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ニキビの処方薬「過酸化ベンゾイル製剤」の効果

更新日:2018.04.26
公開日:2014.11.28
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この記事の監修者
相澤皮フ科クリニック院長 相澤浩

米国でニキビ治療の第一選択になっている薬品、過酸化ベンゾイルの効能について解説しています。日本ではそれほど知られていない過酸化ベンゾイルですが、ニキビに対してどのような効果をもたらすのでしょうか。

ここでは、ニキビ治療薬として知られる過酸化ベンゾイルの効果について見てみましょう。

ニキビ処方薬としての効果

過酸化ベンゾイルというのは、別名をベンゾイル・パーオキシド(BPO)と呼び、アメリカで多用されているニキビ治療薬です。角質層を柔軟にするピーリング作用、皮脂を抑えて乾燥させる効果、さらにアクネ菌を強力に殺菌する作用を持っているのが特徴です。

大人のニキビは、角質層が硬くなり柔軟性を失うことで、角栓による毛穴つまりが起こりやすくなり発生します。過酸化ベンゾイルの働きで硬くなった角質を溶かすことにより、ニキビの発生機序を妨げることができ、ダイレクトにニキビを抑えることが可能です。さらに、角栓を同時に溶かすので、ニキビの初期段階である微小面皰を除去する効果も期待でき、白ニキビや黒ニキビには高い効果が期待できます。ただし、過酸化ベンゾイルは日本で認可されていないため、どこでも入手できるわけではありません。一部の皮膚科で、自費診療として処方が行われています。

過酸化ベンゾイル製剤の副作用

ニキビへの高い効果が期待できる過酸化ベンゾイルですが、過酸化ベンゾイルが理想的な薬品なのかというと、そういうわけでもありません。角質層を溶かすピーリング作用があるということは、肌に対する刺激が非常に強いということです。敏感肌の人が安易に用いると、かゆみ、腫れといった副作用が出る可能性があります。すでに炎症を起こしている赤ニキビの場合も、副作用により炎症が悪化する可能性があるため向きません。

また、皮脂を抑えて乾燥させる作用があるので、肌のバリア機能の低下を招きやすくなります。乾燥することで悪化する大人ニキビに対しては逆効果になる恐れもあります。長期連用すると、かえって肌の状態が悪化しかねないので、注意が必要な薬品といえます。利用する際には、必ず医師の診察を受け、医師の判断のもと処方してもらいましょう。国内未認可を理由に海外から個人輸入して使用するケースも見られますが、副作用も認められているため自己判断での使用は避けるべきでしょう。

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