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鼻の毛穴の黒ずみを皮膚科で治療する方法

更新日:2017.11.07
公開日:2014.07.01
ドクター画像
この記事の監修者
シロノクリニック恵比寿 副院長 中川桂

セルフケアだけではなかなか改善できない毛穴の黒ずみは、皮膚科の治療で改善することができます。皮膚科で受けられる治療方法や、その後のアフターケアについて、毛穴の黒ずみの基礎を踏まえてドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

鼻の周りは、毛穴が多く、皮脂分泌量も多い部分です。また、汚れも溜まりやすいため黒ずみが目立ち、イチゴ鼻になってしまうことも。頑固な毛穴の黒ずみを無理な自己流ケアをすると、逆に肌を傷つけて悪化させてしまう危険性があります。そのため、なかなか改善できない毛穴の悩みは、プロの手に託すことがおすすめです。

皮膚科で受けられる毛穴の黒ずみに関する治療方法やその後のアフターケア、治療を受けるにあたっての注意点について説明します。ケア方法をよりしっかり知るために、まずは、鼻の毛穴の黒ずみの種類などの基礎を簡単に押さえましょう。

鼻の毛穴の黒ずみの種類

鼻の毛穴の黒ずみと一言で言っても、実は黒ずみの原因ごとに4つの種類があります。

  • 汚れづまりタイプ
  • 毛穴広がりタイプ
  • オイリータイプ
  • メラニンタイプ

汚れづまりタイプ、毛穴広がりタイプ、オイリータイプは、いずれも皮脂が直接の原因となっています。しかし、皮脂が必要以上に分泌される原因などが異なります。また、メラニンタイプは、シミなどでもおなじみのメラニンが毛穴周囲に蓄積している状態です。それぞれ、どのような要因で引き起こされるものか簡単に解説します。

汚れづまりタイプ

落としきれなかったメイクやほこり、古い角質が皮脂と混ざって毛穴につまっている状態です。表面はザラザラしています。

毛穴広がりタイプ

肌の乾燥により、毛穴が開いてしまって角質や皮脂が毛穴につまりやすくなります。詰まった角質や皮脂が酸化することで黒くなってしまい、余計目立ちます。また毛穴がつまることで毛穴自体もさらに広がります。

オイリータイプ

もともと皮脂の分泌が多い肌質の方で、皮脂の分泌量と肌の新陳代謝であるターンオーバーのバランスが崩れている場合に起きます。毛穴に皮脂などがつまり、汚れている状態です。

メラニンタイプ

前述したとおり、毛穴周辺にメラニンが蓄積して黒ずんで見える状態です。ターンオーバーが遅くなっていたり、紫外線や間違ったスキンケアで刺激を受けたりすることがメラニンの蓄積する原因になります。

毛穴の黒ずみがどのタイプかによって、クリニックでの治療や必要なケアが変わってきます。

鼻の毛穴が黒ずむイチゴ鼻

ここまで毛穴の黒ずみが引き起こされる原因とタイプについて解説しました。では、一般的に言われるイチゴ鼻とは、どのようなタイプを指しているのでしょうか。

一般的に、イチゴ鼻は鼻の毛穴に皮脂や古い角質が混ざってつまった「角栓」ができ、その表面が酸化して黒くブツブツに見える状態を指しています。前述の4つのタイプの中では「汚れづまりタイプ」に該当すると考えられます。

このイチゴ鼻の対処として、毛穴パックや毛抜きなどで角栓を取り去ったり、毛穴をギュッとしぼって無理やり押し出すといったセルフケアを行っている方もいるかもしれません。しかし、これらは周辺の皮膚や毛穴にダメージを与え、さらなる毛穴トラブルを招く可能性も考えられるケア方法です。

角栓の表面が黒くなり、デコボコし始めているとセルフケアだけでイチゴ鼻を解消するのは難しいといわれています。そのような場合は、正しいセルフケア方法を実践するだけでなく、プロの力を借りることをおすすめします。

鼻の毛穴の黒ずみ治療は美容皮膚科?一般皮膚科?

