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乾燥が原因?皮膚がピリピリ痛いときの化粧品選び

更新日:2018.03.02
公開日:2018.02.14
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この記事の監修者
一般社団法人 時短美容協会 代表理事 並木まき

髪が顔にあたるだけで、チクチクすることはありませんか?いつもと同じ化粧品を使っているのに、その化粧品を使うと、肌がピリピリする…といった経験は、ありませんか?これは、ひょっとすると皮膚の乾燥が原因で起こっているのかもしれません。

あなたには、このような経験はありませんか?

〇髪が顔にあたるだけでチクチク、ピリピリする

〇外で風にあたるだけで肌がピリピリと痛い

〇いつもの化粧品なのに、なぜか肌がピリピリする

このような皮膚の痛みは、ひょっとすると乾燥が原因で起こっているかもしれません。

皮膚にうるおいがなくカサカサしている、白く粉を吹いているなど、乾燥と聞くと秋冬のものと考えがちですが、最近では、季節に関係なく訴える方も増えているといわれています。そのうえ、ピリピリとした痛みもあるとなれば、つらいですよね。

ここでは、ピリピリとした痛みを引き起こす皮膚の乾燥の原因と、日常のスキンケアでの対処法についてお話ししていきます。

皮膚のピリピリとした痛みを引き起こす原因

皮膚がピリピリと痛い原因には、さまざまなことが考えられます。

〇肌の乾燥によるバリア機能の低下

〇肌の炎症

〇帯状疱疹などの病気

具体的にどのような状態か、1つずつチェックしましょう。

乾燥が原因となる皮膚のピリピリ

乾燥が原因となる皮膚のピリピリ

人間の皮膚は層状の構造になっており、それぞれの層に役割があります。皮膚の一番表面にある「角質層」は、皮膚を外的刺激から守る役割のある層です。厚さ0.01mm~0.03mmほどの非常に薄い層ですが、肌のバリア機能を担う重要な部分です。同時に、角質層には水分を保持する能力もあり、人間の皮膚の内部から水分が失われるのを防いでいます。

角質層は、主に角質細胞と細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)からできており、細胞間脂質やNMFの保水機能によってうるおいが保たれています。

この角質層の水分量がなんらかの原因で低下すると、バリア機能の働きが悪くなり、外からの刺激を受けやすくなってしまいます。

外からの刺激が肌の角質層より奥まで届くと、真皮層で炎症が起きたりそこにある神経が反応したりして、皮膚がピリピリするように感じてしまうことがあります。

肌の炎症

肌に赤みや発疹、かゆみなどが見られる場合、なんらかの原因で肌が炎症を起こしている可能性が考えられます。肌の炎症は、身体が外敵に対する防御反応を起こしているしるしです。そのため、肌が炎症しているときに間違った方法でケアを行うと、症状の悪化を招く可能性も考えられます。

肌の炎症は、前述した乾燥のほか、なんらかの物質に対するアレルギーなども原因になります。

帯状疱疹などの病気の可能性も

帯状疱疹などの病気の可能性も

皮膚がピリピリ、チクチクと痛む場合には、乾燥により角質層が薄くなっていることが考えられるとお話ししましたが、それだけではなく、次のような病気などが原因となっている可能性も考えられます。痛みが強い場合や痛みとともに水ぶくれなどの症状がみられる場合、以前は感じなかったようなだるさや肌のほてり、イライラなどの症状もある場合には、かかりつけの病院で相談しましょう。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)
水痘ウイルスによる皮膚炎です。赤い斑点や小さな水ぶくれが文字通り帯のように現れると同時に、ピリピリとした痛みが出ます。発症する部位は顔に限らず全身ですが、身体の左右どちらかに症状が現れることが多いとされています。
更年期障害
40代後半から50代にかけて、代謝の衰えに加え女性ホルモンの急激な減少にともなってさまざまな体調不良が起きることがあります。それを更年期障害と呼びますが、更年期障害によって肌荒れ(赤み、かぶれ、かゆみ)が引き起こされる場合があります。誰にでも訪れる更年期ですが、人によって症状の程度は異なります。生活に支障が出るような重い症状に悩まされる場合などには、かかりつけ医や婦人科で相談するとよいでしょう。
神経痛
顔中に張り巡らされている神経である三叉神経(さんさしんけい)。その神経が刺激され、ピリピリと痛む「三叉神経痛」という病気があります。三叉神経痛は針で刺されたような強い痛みが、数秒から2分ほど続く病気です。痛みは食事や歯磨き、洗顔などで手が顔に触れたときなどにも起こる場合があります。

日々のスキンケアでできる対処方法

では、肌の乾燥によって皮膚がピリピリと感じる状態のとき、どのような対処をしていけばよいでしょうか。

ここでは、一般的な4つの方法をお話します。

保湿する

保湿する

肌がピリピリしているように感じるのは、皮膚の乾燥がバリア機能を低下させているためです。

そのため、まずはとにかく乾燥を食い止めるために、保湿作用を期待できる成分を配合した化粧品を活用し、保湿ケアを徹底しましょう。

一般的な化粧品であれば、特にセラミドが配合されている化粧品は保湿力が高いものが多く、おすすめです。

ターンオーバーを正常にする

ターンオーバーとは、皮膚の奥から生まれた角質細胞が、皮膚の表面まで上がってきてはがれ落ちるまでのサイクル、つまり、皮膚の新陳代謝です。年齢にもよりますが、理想的なターンオーバーのサイクルは約28日といわれています。

