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爪に必要な栄養素|爪割れを防ぐために摂取したい食べ物とは

更新日:2018.01.18
公開日:2015.09.30
ドクター画像
この記事の監修者
千春皮フ科クリニック 院長 渡邊千春

爪が割れやすかったり、デコボコになったり、指先を見せるのが恥ずかしくなるさまざまな爪トラブル。健康な爪にするにはどうしたらよいのでしょう? 爪を健康に保つために必要な栄養素について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

ネイルカラーを塗っておしゃれを楽しもうと思ったら、爪が割れてがっかりしたことはありませんか?きれいで健康な爪を保つため、どのようなものを食べればよいのでしょうか?爪と栄養の関わりや、爪の健康に必要な栄養素について紹介していきます。

爪と栄養の関わり

爪は第二の皮膚と呼ばれています。顔色や肌の調子が悪いのと同じように、爪の色や形などでその人の健康状態がわかるのです。

そもそも、爪は皮膚を守るために、皮膚の一部が硬くなってできたもの。ケラチンというタンパク質が変化したものでつくられています。つまり、丈夫な皮膚を作るのに欠かせない栄養素は、美しい爪を作るためにも欠かせない栄養素でもあるわけです。

とくに爪は、体の一番端にあるので、栄養が十分に行き渡らないことがあります。偏った食生活などで、体に調子の悪いところが出てくると、それが爪にも顕著に現れてきます。

爪が強くなる食べ物の栄養素

それでは、きれいで丈夫な「美爪」を作るために、摂取するとよい代表的な栄養素を見ていきましょう。

タンパク質(アミノ酸)

爪は皮膚からできたものなので、皮膚と同じタンパク質が主成分。まずは肉類や魚類、卵、大豆製品、乳製品などのタンパク質を摂ることが大切です。ひとつ注意したいのは、脂身の多い肉はタンパク質の含有量が少なめだということ。肉類を摂る際、鶏肉や卵、脂身の少ない赤身など、良質のタンパク質を選ぶようにするとよいでしょう。また、動物性タンパク質と植物性タンパク質、片方だけに偏らないよう均等に食べるのが理想的です。

ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜、血管の壁など、体の輪郭となる「上皮細胞」でケラチンを作るのに欠かせない栄養素です。不足すると、爪が乾燥して割れやすく、変形を引き起こすこともあります。ビタミンAが豊富な食べ物というと、断トツで鶏レバー、次いで豚レバーです。

また、体内でビタミンAに変換できる「プロビタミンA」という物質があります。緑黄色野菜に豊富に含まれる、カロテノイド(βカロテンなど)もプロビタミンAのひとつです。

爪の割れや変形に気づいたら、先ほどのレバーや、かぼちゃ・ニンジン・ほうれん草などの緑黄色野菜を積極的に摂るようにするとよいでしょう。

ビタミンB2

皮膚や粘膜など、体の外側を覆う組織をしっかり丈夫につくり、爪の細胞を再生させるためにも使われる大事な栄養素。不足すると、丈夫な爪が作れなくなってしまいます。

ビタミンB2がもっとも豊富な食べ物は、レバー。多い順に豚レバー、牛レバー、鶏レバーとなります。次いで、うなぎ、卵、大豆製品、乳製品などにも含まれます。

ビタミンE

油脂に溶けやすい脂溶性ビタミンで、血行を良くし、ツヤやうるおいのある爪をつくる栄養素です。不足すると、爪にうるおいがなくなったり、弾力がなくなったりして、ちょっとした衝撃でも割れやすくなってしまいます。

ビタミンEが豊富な食べ物には、たらこやアーモンド、ひまわり油やサフラワー油などの植物油、かぼちゃ、アーモンドなどがあります。ただし、油の中に含まれるビタミンEは、高温で加熱すると壊れてしまうという難点が。炒め物や揚げ物で使うよりも、サラダにかけるドレッシングなど加熱しないで使うのがベストです。

鉄分は、赤血球の材料となる栄養素で、体の中に酸素を運ぶ働きがあります。鉄分が不足すると、健康な爪を作るための材料である酸素が、指先まで届かなくなり、爪が白くなったり、薄くなったり、反り返ってしまうこともあります。

鉄分を多く含む食べ物には、レバー、ひじき、あさり、大豆製品、小松菜、きくらげなどがあります。とくに貧血の人は、爪にも影響が出ることがありますので、意識して摂るようにしましょう。

ちなみに、これらの食べ物が苦手な場合、鉄製の鍋やフライパンで調理したり、鉄のやかんで沸かしたお湯でお茶を飲むことでも、少しですが鉄分を補うことができます。

また、鉄分はタンパク質と合わせて摂ると吸収率がよくなりますし、亜鉛やカルシウムなども爪の健康に欠かせない栄養素です。美しく健康な爪をつくるためには、上にあげた栄養素のどれかひとつに偏ることなく、バランスよく摂るように心がけましょう。

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