皮膚科には、保険適用となる「病気の診療」をメインに行う一般皮膚科と自由診療でより美しさを追求する治療をメインに行う美容皮膚科があります。最近では、一般の皮膚科でも全額自己負担の自由診療を扱うクリニックが増えてきているようですが、鼻の毛穴の黒ずみに関する治療を受けたい場合は、どちらの皮膚科を選べばよいのでしょうか。

美容目的なら美容皮膚科で相談

イチゴ鼻の治療に限らず、皮膚の病気の治療として行われる場合は保険適用となりますが、見た目を整える目的の治療の場合は自費での診療となります。また、治療内容によっても自費診療になる場合があります。そのため、できれば事前のカウンセリングで、治療内容や料金の説明をしっかりしてくれるクリニックがよいでしょう。

クリニックにもよりますが、一般的に治療前のカウンセリングやアフターケアは、美容皮膚科のほうが丁寧なことが多いといわれています。一般の皮膚科の場合、あくまでメインは病気の治療になるため、美容皮膚科ほど環境を整えて自由診療を行えないのが実情のようです。

一般皮膚科でも相談できます

カウンセリングなどが丁寧なのはどちらかというと美容皮膚科と考えられますが、一般皮膚科は皮膚の病気でかかっていたりするため、受診しやすいというメリットがあります。また、以前かかったことのある皮膚科医であれば、肌質や体質をすでに医師が知っていることもあるため、悩みを相談しやすいでしょう。

一般皮膚科と美容皮膚科のどちらにもメリットがあり、どちらを選ぶかは考え方次第という面もあります。かかりつけの皮膚科がある場合は、一度そこで相談してみるのもよいでしょう。ただし、美容皮膚科を受診する場合もそうですが、自由診療の場合の治療費用や治療内容は医療機関によって異なります。そのため、事前にネットで治療内容や費用などについて調べ、カウンセリングなどで疑問点をしっかり確認して、もっとも信頼できると感じる医療機関を選ぶことをおすすめします。

鼻の毛穴の黒ずみを美容皮膚科で治療する方法

美容皮膚科(自由診療)で受けられる毛穴の治療方法には、どのようなものがあるのでしょうか?

ケミカルピーリング

皮膚の表面の角質を除去することで得られる効果を利用した治療法です。皮膚のごく浅い層に作用して肌のターンオーバーを促すことで、蓄積したメラニン色素や古い角質を除去します。強すぎるピーリングは肌に負担をかけるため、ピーリング剤の種類や濃度、塗布時間によって強さを調整しながら治療します。最初の数回は弱く、段々と肌質に合わせて強くしていきますので、数回の施術を重ねることで効果を実感することができます。

エステなどで受けられるピーリングは、医療機関で受けるものと比べて少し濃度が低く、効果が弱い分、副作用が少ないものであることということです。

レーザー治療

気になる部位にレーザーを照射し、皮脂や角質を除去する治療法です。熱エネルギーを皮膚表層や真皮層に照射することで、皮膚の代謝を促進したり、コラーゲンの再生が促されるため、お肌にハリができ毛穴が目立たなくなるという効果があるとも言われています。

施術中は温かく少し刺激はありますが、痛みはほとんどないと言われています。ただ感じ方は人それぞれなので、痛みが気になる方は医師に相談しましょう。また、治療の程度によっては麻酔を使用する場合もあります。

治療回数は施術部分の黒ずみの程度により異なり、1回で終了する場合もあれば、数回にわたって治療する場合もあります。

イオン導入

高濃度のビタミンC(美白効果)やトラネキサム酸(メラニン色素の生成抑制)、グリシルグリシン(毛穴収縮作用)などの有効成分を微弱な電流を流し、美容成分を肌の奥へと浸透させる治療法です。

具体的には、有効成分を浸したガーゼで顔全体を覆った上からローラーをかけながら均一に微弱な電流を流していきます。より均一に薬剤を皮膚内に浸透させることができるため、高い効果が期待できます。

先にケミカルピーリングを行い、有効成分を浸透しやすくしてから施術を行う方法もあります。これは、イオン導入の効果をより高められる方法としてとして行うことがあります。

美容皮膚科で治療後のアフターケア

施術後のアフターケアまでが治療です。施術ごとの注意点をしっかり把握し、トラブルや再発を防止しましょう。

ケミカルピーリング後のケア

施術後は肌が非常に乾燥しやすい状態となるため、保湿を特にしっかり行いましょう。また、肌がとても敏感な状態になり外的刺激からの影響も受けやすくなっているので、紫外線対策も念入りに行いましょう。

