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歯茎のデキモノは口内炎?
歯茎にできてしまったデキモノ、それは口内炎なのかもしれません。歯茎に口内炎ができてしまう原因や、そこから考えられる病気、口内炎の治療方法などについて、ドクター監修の記事で解説していきます。
歯茎にも口内炎ができるのか、できてしまうときの原因は何か、そして、どのような病気が考えられ、どのような治療方法があるのか、などについて詳しく解説していきます。まず、歯茎に口内炎ができる可能性についてみていきましょう。
歯茎に口内炎ができる可能性
口内炎とは、口の粘膜(頬・唇・歯肉・舌など)に炎症が起こることを言います。ですから、歯肉(歯茎)にも炎症、つまり口内炎ができる可能性があると考えられます。症状・原因はさまざまで、炎症だけでなくアレルギーや腫瘍などであることもあります。
歯茎に口内炎ができる原因
歯茎に起こる炎症には、さまざまな原因が考えられます。歯槽(しそう)粘膜においての痛みは、通常、潰瘍やびらんを生じる疾患などに関連しています。部分的な痛みでは、化学的、機械的外傷やウイルスの感染、熱傷などの原因により生じるとされています。他にも、薬剤、自己免疫疾患、細菌やウイルスの感染、栄養障害、精神的な因子、遺伝的な素因子とさまざまな原因があげられます。
歯茎に口内炎ができる病気と治療法
歯茎にできる口内炎の原因としてもっとも頻度が高いといわれているのがアフタ性口内炎です。他にも、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)、慢性再発性アフタ、類天疱瘡(るいてんぽうそう)、疱疹性口内炎、歯肉増殖症などがあげられます。詳しい病気の原因と治療法は下記の歯茎の口内炎の治療法に記載します。
口腔扁平苔癬
扁平苔癬は、粘膜や皮膚の角化異常のともなう炎症性の疾患で、口腔の角化性病変の中でもっとも多いとされています。好発部位は頬の粘膜ですが、歯肉でもみられると考えられます。原因として、ウイルス感染や細菌、情緒的因子、遺伝的因子、アレルギー(歯科金属、食物)、代謝障害、ビタミンAの欠乏などが考えられますが確定的なものではないとされています。治療には、消炎剤(含嗽)、ステロイド剤(軟膏、内服、粉末、含嗽、局所麻酔)、免疫抑制剤、抗アレルギー剤などが考えられます。
アフタ性口内炎
ストレスや栄養バランスの偏った食生活、遺伝、ウイルスや細菌の感染など、さまざまな原因が考えられるものの、明確な原因はわかっていません。潰瘍形成の2~48時間前までの間、灼熱感があり、病変部分は0.3~1cmと小さいのですが強い痛みがともなうとされ、軽いもので10日以内に治癒するとされています。治療には、潰瘍を覆う貼付物の使用、またはステロイド軟膏やテトラサイクリン系軟膏の塗布が考えられます。
慢性再発性アフタ
上記のアフタ性口内炎が定期的または不定期に再発をくりかえすことで、再発性アフタや再発性アフタ性口内炎、再発性アフタ性潰瘍とも呼ばれています。細菌、ウイルス、栄養障害(ビタミンB12、葉酸、鉄などの欠乏)アレルギー、食物、消化管疾患、精神的ストレス、免疫学的異常、ホルモンなどが原因と考えられますが、明確ではありません。治療法として、ステロイド剤の軟膏、貼付錠や膜、含嗽、内服が一般的とされています。
類天疱瘡
口腔粘膜に初発が多くみられ、次に眼が多いとされる、表皮下水疱形成を特徴とする病気ですが、口腔内では歯肉と頬の粘膜にみられるとされています。自己免疫疾患が原因と考えられており、免疫抑制剤やステロイドの服用での治療が検討されます。
ヘルペス性歯肉口内炎
単純ヘルペスウイルスの感染による口内炎です。39~40度の発熱、倦怠感、食欲不振などの症状から出始め、リンパ節が腫れることもあります。それに前後して、歯肉や唇などに多数の小さな水疱やびらんが生じる病気です。治療は、安静、栄養管理、抗ウイルス剤の服用などです。
歯肉増殖症
歯肉が増殖し、発赤や違和感、出血などの傾向がみられることもあり、歯列が乱れてしまうこともあるといわれています。好発部位として、上下あごの前歯部で次第に広がっていくとされています。この原因は、薬のカルシウム拮抗薬、シクロスポリンA、フェニトインの使用があげられています。原因とされる薬剤の使用の中止や変更、または減量、歯肉の切除、口腔の清掃および口腔衛生指導といった治療が考えられます。
歯茎に口内炎ができたら何科を受診?
主な病気として口内炎を扱っているのが口腔外科です。ここは、口内炎や口の粘膜の病気、親知らずの抜歯、口腔がん、唾液腺の病気などを扱う診療科です。歯科、小児歯科や内科、耳鼻咽喉科、皮膚科などの科でも対応してくれます。口腔の粘膜の違和感、異常などを感じたら、我慢しすぎずに受診するようにしてください。
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