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背中ニキビ跡の原因と黒ずみの治療方法
背中に残ったシミやクレーター状に陥没したニキビ跡を治すためには、どのような治療が有効なのでしょうか?ここでは、ニキビが治った後の黒ずみ、陥没を治療する方法について、ドクター監修の記事で解説します。
背中ニキビが悪化すると、ニキビが治ってからも跡が残りやすくなります。本記事では、背中ニキビ跡について、以下のポイントを解説します。
- 背中ニキビが跡になって残る原因
- 背中にできるニキビ跡の種類
- 背中のニキビ跡に対して皮膚科で行われる治療
- 背中ニキビ自体を予防するには?
まずは、ニキビ跡の前段階として、背中にニキビができる原因から解説します。
背中ニキビが跡になって残る原因
背中ニキビに限らず、ニキビ跡が残るのはニキビが重症化して炎症を起こしたりした場合です。跡の残り方には以下の3つのタイプがあります。
- 色素沈着するタイプ
- 凹凸のクレーター状になるタイプ
- 毛包周囲瘢痕タイプ
では、背中ニキビが跡になって残る原因を見ていきましょう。
背中にできるニキビは、顔のニキビと異なり、アクネ菌によって悪化することは稀です。背中や腕、胸などのボディにできるニキビは、多くの場合「マラセチア真菌」というカビの一種が皮脂を分解し、遊離脂肪酸という刺激物質を生成することで炎症を起こします。そのため、背中ニキビは「マラセチア毛包炎」である場合がほとんどです。ここでは、マラセチア毛包炎によるものを含め「背中ニキビ」として解説していきます。
マラセチア毛包炎については、『ニキビと間違えやすい「マラセチア毛包炎」』をご覧ください。
背中は、皮脂の分泌量が多く、マラセチアの増殖が起こりやすい部位。背中ニキビに悩む人が多いのは、このためです。しかし、背中ニキビは単一の原因で発生するわけではなく、いくつかの原因が複合的に作用して発生しています。
ホルモンバランスの乱れ
ニキビ発生の第一段階は、肌の乾燥、睡眠不足や疲労といった物理的ストレス、そして精神的ストレスです。強いストレスを受けると、自律神経のうち交感神経が活発になります。交感神経が優位の状態になると男性ホルモンが過剰分泌され、本来のホルモンバランスが乱れてしまうという問題が発生します。男性ホルモンには、皮脂分泌の促進、角栓の発生、さらには毛穴の縮小を引き起こす性質があります。こうして、入り口が小さくなった毛穴に角栓がつまり、内部に多量の皮脂が閉じ込められるという現象が起こるのです。この状態が、いわゆる白ニキビです。
毛穴のつまり
背中、特に肩甲骨周辺には皮脂を分泌する皮脂腺が集中しています。そのため、皮脂の分泌量が身体のほかの部分よりも多く、毛穴に皮脂がつまりやすいといわれています。
自分では見えにくいので悪化しやすい
背中ニキビの直接の原因ではありませんが、背中は自分では見えない部分なのでニキビに気づきにくいということが、背中ニキビの悪化を招く一因になっていると考えられます。
背中にニキビ跡が残る理由
現在進行形の背中ニキビもつらいものですが、治癒した後にニキビ跡が残ってしまうのも美容面で大きな悩みになります。初期のニキビであれば跡が残る心配はありませんが、炎症を起こしたニキビは治癒した後に跡が残ることも多いのです。炎症をともなう赤ニキビ(赤色丘疹)、膿んでしまった黄色ニキビ(膿疱)、炎症が周辺まで拡大した紫ニキビ(嚢胞)といった背中ニキビは、跡が残る可能性があり、特に注意が必要になります。特に黄色、紫のニキビは高確率で跡が残ってしまいますので、少しでも初期のうちに治療することが大切です。
色素沈着(黒ずみ)
比較的軽度のニキビ跡には、色素沈着(黒ずみ)があります。これは炎症を起こした部位でメラニン色素が生み出され、シミのように残ってしまうことが理由です。色素沈着が目立っていると年齢肌と誤解されたり、水着や背中の開いたドレスなどを着づらくなってしまったりすることもあるかと思います。
クレーター状の凹凸が残る
凹凸状の陥没が重度の炎症を起こして表皮の奥にある真皮が傷ついてしまうと、クレーター状の凹凸が残ってしまいます。正式名称では瘢痕(はんこん)、クレーター・アクネスカーなどと呼ばれ、ニキビ跡の中でも特に治りづらい状態です。
毛包周囲瘢痕(もうほうしゅういはんこん)
毛包周囲瘢痕とは、毛穴が広がって戻らなくなるニキビ跡です。皮膚の薄い女性では浅く広く、皮膚の厚い男性では深く広くなりやすい傾向があります。
