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口唇ヘルペスの症状と再発させないための治療方法

更新日:2017.11.27
公開日:2017.04.30
ドクター画像
この記事の監修者
品川スキンクリニック池袋院 院長 神林由香

直接的な接触だけでなく、物を介して感染することもある口唇ヘルペスは、口周辺の目立つ場所にできる病気のひとつです。口唇ヘルペスの症状や再発の可能性について、ドクター監修の記事で詳しくご紹介します。

口唇ヘルペスは、以前は子供のうちに初めて感染する人が多い病気とされていました。しかし、現在は家庭内における衛生面の改善により、抗体を持たずに大人になる人も多く、20代~30代の約半数ほどしか抗体を持っていないといわれています。ここでは、口唇ヘルペスに感染することで起こる症状の特徴や再発の可能性について解説していきます。

口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス1型)とは

唇やその周辺にできる水ぶくれが主症状といわれる口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスの1型が原因といわれています。このウイルスの感染経験がなく抗体を持たない人や、抗体を持っていても抵抗力が低下している場合は、感染しやすいといわれています。さらに、感染力が強いといわれており、ウイルスを持つ人との接触だけでなく、タオルや食器などの物を、感染者が使用したことによるウイルスの付着が原因で感染する可能性もあるのです。

目に見える症状が出ているときは、患部でウイルスが増殖をくり返しているときと考えられており、ウイルスが大量に出ているといわれています。そのときの接触は特に控えるようにしましょう。もし感染すると、接触から3日~7日後くらいに症状があらわれはじめるとされています。感染者と接触したらその期間は注意深く観察するとよいでしょう。

口唇ヘルペスの症状とサイクル

多くの場合、症状は4つの段階に分けることができるといわれています。重症なケースでなければ、2週間ほどで回復することが多いとされていますが、早いタイミングで治療を開始するほど治りが早い傾向にあるといわれています。

(1)ピリピリ・チクチクする前兆がある

水ぶくれの症状があらわれる前に、前駆症状があるといわれています。具体的には、ピリピリ、ムズムズ、チクチクといった皮膚の違和感や痛み、かゆみなどです。初感染の場合は気づかないこともありますが、再発をくり返すほど気づきやすくなるといわれています。

(2)赤みや腫れがある

前駆症状を感じたあと、半日程度で唇や口の周囲の一部分の皮膚で赤みを帯びた腫れがあらわれはじめるといわれています。患部ではウイルスの増殖が活発になっていると考えられているため、このタイミングに治療を始めることが理想とされています。

(3)患部が水疱(水ぶくれ)になる

ウイルスの増殖が進むと、2~3日後に赤みを帯びた腫れが水ぶくれに変化していきます。初感染では、水ぶくれが多発しやすく、その大きさも5mm大になるといわれています。体調によっては、発熱や耳の周囲にあるリンパ腺がはれる可能性もあります。ただ、一般的には再発をくり返すほど水ぶくれの大きさは限局し、小さくなっていくとされています。

(4)水疱がかさぶたになり回復

水ぶくれがしだいにかさぶたとなり、時間の経過とともに症状が治まっていくといわれています。10日~2週間程度で治まるケースが多いですが、症状の程度や体調によって前後するとされています。

水ぶくれの中には、たくさんのウイルスが存在しているとされているため、破れたところを触ると感染が拡大すると考えられています。気になっても触れないようにし、触れてしまった場合はせっけんなどを使用して洗い流すようにしましょう。

口唇ヘルペスを再発させない治療方法

口唇ヘルペスを引き起こすとされる単純ヘルペスウイルスは、「潜伏感染」タイプのウイルスといわれています。一度感染すると神経節の中に潜み続けるため、抗体を持っているから安心とは言えない病気のひとつです。潜んでいる間は症状が出ることはありませんが、なにかをきっかけに神経節から出てきて症状を引き起こすことから、再発の可能性が高い病気といわれています。

病気やストレス紫外線などに気をつける

再発しやすいのは、風邪(かぜ)や外傷、胃腸障害によって身体の抵抗力が下がっているときや、老化、疲労、ストレスなどで免疫機能の低下がみられるときといわれています。ほかにも、紫外線を強く浴びることで全身の免疫力を低下させることがあるため、体調がすぐれないときや疲れが溜まっているときは紫外線を浴び過ぎないようにすることも大切です。

再発防止のために早めの治療を

口唇ヘルペスは、早めに治療を始めることで早く治りやすいといわれています。水ぶくれの出現から2日以内に治療を始めるのが理想とされています。

治療では、ウイルスの増殖を抑える作用のある薬を使用した薬物療法が一般的です。症状によりますが、比較的軽症の場合は軟膏やクリームを使用することが多く、中等症以上や重症化する可能性がある場合は錠剤の服用となるケースがあるといわれています。症状がひどい場合、点滴注射や入院治療となる場合もあります。再発の場合、前駆症状に気づきやすくなるといわれているため、異変に気づいたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

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