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ニキビの原因となる食べ物と食生活
多くの場合、大人ニキビは原因を1つに絞れません。外からの刺激、内面的な問題など、様々な要因が考えられます。ここではドクター監修の記事により、ニキビの発生や悪化を招く食生活について、詳しく解説していきます。
さまざまな要因の組み合わせでできる大人のニキビですが、中でも食生活は、誰もが毎日関わるものだけに大きな影響があるといえるでしょう。ここでは、食事内容や食生活が肌に与える影響について詳しく見てみましょう。
ニキビの原因となるバランスの悪い食生活
偏食やダイエットをしたり、欧米型の食事が多い場合、必要な栄養素が不足したり、特定の食品や栄養素が過剰になりがちです。栄養の摂取バランスが悪くなると、さまざまな不調を生じるリスクが高まりニキビの発生や悪化にもつながります。
脂質と糖質過多
動物性脂肪や糖質は皮脂腺を刺激する作用があります。身体にとって必要な栄養素ですが、摂り過ぎは確実に皮脂分泌を増加させ、ニキビだけではなく生活習慣病の原因にもなります。
タンパク質不足
バランスの悪い食生活で不足しがちなのがタンパク質です。皮膚や爪、毛髪、筋肉、内臓などの形成に必要な栄養素です。タンパク質が不足すると新しい皮膚の生成がとどこおり、ターンオーバーのサイクルが乱れます。それにより古い角質の剥離が進まず、毛穴を塞いでしまいます。
タンパク質は免疫細胞の材料でもあるため、不足すると免疫力が低下します。毛穴の中では、ニキビ菌に抵抗しきれなくなり、増殖を許してしまうのです。
ビタミン不足
ビタミンは、肌の健康のために大きな役割を担います。新陳代謝を促進するビタミンAやビタミンB6が不足すると、肌のターンオーバーが乱れ、過角化を招きます。また、皮脂のコントロール作用があるビタミンB2の不足は、皮脂分泌を増加させます。
そのほか、ビタミンCには抗酸化作用があります。不足すると活性酸素が増加して毛穴の中で炎症を起こし、ニキビを悪化させます。
必須脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)の不足
サバやイワシなどに豊富に含まれている必須脂肪酸は、肌の再生を促す作用があるため不足するとターンオーバーのサイクルが乱れます。また、角質層の保湿因子である細胞間脂質を形成しているのは、この必須脂肪酸です。十分に摂取していないと角質層の保湿力が低下し、毛穴周辺の過角化を引き起こします。
高GI食はニキビを引き起こす食べ物
糖類を多く含む食品や炭水化物の中には、「高GI食」に該当するものがあります。それらの過剰摂取は身体に悪影響を及ぼすと言われており、肌も例外ではありません。高GI食はニキビの原因になる場合があります。
「高GI食」とは?
「GI=グリセミック指数」とは、食品ごとの血糖値の上昇指数です。消化した食品が糖に変わるまでの速さを表すもので、主に糖尿病治療で用いられてきました。具体的な例としては、ブドウ糖のGI値を100とすると、白米は70で玄米は50なので、食後の血糖値の上昇度合いは白米の方が速いといえます。ほかの例を挙げると、じゃがいも70に対してさつまいもは48、精白パンが95でパスタは55です。
高GI食は過剰な皮脂分泌を引き起こす
GI値の高い食品の摂取で急速に血糖値が上がると、血糖値を下げるためにインシュリンが分泌されます。ところがインシュリンには、血糖値を下げる作用のほかに、男性ホルモンを刺激する作用もあります。インシュリンの過剰分泌が男性ホルモンの量を増やし、皮脂をも過剰に分泌させてしまうのです。
必要以上に皮脂が分泌されると、皮脂の排出が追いつかなくなり、やがて毛穴の中に溜まっていきます。その皮脂を栄養分にしてアクネ菌が増殖し、ニキビの炎症や悪化を引き起こします。皮脂分泌を増やさないためにも高GI食は控え、GI値の低い食品を中心に摂取することをおすすめします。
低GI食はダイエットにも効果的
ニキビ治療に有効な低GI食は、ダイエットにも有効です。「低インシュリンダイエット」という言葉を聞いたことはないでしょうか。インシュリンは体内で脂肪を生成し蓄積する働きもするため、ついた別名が「太るホルモン」です。そこで、低GI食を摂取することでインシュリンの分泌を抑え、太りにくい体質にするというのが低インシュリンダイエットです。
コーヒーやアルコールがニキビを招くことも
コーヒーや紅茶、アルコール類も摂り過ぎはニキビの原因になります。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、ビタミンBの吸収を妨げ結果的に肌のターンオーバーを乱します。また、アルコールは皮脂腺を刺激し、皮脂の過剰分泌を起こします。
ただし、嗜好品類がニキビの直接の原因になるわけではありません。適度な量と頻度を考慮して摂取する分には、それほど悪影響はないでしょう。
ニキビを予防・対策する食事について、詳しくは『食べ物からニキビ対策をしましょう』をご覧ください。
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