炎症は肌の赤みやかゆみを引き起こすため、赤みやかゆみを防ぐには、肌が薄い状態を改善する必要があります。

赤み、かゆみを伴う肌荒れの治し方と予防方法

肌が薄くなっている人にとって最も大切なことは、肌のうるおいをキープして、肌の自己再生力をうながすことです。そのためにまずやっていただきたいことは、化粧品の見直しです。洗顔は、合成界面活性剤の入っていない無添加の「固形石鹸」を使用し、ぬるま湯で洗い流すだけにします。化粧水や乳液は、保湿能力の高い成分を配合しているものを選ぶとよいでしょう。保湿成分はいろいろとありますが、特にセラミドは角質層で水分を保持する機能とバリア機能の両方を兼ね備えているので、皮膚の薄い人にはピッタリな保湿成分だと言えるでしょう。

もちろん、これらのケアをしたからといって、すぐに赤みとかゆみが改善されるわけではありません。改善までにはある程度の時間がかるので、根気よく続けましょう。さらに、これらの情報を踏まえた上で、選んだ化粧品が自分のお肌に合っているかどうかも、常に確認するようにしましょう。

また、食生活の改善や生活習慣の見直しも、赤みやかゆみを伴う肌荒れの改善と予防に有効です。アルコール、たばこ、カフェインなどの嗜好品や香辛料などの刺激物は極力避けるようにしましょう。ストレスをためない生活や十分な睡眠も大切です。

これらのケアで治らないほど重症の場合は、皮膚科を受診しましょう。症状に応じた施術と薬を処方してもらえます。セルフケアと同様、治療を受けた場合にも効果がすぐに現れるわけではありませんが、継続することで効果を得ることができます。

※肌のヒリヒリをケアする保湿のコツは「顔の皮膚がヒリヒリ・ピリピリ痛い時の正しいケア方法」をご覧ください。また、具体的なスキンケア成分については、「赤ら顔・肌の赤みに効果的な化粧品の選び方」をご参照ください。

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