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クローブの効果・特徴と使い方 |アロマオイル・精油・エッセンシャルオイル辞典

更新日:2016.12.09
公開日:2014.08.01
ドクター画像
この記事の監修者
吉井クリニック 院長 吉井友季子

クローブの精油について、ドクター監修の記事でご紹介します。鎮痛作用、精神の高揚作用、防虫効果などが知られており、中国や日本でも古くから生薬などで重宝されている理由が分かります。

クローブの効果・特徴と使い方

スパイス(香辛料)として料理に使われることが多い、クローブ。インドカレーや肉料理、チャイの香り付けなど用途が多いクローブは、漢方薬としても用いられてきました。

クローブはお口のケアに最適

クローブは、学名を「Eugenia caryophyllata」や「Syzygium aromaricum」という、フトモモ科の植物。インドネシア原産の高さ10m程にもなる常緑樹です。釘に似た形状のつぼみを付けるのが特徴的で、中国では釘を意味する「丁香」や「丁子」と名付けられています。

クローブは中国では古くから生薬として珍重され、歯痛を和らげたいときにクローブのつぼみを噛みしめるなどしていました。特に紀元前3世紀頃の前漢時代では、宮廷に仕える人間は自分の息をクローブで薫らせてから皇帝の前に出ることが義務付けられていました。

このような利用法は現代にも受け継がれており、歯磨きペーストの原料として使われることがあります。

平安時代の日本でも「丁子」と呼ばれ、香料や染料、薬、防腐剤として利用されてきた歴史があり、源氏物語にもその名が登場しています。

スパイシーな香りで、鎮痛作用に優れている「クローブ」

クローブの精油は花のつぼみから水蒸気蒸留法で抽出され、マダガスカルなどで生産されています。独特のスパイシーな香りを持ち、やや時間が経ってから立ち上がるミドル~ベースノートです。成分は8割がオイゲノール、残りは酢酸オイゲノールやカリオフィレンなどです。

オイゲノールの作用は主に鎮痙攣作用と鎮痛作用が知られています。昔から使われている歯痛のほか、頭痛や関節痛にも効果的です。

クローブには強い高揚特性もあり、うつ気味なときや気力がなくなったときに刺激を与えてくれます。また、優れた防虫作用があるので、お部屋に香らせておくと虫よけとしても使用できます。特にゴキブリの嫌いな香りとしてもクローブは有名です。

カビ臭さを抑える作用もあるため、ルームフレグランスとしてオススメです。抗菌特性により、カビの増殖を抑える効果があります。梅雨のじめじめする時期などは特に、クローゼットや靴箱、押し入れなどにクローブの精油をしみこませたコットンなどをしのばせておくと、衣類や布団類を虫やカビから守る効果が期待できます。

しかし、クローブの精油は刺激がとても強いので使用する際は、濃度に注意が必要です。スキンケアにクローブの精油を使う場合は、他の精油ならばボディ用は1%以下、顔用は0.5%以下の濃度とされていますが、クローブはこの半分程度から始め、様子を見ながら調節しましょう。

優れた抗菌、抗真菌、消毒作用により、ニキビや吹き出物、水虫の改善、皮膚の感染症に効果が期待できます。

勉強や仕事をはかどらせたいときには、ローズマリーとブレンドするのがオススメです。その他に柑橘系のオレンジスイートやシナモンとの相性も良いのでこちらもオススメです。

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