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鼻の付け根や横にシワができる原因と対策

更新日:2017.10.11
公開日:2013.02.20
ドクター画像
この記事の監修者
六本木スキンクリニック 院長 鈴木稚子

鼻の付け根に刻まれる横ジワや小鼻の横のシワは老けて見える原因にもなります。このようなシワの原因に肌の老化や笑ったときの表情筋の動きなどが考えられますが、予防・解消する方法はあるのでしょうか。ドクター監修のもと解説します。

鼻の付け根、両目の真ん中あたりに、横一文字にできるシワがあります。たった一本のシワなのに、顔の真ん中がくしゃっとなった感じが否めない、存在感のあるシワですが、悩んでいる方は多いようです。また、鼻の横から下に向かって伸びるシワも鼻のまわりで気になるシワのひとつですが、プチ整形などでなんとか消したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、鼻の付け根や横にできるシワの原因や日常的なケアの方法、改善法について見てみましょう。

鼻の付け根にシワができる原因

鼻の付け根のシワといっても、実はさまざまな要因が絡み合ってできている場合が多いといわれています。一般的に、鼻の付け根などのシワの原因には、大きく以下の2つに分けられます。

  • 表情筋の動きによるもの
  • 老化によるもの

それぞれ、どのようなことが原因になっているのでしょうか。

表情筋の動きによるもの

怒っているときや笑っているときなど、表情が現れるときにはおでこや眉、目の周りの筋肉が動きます。鼻の付け根は、鼻根筋や鼻筋の表情筋の動きによりできるシワで、横ジワのほか、縦ジワもできやすい部分です。

たとえば、朝起きたときに鼻の付け根にシワがはっきり見られるという場合、寝ている間に鼻に力を入れていることによって、シワが刻まれているという可能性が考えられます。

老化によるもの

肌の老化現象によって、徐々に深いシワが刻まれていきます。肌の老化現象は、肌の構造に深く関係しています。

皮膚は大きく表皮、真皮、皮下組織の3層構造になっています。この中で肌のハリや弾力、うるおいを保つ役割を持っているのが、真皮に存在するコラーゲンやヒアルロン酸などの成分です。コラーゲンが網目のように張り巡らされ、その隙間に存在するヒアルロン酸などの物質が水分を蓄える構造によって、肌のハリやうるおいがキープされています。ところが、なんらかの原因でコラーゲンやヒアルロン酸などの産生量が減少したり、破壊されたりすると、肌のハリや弾力が失われていきます。また、コラーゲンやヒアルロン酸などを産生する「線維芽細胞」の働きが衰えることも大きく関係します。

この肌の老化現象の原因となるのは、加齢のほかにも以下のものがあげられます。

紫外線の影響
紫外線が肌に当たると、コラーゲンの線維を切断する「活性酸素」が生まれたり、コラーゲンやヒアルロン酸を作り出す細胞にダメージが与えられてしまうのです。つまり、紫外線に当たることで、コラーゲンの線維構造が壊れるだけでなくコラーゲンやヒアルロン酸自体の量も減ってしまうのです。このように肌の弾力やみずみずしさが失われることが、シワの原因となるのです。
喫煙
喫煙による影響には、体内で大量の活性酸素を生み出すほか、体内のビタミンCを破壊するといったことがあげられます。ビタミンCは、コラーゲンの産生に関わっています。そのため、活性酸素によって細胞が酸化されるだけでなく、コラーゲンの産生にも影響を及ぼし、肌の老化を招くのです。
栄養の偏り
コラーゲンやエラスチンを体内で作り出すには、材料となるアミノ酸が必要です。アミノ酸を摂取できる良質なタンパク質のほか、ビタミンや、鉄分などのミネラルも欠かせません。そのため、栄養のバランスが偏ると肌のコンディションにも影響が出ます。

鼻の横にシワができる原因

鼻の横にできるシワのようなものとして、「ほうれい線」があげられます。しかし、小鼻の横からのびるほうれい線は、顔の筋肉の衰えによるたるみで、頬の境界線が目立つようになったものでシワとはいいません。

鼻の横にできるシワは何かというと、「笑いジワ」です。笑いジワというと、目尻にできるカラスの足跡のようなシワを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、鼻の横から口元までの範囲にも笑いジワが刻まれます。

鼻の横に笑いジワができる最大の理由は、乾燥です。前述した肌の老化などで肌が水分を蓄える力が衰えると、肌の弾力が失われ、表情の変化によるシワが肌に刻まれやすくなります。また、空気が乾燥しているときなども、肌が乾燥しやすくなるため、鼻の横のシワができやすくなります。

鼻のシワを予防する日常ケアの方法

鼻の周りのシワは、日常のケアで予防することを心がけましょう。頬などと比べて、鼻の付け根の肌は、化粧水やクリームで念入りにお手入れできていない場合があります。よくみると、頬よりも若干乾燥して、毛穴が開いてしまっているかもしれません。普段、あまり鼻の付け根の保湿を意識していないという方は、今日から、横ジワ防止のために、化粧水やクリームでていねいにお手入れすることを意識してみましょう。このとき、シワを伸ばすようなイメージで、少しだけ引っ張るようにマッサージをすることも効果的といわれています。

顔にできるシワは『表情ジワの原因と改善方法』をご覧ください。

鼻のシワを改善する方法

「シワがもうすでにあるんですけど」という方は、まずは上に述べたお手入れと表情への気配りで、様子を見てください。それでも効果がないようなら、専門家の手を借りるという選択肢もあります。鼻の付け根の横ジワなどの治療は、ヒアルロン酸やボトックス注射などのプチ整形が一般的です。

ヒアルロン酸注射とは、シワのできている部分に肌に含まれる成分のひとつであるヒアルロン酸を注射して、シワやくぼみを内側から盛り上げる施術です。一方、ボトックスとは、ボツリヌス菌が作り出す毒素であるボトックスを注射する施術です。ボトックスには、一時的に筋肉を緩める働きがあるため、表情筋に力が入ることでできているシワへの対処として効果的とされています。通院・入院の必要がなく、簡単な施術ですんでしまうことが大半と考えられますが、シワの程度にもよります。整形でシワを除去したいという方は、専門医に相談してください。

鼻は顔のパーツのなかでも特に目立つ部位です。シワのみならず、その形や皮膚など、細部に至るまでいつも磨いて、きれいに見せることができるよう心がけたいものです。つるりとした形のいい鼻のために、日頃からお手入れをかかさないようにしましょう。

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