レーザー治療後のケア

施術後の肌は、とても敏感になっています。この時期には摩擦刺激や紫外線の影響を受けやすく、スキンケア方法がよくないと後に色素沈着を起こしてしまうこともあります。洗顔、スキンケア、メイクをするときは、いつも以上に優しくすることを心がけましょう。そして、紫外線対策はしっかり行いましょう。

イオン導入後のケア

他の施術と違い、施術後の肌の違和感がほとんどないことがイオン導入の特徴です。施術後は、普段のスキンケアをきちんと行っていれば問題はないでしょう。導入する薬剤によってはまれに施術後の肌が赤くなることがあります。かゆみや湿疹など気になる症状が現れた時はすぐに医師に相談してください。

治療を受ける際の注意

上記でご紹介した治療法は、数回にわたり根気よく治療を受ける必要があるものがほとんどですが、保険は適用されません。そのため、改善したい部位と予算などを事前に医師に相談することをおすすめします。その際、治療方針や料金体系、術後のアフターケアなどについて丁寧に説明してくれる医師、クリニックを選ぶようにしましょう。

また、最近では一般の皮膚科でも美容皮膚科の診療を行うクリニックもあります。そのため、今回ご紹介した美容皮膚科の治療を受けられるかどうかは、事前にホームページなどで調べるか、問い合わせて確認しておくとよいでしょう。

なお、施術後の肌になんらかのトラブルが生じた際は、すぐに問い合わせて医師の指示のもと適切なケアを行ってください。

鼻の毛穴の黒ずみを予防するセルフケア

鼻の毛穴の黒ずみを治療してもらっても、毎日のスキンケア方法が間違っていては、また黒ずみができてしまう可能性が考えられます。そのため、毎日のセルフケアも見直すことをおすすめします。

見直すポイントの一例として、以下のものがあげられます。

  • 毎日のスキンケア
  • 食生活
  • 紫外線ケア

具体的に、どのようなところを見直すとよいか簡単にご紹介します。

毎日のスキンケア

主に皮脂が原因となって毛穴が黒ずんでいる場合、毎日の洗顔や保湿といったスキンケアの見直しが大切になります。メイクは毎日寝る前に必ず落とすこと、朝と夜の2回でしっかりとメイクが確実に取れるまで洗顔すること、洗顔後は必ず保湿することを心がけましょう。また、美容液がたっぷり染み込んだパックなどを使ったスペシャルケアを定期的に行うこともおすすめです。

食生活の見直し

皮脂の分泌には毎日の食事も関わります。肌のバリア機能を高めることで、皮脂の分泌も適切になっていくことが期待されるため、肌を整えるビタミンA・C・Eといった栄養素をバランスよく取り入れましょう。また、糖分や脂肪分の多い食べ物に偏ると、皮脂の過剰分泌を招くおそれがあります。ファストフードや揚げ物、スナック菓子は控えましょう。また、カフェインの過剰摂取も皮脂の過剰分泌を招くといわれています。コーヒーを多く飲む方は、少し回数を減らすことを心がけてみてください。

紫外線ケア

紫外線は、メラニンによる鼻の毛穴の黒ずみが気になる場合は特に気をつけたいポイントです。また、紫外線は肌の弾力を支える物質であるコラーゲンを破壊したり、シミやシワといった肌の老化現象を引き起こす原因の1つでもあります。紫外線の強さは時期や場所によって異なりますが、1年中地表に降り注いでいます。そのため、日焼け止めや日傘などによる紫外線対策も、1年中行うようにしましょう。

まとめ

鼻の毛穴の黒ずみは、セルフケアだけでの改善を図るより、プロである皮膚科医の力を借りることがおすすめです。皮膚科では、イチゴ鼻の治療として以下のような施術などを行っています。

  • ケミカルピーリング
  • レーザー治療
  • イオン導入

毛穴の黒ずみや開きの改善は美容皮膚科のほか、一般的な皮膚科でも行っている場合があります。しかし、上記のような治療は保険適用外であるため、自費診療となります。費用や治療内容を確認し、納得してから治療を受けられるよう、事前にカウンセリングを受けて費用や治療内容についてしっかり相談しましょう。

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