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薬を使ってシミを消す治療
紫外線などが原因でできるシミの治療で、外用薬や内服薬を使った治療法があります。今回は、美容皮膚科でのシミ治療と、薬の種類別の特徴、薬でシミを消す方法を、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。
顔にできたシミをなんとかしたいと思ったときに思い浮かべるのは、美容皮膚科などでしょう。ここでは、そのような専門科で行う治療法のひとつ「薬」を使った治療に焦点を当て、治療法や薬の種類、薬でシミを消すことができるのかを詳しく解説します。
皮膚科や美容皮膚科で行われるシミの治療
シミの治療は、主に美容皮膚科でおこなわれます。一般的な皮膚科では、美容作用の効果が期待できる外用薬をシミがあるところに直接塗布したり、内服薬を服用して身体の中からシミへ働きかけたりする薬がメインの治療法です(この場合、健康保険は適応されません)。その一方で、美容皮膚科で行われる治療法は、上記の2つに加え、次のような治療法が用いられることもあります。
・レーザー治療
・光治療
・ケミカルピーリング
・イオン導入やエレクトロポレーション
いずれの場合も、専門医がシミの種類を診断してから行われます。特に外用薬には、シミに効果的とされる成分が高濃度で含まれており、高い効果が期待できる反面、副作用が出てしまうケースもあるため、治療で用いる際は、ドクターの指示のもと行いましょう。
シミの治療で使用される外用薬と内服薬
シミの治療には外用薬と錠剤やカプセルなどの内服薬(経口薬)が用いられます。一般的な皮膚科と美容皮膚科に共通するシミ治療に使われる薬を詳しくご紹介します。
よく使われる外用薬
・ハイドロキノン軟膏
皮膚科などのシミ治療で処方される、美白効果が高いといわれている物質「ハイドロキノン」が配合された軟膏です。この薬は、シミのもとであるメラニン色素の生成を抑制します。医療機関では、市販されている薬よりも高濃度で、この成分が4~5%含まれていることが多いです。そのため、使用方法を誤ると肌に強い刺激を与えてしまい、赤みやかぶれといった症状を引き起こすことがあります。病院で処方された場合は、ドクターの指示に従って使用しましょう。シミの部位のみに塗る方法もあれば、顔全体に塗る方法もあります。
市販のハイドロキノンが含まれた薬や化粧品を使うのであれば、絆創膏のガーゼ部分にそれを含ませて二の腕に貼り付け、24時間様子をみるパッチテストを行うことをおすすめします。24時間後に特に異常が見られないのであれば使用してもよいでしょう。
また、ハイドロキノンが茶色っぽく変色し劣化している場合も、使用することで別の肌トラブルを招く可能性があるため、使わないようにしましょう。いずれの場合も、赤みなどの異常が見られたらドクターなどに相談して、引き続き使用しても大丈夫か判断を仰ぎましょう。
・トレチノイン軟膏
表皮のメラニン排出を促します。シミの部位のみに塗ります。ハイドロキノンと併用することもあります。
ただ、塗るとある程度の肌の赤みや落屑(皮むけ)が見られるため、経過を見ながらの調整が必要です。ドクターの指示をしっかりと守りながら使用するようにしましょう。
よく使われる内服薬
内服薬は、シミの種類によって使い分けられます。
・トランサミン(トラネキサム酸)
医療現場において、止血剤として使われることもあります。シミ治療では、メラニンの生成を抑制します。
・ビタミンC
うるおいやハリのある肌に必要なコラーゲンの生成に関係するだけでなく、メラニンの生成を抑制します。食事だけでは不足する場合は、サプリメントや内服薬から摂取するとよいでしょう。
・ビタミンE
メラニンは、チロシンというアミノ酸の酸化によって作られます。ビタミンEは、この酸化を阻害します。ビタミンCと一緒に摂ることで、より効果を発揮するため、食事や内服薬で一緒に摂取しましょう。
・L-システイン
メラニンの生成を抑えてくれるアミノ酸の一種で、ビタミンCと一緒に働き、肌の調子を整えてメラニンを自然に排出するという効果も期待できます。
病院処方の薬でも保険適用外になることも
これらの薬は、医療機関で処方されたとしても健康保険が適用されない場合があります。ビタミンCは炎症後の色素沈着であれば保険適応となります。
薬のみでシミを完全に消すことは難しい
シミの種類や濃さ、大きさにもよりますが、薬のみでシミを完全に消すのは難しいことが多いです。しかしある程度、薄くしたり、もしくはレーザーなどと組み合わせて用いることにより有効な場合も多々あります。まずは紫外線ケアを行ったり、肌に刺激を与えないように気をつけたりといった日常のケアを心がけつつ、薬も併用してみてはいかがでしょうか。
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