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脂漏性角化症(老人性いぼ・老人性疣贅)の症状

更新日:2016.12.09
公開日:2014.08.01
ドクター画像
この記事の監修者
札幌シーズクリニック 院長 大久保真

脂漏性角化症は、「老人性いぼ」とも呼ばれる良性腫瘍の一種。早ければ20~30代から出現し加齢と共に増加するこの老人性いぼの症状について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

老人性いぼ

脂漏性角化症(老人性いぼ)とは?

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)は「老人性いぼ」、「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれる皮膚の良性腫瘍です。

皮膚の老化現象のひとつで、80歳以上の高齢になるとほぼ全ての人に認められます。早ければ20代から出現し、徐々に大きくなり数も増える傾向があります。

脂漏性角化症(老人性いぼ)の症状は?

どこにできる?

脂漏性角化症は、全身のどこにでもできる可能性があります。紫外線を長期に渡って浴び続けることでできやすくなることから、日光が当たりやすい顔や頭、首、胸元、背中、手の甲などには特に発生しやすく、老人性のシミ(老人性色素斑)と混在しているケースも多くあります。

また最初は老人性色素斑だったものが徐々に盛り上がってきて、老人性いぼ(脂漏性角化症)に変化することもあります。

大きさは?

直径1~2mm程度のものから2cmくらいのものまでさまざま。でき始めは小さくても、年を経るごとに徐々に大きくなりやすいのが特徴です。

色は?

皮膚の色に似たものから淡褐色、灰褐色、黒色まであります。そのためシミやホクロ(良性腫瘍)、日光角化症(皮膚がんの前段階)、悪性黒色腫(皮膚がん)などとの違いが素人では判断がつかない場合もあります。

形状や手触りは?

円形や楕円形をしていて、平らでスベスベしたものから少し盛り上がってザラザラしたもの、突出して硬くなったものまであります。

痛みはありませんが、稀にかゆみを伴うことがあります。

次のような場合は皮膚科へ

脂漏性角化症は良性腫瘍のため、放置しておいても問題はありません。しかし、顔などにできた場合は見た目にも気になるものです。腫瘍が小さければ、液体窒素やレーザー治療によって比較的簡単に、キレイに取り除くことができるので皮膚科を受診しても良いでしょう。

また日光角化症や悪性黒色腫が心配な場合も、早めに診てもらいましょう。良性か悪性かの見極めはほとんどの場合は所見(見た目)で診断できますが、悪性の可能性がある場合はダーモスコピーという検査機器を使用したり、組織を一部採取または全切除して病理組織検査を行なったりする場合もあります。

もし脂漏性角化症が急に大きくなったり、半年ほどの短期間で数が異常に増えた場合は内臓の悪性腫瘍に伴う影響の可能性もあるため、早めの受診が必要です。

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