これらのニキビ跡の中でも特に怖いのは、複数の毛穴が繋がってしまう毛包周囲瘢痕です。炎症が拡大した紫ニキビの跡ですが、キレイに治すまでには時間がかかってしまいます。
背中のニキビ跡の治療方法
美容面で大きなマイナスとなるニキビ跡ですが、治療法が存在しないわけではありません。ここでは、跡をキレイに治す方法について確認してみましょう。
フラクショナルCO2レーザー
レーザーメスにも使われる炭酸ガスレーザーをシャワー状に放射するのが、フラクショナルCO2レーザーです。ニキビ跡の陥没に微細な傷をつけると、つけた傷口の再生が始まります。陥没した箇所に広く傷をつければ、あたりの皮膚全体が治癒しようと働くので、結果的に陥没した部分が塞がっていくのです。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、皮膚を剥がす薬品を塗る治療です。皮膚表面の古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを活性化する効果が見込まれます。日本皮膚科学会によると、ニキビ跡への効果に関しては十分な根拠がないとされていますが、小さなシミやニキビの治療には適しているとされています。また、ターンオーバーの乱れが関係している場合などは、他の治療とケミカルピーリングを併用する場合もあるようです。
ハイドロキノン
炎症性色素沈着にはハイドロキノンを含む軟膏がおすすめです。黒色メラニンを産生するチロシナーゼという酵素の働きを阻害し、色素沈着を防いでくれます。
ただ、一番よいのはそもそもニキビ跡が残らないことなので、なるべく炎症が起こる前に背中ニキビを治すようにしましょう。
背中二キビの予防も大事
背中の皮膚は、他のパーツに比べて厚いことをご存知でしょうか。皮膚が厚いと柔軟さに欠けるため、毛穴が硬くなり、皮脂や汚れがうまく排出されなくなることがあります。これがつまったままだと菌が繁殖して二キビができてしまいます。皮膚を厚くしすぎないためにも、まずは清潔を心がけて、ピーリングなどで余計な角質を取り除く必要があります。
入浴時の洗い残しに注意
シャンプーやコンディショナーは、身体を洗ってから行うという方は、特に背中についたシャンプー剤などの洗い残しに注意が必要です。シャンプーやコンディショナーの洗い残しが背中に付着していると、それが原因で毛穴がつまる場合があります。直接背中についていなくとも、シャンプーやコンディショナーをすすぐときにお湯がかかれば成分が肌に残ることになります。そのため、シャンプーヤコンディショナーは先に行い、その後身体や顔を洗うようにしましょう。すすぐときに髪を前に垂らし、すすいだ後には髪を上げて背中に当たらないようにすることも有効です。
乾燥を防ぐために保湿を心がける
また、皮膚が厚いことで乾燥しやすい状態にあると、皮脂が余分に分泌されやすくなります。皮脂も多すぎると毛穴につまってしまい、これが二キビの直接の原因となります。対策としては清潔にしておくことは大前提ですが、乾燥しないようにローションやクリームなどで保湿をします。背中とはいえ本来は顔と同じように、ビタミンC誘導体入りの化粧品などでケアをしてあげるべきなのです。
背中二キビをケアする化粧品選びのポイント
背中二キビを防ぐために、背中の皮膚から余分な角質をピーリングで取り除きましょう。
ピーリングといっても、石けん、ジェルなど種類はさまざまです。背中は手が届きにくい部分なので、「AHA(フルーツ酸)」や「酵素」が含まれる石けんタイプのもので洗って、よく洗い流すのが手軽です。
ピーリングをしたあとの肌は、新しい角質層が表に出ているため、普段以上に乾燥しやすく、敏感な状態です。保湿化粧水を使い、背中にも水分を与えてください。スプレーボトルに入れて吹きかけるようにすると簡単です。普段、顔に使っている化粧水でも十分ですが、背中ニキビ専用の化粧水もあります。適切な背中ニキビの予防と対策をしましょう。
まとめ
背中にできたものも含め、ニキビ跡は皮膚科での治療が基本です。皮膚科では、ニキビ跡の治療として以下のような施術が行われます。
- フラクショナルCO2レーザー
- ハイドロキノンの塗布
ただし、跡が残ってしまうと改善には時間がかかります。そもそもニキビができなければニキビ跡に悩むこともないため、普段からできるだけニキビをつくらないケアを心がけることが大切です。背中ニキビの予防には、入浴時の洗い残しや保湿に注意することが大切です。普段の生活にとり入れてみましょう。
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