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過剰な分泌が悪影響を招く「ストレスホルモン」とは

更新日:2016.12.09
公開日:2016.04.13
ドクター画像
この記事の監修者
品川スキンクリニック池袋院 院長 神林由香

ストレスホルモンとは、ストレスへの抵抗力を上げるために分泌されるホルモンのひとつ「コルチゾール」のことを指します。ストレスによって過剰に分泌されたコルチゾールは、肌や体の機能に大きな影響を与えます。そのメカニズムをドクター監修の記事で詳しく解説しています。

ストレスを受けると、ストレスへの抵抗力を上げる各種ホルモンが分泌されます。その中でも「ストレスホルモン」とも呼ばれるコルチゾールが、私たちの体にどのような影響を及ぼすのか解説していきます。

ストレスと戦うホルモン「コルチゾール」

コルチゾールは、ストレスに対処するために、副腎皮質で分泌されるホルモンのひとつです。このコルチゾールの役割は、ストレスを受けた体への影響に対し、調節をするために分泌されます。つまり、コルチゾールそのものは、体の機能を保つために必要なものなのです。しかし、過剰なストレスにより大量に分泌されることで悪影響を及ぼします。

コルチゾールの働き

ストレスを感じると、筋肉のタンパク質を分解してブドウ糖に変え(糖新生)、血糖値を上昇させることで、ストレスに対処するための脳のエネルギーを確保する働きがありますが、あまりに分泌量が多いと、高血糖による肥満や糖尿病、心筋梗塞などのリスクを高めます。

また、コルチゾールには、免疫力を低下させ炎症を抑える働きがあります。炎症とは、体内に入った細菌やウイルスを排除するため、 免疫システムが熱や腫れを引き起こしている状態のこと。コルチゾールには、このような炎症の症状を鎮める働きがありますが、免疫力が低下することで、風邪やインフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなってしまいます。

過剰なコルチゾールが肌に及ぼす影響

美容面におけるストレスホルモン(コルチゾール)の影響には、男性ホルモンの分泌を増やす作用があるので、過剰な皮脂を分泌させ、ニキビのできやすい環境を作ってしまいます。また、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーが乱れるため、排出されない古い角質が毛穴を塞いで、皮脂がたまります。その皮脂の中で悪玉アクネ菌が増殖して炎症を起こし、赤く腫れたようなニキビができてしまうのです。

美肌の要・成長ホルモンとストレスホルモンの関係

過剰に分泌されたストレスホルモン(コルチゾール)は、さらに、成長ホルモンの分泌を抑制し、肌や体の生まれ変わりを邪魔してしまいます。

成長ホルモンと聞くと、「子供に必要なもの」というイメージが強いかも知れませんが、肌を含む、体のさまざまな組織を修復・再生するのは、この成長ホルモンの働きによるもの。美肌のためにも必要不可欠な存在です。主に、寝ている間に多く分泌されるため、寝不足で体調不良になったり、肌荒れを起こしたりするのは、成長ホルモンが十分に分泌されていないことが要因です。

ストレスホルモンは体にとって悪者ではない

ストレスを受けることによるコルチゾールの影響について解説をしましたが、コルチゾールは体にとって必要なホルモンです。ただ、過剰なストレスを受けることで、悪い影響として働いてしまうため、どうしてもコルチゾールが悪者のようなイメージに捉えられがちです。大切なのは、ストレスホルモンであるコルチゾールを過剰に分泌させてしまうストレスを減らし、溜めこまないようにすることなのです。

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