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実は病気のせい?目の下のくまを引き起こす原因

更新日:2016.12.20
公開日:2014.09.01
ドクター画像
この記事の監修者
ガーデンクリニック 顧問指導医 大庭英信

なかなか消えない目の下のくま、実は重大な病気のサインである可能性があります。目の下のくまを引き起こすことのある病気を、医師の監修のもとご紹介します。正しい知識を身に着けて、体調不良のサインを見逃さないようにしましょう。

目の下のくま

目の下のくまは疲れや寝不足が原因だと思いがちですが、実は何かの病気のサインである可能性もあります。症状のひとつとしてくまが現れることのある病気について解説します。

※くまの種類や原因について知りたい方は、「くまの種類」をご参照ください。

くまは体調不良のサインかも

20代や30代でも現れることの多いくまとして「青くま」があります。青くまの主な原因は血行不良です。

目の下の皮膚は非常に薄くなっています。また目の周りには多数の毛細血管が集まっていて、そこで血行不良が起こると、黒ずんだ血液がまぶたの薄い皮膚を通して青っぽく透けて見えます。これが「青くま」の正体です。病気によって現れるくまも、主に血行不良が原因のものです。

目の下にくまが現れる病気とは

目の下のくまには、重大な病気が隠れていることもあります。以下で、症状のひとつとしてくまが現れることがある病気について紹介します。

鉄欠乏性貧血

赤血球内にあるヘモグロビンの量が減ると、貧血が起こります。ヘモグロビンを作るためには鉄分が不可欠です。この鉄分が不足することによって起こる貧血が、鉄欠乏性貧血です。

貧血になると血行が悪くなり、赤黒い色をした還元ヘモグロビンが停滞、目の下に青くまとなって現れます。

鉄分の多い食事を心掛ける他、症状がひどい場合は医療機関を受診して内服薬を処方してもらうなどの治療を行いましょう。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)

バセドウ病は、喉にある甲状腺で作られる甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。

主な症状として眼球の突出があります。これは目の周りにある脂肪(眼窩脂肪)や筋肉(眼輪筋)が炎症を起こして腫れ、目の中の圧力(眼窩圧力)が高まることで眼球が前にせり出してくるものです。

眼球突出に伴い、眼球の下にある眼窩脂肪もせり出してきてたるみのような状態になり、「黒くま」ができることがあります。

バセドウ病の症状は他に、甲状腺が腫れて大きくなる甲状腺腫、頻脈、汗をかきやすい、手指の震え、だるさ、体重減少などがありますので、心当たりがある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

肝臓疾患・腎臓疾患(肝機能・腎機能の低下)

肝臓・腎臓には、解毒作用や老廃物を排除し血液をキレイにする役割がありますが、機能が低下すると血液が浄化されにくくなり、血流が滞って目の下にくまができやすくなることがあります。

病気とまではいかなくても、アルコール・甘いもののとりすぎ、過労などによって臓器が疲れている時もこのような状態に陥りやすいため、生活や食習慣の改善を図りましょう。

うつ病

うつ病になると、両目と口の周りが青白くなる特徴があります。これは自律神経の異常によって、目の周りの筋肉(眼輪筋)や口の周りの筋肉(口輪筋)に血液がスムーズに流れなくなり、血行不良を起こしているためです。

アトピー性皮膚炎や花粉症皮膚炎

下まぶただけでなく、目の周り全体がくすんでいる場合はアトピー性皮膚炎や花粉症皮膚炎の可能性があります。目の周りのデリケートな皮膚にハウスダストや花粉が付着して炎症を起こし、色素沈着による茶くまになります。

放っておくと深刻なシミになってしまうため、早めに医療機関を受診し、皮膚炎やアレルギーの治療を行ないつつ、毎日のケアで表皮のバリア機能を高めることが必要です。

以上のように、目の下のくまが現れる病気はさまざまなものがあるため、たかが「くま」と放置せず、気になる方は早めに医療機関を受診することをオススメします。

※自宅でのくまのケア方法を知りたい方は、「目の下のくま(クマ)の原因と自宅でのケア方法」や「疲れ顔にさよなら!目の下のくま(クマ)の解消方法」をご参照ください。

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