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紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のシーン別使い分け

更新日:2017.03.29
公開日:2017.03.29
ドクター画像
この記事の監修者
銀座禅クリニック 院長 コッツフォード 良枝

紫外線から肌を守るものの一つに日焼け止めがありますが、これには種類があり、正しい使い方というものもあります。紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いとともに、日焼け止めの正しい使い方などを、ドクター監修の記事で解説していきます。

肌を紫外線の刺激から守るために、日焼け止めを使うことは多いと思います。しかし、日焼け止めにはどのような種類があり、どのような仕組みで肌を守っているのかをご存知ない方もいるでしょう。ここでは、日焼け止めの種類として大きく分けられる紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を主に取り上げながら説明していきます。

日焼け止めとは

紫外線から肌を守るために使うものとして、もっとも効率がいいのは日焼け止めといわれています。一般的なのは、肌に直接つけるものになります。日傘や衣服などでも紫外線を防ぐことはできますが、素材によっては透過してしまいますし、散乱してくるものもあります。日焼け止めをきちんと正しく塗っていれば、紫外線による害を最小限に抑えることができると考えられています。

日焼け止め製品の種類

さまざまな剤形がある

日焼け止め製品には、クリームや乳液状のもの、オイルやローションなどさまざまな種類があります。また、汗や水に強いウォータープルーフのものもあります。これらは、使うシーンや好みなどに合わせて使い分けることができます。

大きく分けると2種類

日焼け止め製品には、このようにたくさんの種類がありますが、紫外線の防ぎ方には大きく分けて2種類あります。紫外線を吸収して防ぐものと紫外線を散乱させて防ぐものです。紫外線吸収剤には有機系の素材が、紫外線散乱剤には無機系の素材が多いといわれています。そこで、紫外線吸収剤を有機系素材と、紫外線散乱剤を無機系素材と言って分けることも増えています。

飲む日焼け止めもある

ちなみに、日焼け止めは一般的には、肌に塗るものというイメージがありますが、最近では飲む日焼け止めもあります。

紫外線吸収剤の特徴

有機系の素材が多い紫外線吸収剤は、紫外線を防ぐ力が強く、使いやすいものが多いとされています。しかし、デメリットもあります。

紫外線からしっかり肌を守る

紫外線吸収剤は、とても伸びのいい素材でできています。伸びがいいのでムラなく塗れてきちんと肌に密着し、紫外線が肌に当たらないようになっています。一般的に紫外線吸収剤は紫外線を遮断する力が強いので、きちんと使えば紫外線を防ぐ効果も高いと言えます。そして、以前の日焼け止めに多かった、白く残るということもほとんどありません。塗ったときに白く残りにくいので顔などにも使いやすいです。

人によっては肌が荒れることも

肌の弱い人や子供などでは、紫外線吸収剤を使うことによって肌が荒れてしまうこともあります。紫外線吸収剤は、そこに含まれる化合物が紫外線を吸収するので、肌のすぐ近くで紫外線が留まっている状態と言えます。これにより、日焼け止めを塗ったときに刺激を感じたり、かぶれたりすることもまれにあります。肌の弱い人は、特に気をつけなければいけません。しかし、最近では技術の進歩により、肌荒れや刺激の少ない製品も増えてはいます。

紫外線散乱剤

無機系の素材が多い紫外線散乱剤は、肌への刺激は少ないといわれていますが、ベタつきや白残りが気になることもあります。

紫外線吸収剤より肌にやさしい

紫外線散乱剤は、紫外線を肌の近くで留めることはせず、周りに散らせるものとなります。紫外線を散らせてくれるので、その分肌への刺激も少なく肌荒れなども起こりにくくなると考えられています。そのため紫外線散乱剤は、肌の弱い人や子供でも使いやすいのが特徴です。

ベタつきや白残りすることも

肌にやさしいのが一番のメリットである紫外線散乱剤ですが、塗ったときにベタつきや白残りしてしまう製品が多いのが問題といわれています。もちろんこちらも最近では研究が進んでいるので、ベタつきや白残りもそれほどひどいものは少なくなりました。しかし、紫外線吸収剤よりはこれらの問題は起こりやすいので、一度目立ちにくいところに塗って、確かめてから使ったほうがいいとも言えます。

SPFとPAの意味

日焼け止めには、必ずSPFとPAという表示があります。これらは、紫外線をどの程度防ぐかという遮光効果の強さを表しています。

SPFはUV-Bに対する指標

SPFとは、sun protect factor(サンプロテクトファクター)の略です。SPFは数字で表示されていて、この数字が高いほどUV-Bに対する遮光能が高くなります。表示される数値の最高は50ですが、それ以上の効果のあるものは50+として表示されています。簡単に効果を説明すると、SPF10という表示のある日焼け止めを使用すると、使用しないときに比べて、肌が受けるUV-Bの量を10分の1に減らしてくれます。

PAはUV-Aに対する指標

PAとは、protection grade of UVA(プロテクショングレードオブユーブイエー)の略です。PAは+の数で表示されていて、+の数が多いほどUV-Aに対する遮光能が高くなります。こちらは、+から++++までの4段階で表示されます。UV-Aが肌に当たると、肌は一時的に黒くなります。照射量が増えれば、黒くなった肌の状態も長い時間持続するようになります。日焼け止めを塗るとこの肌が黒くなるまでの時間を長くしてくれるのですが、その長さによって+の表示が変わってきます。

日焼け止めの正しい使い方

日焼け止めは、正しく使うことできちんと効果が発揮されます。日焼け止めの種類によっても違いはあるので、まずはそれぞれの日焼け止めの説明をしっかり読んでから使うようにしましょう。

シーンによって日焼け止めを選ぶ

日焼け止めにはたくさんの種類がありますが、これらは使うシーンによって選ぶことができます。ほんの少しの外出程度ならSPFやPAの低いもので十分ですが、長時間日差しの強いところにいるときにはSPFやPAの高いものを使ったほうがいいでしょう。また、海やプールなど水に触れるようなときには、ウォータープルーフのものを使ったほうがいいでしょう。

塗るのは外出の直前に

日焼け止めは、朝起きてすぐに塗ればいいというものではありません。できるだけしっかり効果を得るためにも、外出の直前に塗るようにしましょう。

何か所かに置いてから塗り伸ばす

日焼け止めを塗るときは、塗りたい部位(たとえば腕)の何か所かに日焼け止めを置き、そこから塗り伸ばすようにするとムラなくきちんと塗ることができます。

とれたと思ったときには塗り直しを

日焼け止めは塗り直しも重要です。日焼け止めは肌の上にあってこそ効果を発揮できます。肌をこすったり、汗をかいたりすると日焼け止めはとれてしまうので、とれたと思ったときには塗り直しも必要です。理想としては、2~3時間おきに塗り直すことといわれています。

石けんや専用のクレンジングで落とす

日焼け止めは落とすことも大切です。一日の終わりには必ず落とすようにしましょう。多くの日焼け止めは石けんで落ちますが、ウォータープルーフのものなどは専用のクレンジングが必要なこともあります。表示を確認しましょう。

2層タイプは降ってから使う

日焼け止めには2層に分かれているタイプもあります。2層タイプの日焼け止めを使う際には、使用前に必ず振って混ぜてから使うようにしましょう。

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