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お尻の穴がかゆいときの対処法と日々の予防法

更新日:2017.09.25
公開日:2017.02.24
ドクター画像
この記事の監修者
おおさわ胃腸肛門クリニック 院長 大沢晃弘

お尻がかゆいと感じたら、自己判断で薬を使用せずまずは専門医に受診することが大切です。また、かゆいときの対処法やかゆみにつながる生活習慣の見直しも必要になります。今回はドクター監修の記事でお届けします。

お尻のかゆみが気になって日常生活にも支障が出ることもあります。かゆいときに何をしたらよいのか知ることが大切です。ここでは、肛門のかゆみを改善する方法やかゆみにつながる生活習慣なについて見てみましょう。

お尻の穴がかゆいときの対処法

お尻の穴がかゆいとき、間違った対処法を行ってしまうと皮膚を傷つけたり、かゆみをさらに助長させてしまいます。まずは下記のポイントを把握しておきましょう。

市販の薬は慎重に

一度かゆみを感じると我慢できない人が多いと思いますが、市販の塗り薬を使用する場合は注意が必要です。かゆみをともなう症状や病気はたくさんあり、間違った薬を使うと症状が悪化することもあります。また、市販の薬でかぶれや湿疹がひどくなることもあります。ひどくなる前に肛門専門医を受診しましょう。

肛門科を受診する

お尻の穴がかゆい原因は、肛門周辺に問題がある可能性が高いと考えられます。肛門は、デリケートな部分のため、恥ずかしいと感じるかもしれませんが、症状が慢性化するとさらに深刻になるおそれもあるため、なるべく早く肛門科を受診しましょう。

パートナーも一緒に治療する

肛門の病気には、尖圭(せんけい)コンジローマという性交渉の際、ヒトパピローマウイルスの感染によって発症するものがあります。尖圭コンジローマは、感染するとカリフラワーのような小さなしこりが、肛門付近に多数できます。悪化すると、しこりが肛門周辺を埋めつくすように拡がっていきます。他人にも感染する恐れがあるため、パートナーも一緒に治療することが必要になります。

お尻の穴がかゆくならないようにする予防法

すでにお尻の穴がかゆい人も、かゆみを少しでも改善したい人も、かゆくならないようにする予防法を実践すると、かゆみを軽減する効果が期待できます。

なるべく掻くことを我慢する

掻くことでかゆみが強くなり、傷ができてかゆみの原因が進行するトラブルがよくあります。まずは、掻くことを我慢することが大切です。しかし、かゆみを我慢するのは大変で、寝ている間に掻いているという場合もあります。専門医に現状を相談すれば、原因の治療とあわせて、かゆみ止めも処方してもらえます。

トイレットペーパーを使用する際は、こすらずに押さえ拭きを行い、なるべく刺激を与えないようにするのがおすすめです。入浴の際もナイロンタオルなどで肛門をゴシゴシ洗い、摩擦を発生させるのは止めましょう。

シャワーやウォシュレットに気をつける

温水便座のウォシュレットを過度に使用したり、シャワーを強く当てたりすると、肛門周りの皮膚を傷つけてしまうおそれがあります。ウォシュレットを使用するなら、水温・水圧は高くしすぎず、5秒以内にしましょう。シャワーもやさしい水温と水圧にしてあげましょう。

乾燥させない

肛門を洗う際に、水温が高いと必要な皮脂や水分まで洗い流してしまうため、お尻の皮膚の乾燥を招くおそれがあります。皮膚が乾燥しすぎると、かゆみを感じやすくなってしまいます。また、温水便座で「乾燥モード」を使用する際は、適度なところで止めましょう。

洗浄成分を使用しない

石けんやウェットティッシュ、消毒薬、肛門スプレーなど洗浄成分が強いものの使用は中止しましょう。この洗浄成分も乾燥の原因になり、かゆみが進行する原因になる可能性があります。お尻の穴は、ぬるま湯で軽く洗い流すか、背中を洗う際に落ちてくる泡で軽く洗うことでキレイになります。

お尻の穴がかゆくなりやすい生活習慣とは

お尻の穴がかゆいと感じるのは、普段の生活習慣も原因のひとつです。かゆみを助長してしまう習慣を知って、見直すことも大切になってきます。

便秘をくりかえしている

便秘をくりかえすと、切れ痔などが肛門周辺に起こる症状につながります。それによってかゆみが発生することもあります。バランスよい食生活を心がけ、腸内環境を改善し便通をスムーズにすることが大切です。

下痢をくりかえしている

下痢や頻便で、排便をくりかえしている人はお尻が湿りがちです。乾燥もよくないですが、湿っている状態もよくありません。不衛生にしていることで炎症やかぶれになり、かゆみにつながることもあります。常にお尻を清潔に保っておきましょう。

刺激の強い食べ物を好んでいる

アルコール飲料やカフェイン、香辛料など刺激のある食べ物は消化されずに排出すると、肛門にかゆみを感じることもあります。そのような刺激物を避け、緑黄色野菜やビタミン類が豊富な食物を食べることがかゆみの軽減につながります。

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