しかし、なんらかの要因でターンオーバーが早くなると、未熟な角質細胞が肌の表面に出てしまい、刺激に弱くなってピリピリ感を覚えることがあります。未熟な角質細胞は、保湿力が少ないために十分な働きが出来ず、肌に蓋ができていない状態を引き起こすのです。

肌のターンオーバーが早まる原因として考えられることとして、以下のような外的要因が考えられます。

〇洗顔時にゴシゴシと力を入れてこする

〇必要以上にピーリングを行う

〇洗浄力の強い洗顔料を使う

〇紫外線の影響

さらに、睡眠不足などの内的要因が肌のターンオーバーを乱している可能性も考えられます。ターンオーバーに関係する成長ホルモンは睡眠中に盛んに分泌されますが、睡眠が足りない状態が続くと、この成長ホルモンの分泌が少なくなり、ターンオーバーが遅れる原因になるのです。また、ホルモンバランスの崩れた状態によっても、ターンオーバーが遅れることがあるほか、ストレスによる自律神経の乱れも関係していることがあります。

このように、肌のターンオーバーに影響を及ぼす原因は、日常生活の中にもたくさん潜んでいます。できるだけ肌への刺激を避け、日常生活を見直していくことがターンオーバーの正常化にもつながると考えられています。

炎症を抑える

ふだん使っているスキンケア用品がピリピリする原因になっている場合があります。そのため、いつものスキンケアは一旦お休みして、刺激の少ない敏感肌用に切り替えてみるのも自分でできる方法のひとつです。炎症を抑えるためには、肌への刺激を与えないようにすることが大切です。しかし症状が強い場合には、必ず皮膚科で専門医に相談してください。

角質層を育てる

肌のターンオーバーが正しく行われ、成熟した角質細胞によって作られている正常な厚さの角質層を取り戻せば、肌のバリア機能も働きやすくなります。間違ったスキンケア方法が原因で角質層が薄くなっている可能性がある場合、角質培養という考え方のもと、角質層を健全な状態に育てるケアが有効なことがあります。

角質培養は医学的に確立された方法ではありませんが、基本的には正常な角質が皮膚表面に育つまで、今までのスキンケアをお休みすることです。メイクを最小限にし、洗顔も界面活性剤として石けんだけを使用している洗顔料を使います。保湿ケアは、し過ぎは角質培養の考え方から外れますが、まったくしないのもいけません。セラミドなど保湿効果のある成分が配合された化粧水や乳液を使い、必要なうるおいを保つ助けをしてあげましょう。

ピリピリを抑える化粧品の選び方

化粧品を使うたびに皮膚がピリピリする場合、使っている化粧品の中に、自分の肌に合わない成分が入っているのかもしれません。そのような場合、肌に合わない化粧品成分を探ることや肌のバリア機能を回復させるケアを行うことが対策として考えられます。

肌に合わない成分のチェック

肌に合わない成分のチェック

化粧品を使用する前に、まずはサンプルを手に入れて、二の腕や太ももにパッチテストをしてみると、化粧品そのものの成分が原因で反応しているのかどうかがわかりやすくなります。また、特定の成分がアレルギーを起こしている場合もありますので、普段からアレルゲンであると特定できている場合はもちろんのこと、化粧品に含まれている成分を改めてチェックするといいでしょう。

肌が敏感なタイミングで避けたほうがいいと言われている成分には、合成界面活性剤、合成ポリマー、タール系色素、パラペン、紫外線吸収剤、ハイドロキノン、エタノール、レチノール、香料などがあげられます。しかし、必ずしもこれらの成分が肌に刺激を与えるわけではなく、どの成分に反応するかは個人によって変わります。どうしても肌がピリピリする方は、これらの成分が入っていない低刺激の化粧品を選んでみるのもいいでしょう。

肌のバリア機能を回復させるためのケア

肌のバリア機能を回復するためのケアとして、肌の乾燥に対するケアがあげられます。乾燥肌の対策としては、保湿サポート力のある化粧品選びも重要です。

おすすめは、セラミドを配合している化粧品。セラミドは、細胞間脂質とも呼ばれていて、もともとは角質層内にある成分です。角質層内で、セラミドは細胞間に存在し、スポンジのような役割をしながら、水分や油分を抱え込み細胞同士を結び合せています。これらの働きにより、肌のバリア機能を高めながら水分の蒸発を防ぎ、外からの刺激や細菌をブロックしてくれるのです。

セラミドは、このようにもともと角質層に含まれる成分ですから、敏感になっている肌でも刺激物と認識されにくい点がメリットと言えます。

ただし、肌のピリピリが気になっているときには、前述した「避けたほうがよいといわれる成分」を避け、低刺激の化粧品を選ぶようにしてください。

まとめ

乾燥が原因?皮膚がピリピリ痛いときの化粧品選びのまとめ

肌がピリピリ感じる原因としては、真っ先に肌の乾燥が考えられます。今までは「良かれ」と思って行ってきたスキンケアでも、肌の状態によっては、合わなくなることもあります。

ピリピリを感じたタイミングでは、できるだけ低刺激な化粧品を選び、しっかりと保湿を行なっていきましょう。また、ピリピリとした痛みが強いときや発疹などの症状も同時に出ている場合には、スキンケアに頼りすぎず、早めに皮膚科を受診してください。

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