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脂性肌のケアで使われる漢方とは
脂性肌のケア方法の一つに、漢方があります。体の内部に働きかけることで、脂性肌を引き起こしている原因が取り除かれることもあります。ここでは、ドクター監修の記事で、脂性肌のケアで使われる漢方について解説します。
脂性肌のケアにはさまざまな方法がありますが、その中に漢方でケアするという方法があります。では、実際漢方がどのように脂性肌によい働きをするのか、また、よく使われる漢方をいくつかをご紹介します。
脂性肌をケアできる漢方の働き
皮脂の分泌量が普通の肌よりも過剰な状態にある脂性肌は、皮脂の分泌量に影響を与えるストレスや睡眠不足、食事習慣、ホルモンバランスの乱れなどの生活習慣に大きな原因があるといわれています。実際、睡眠不足や偏食によって、肌の皮脂の分泌量が変化した経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
一方、漢方は体の内部に働きかけることで、よくない生活習慣によって皮脂分泌過多に傾いてしまった体質を改善できるといわれています。漢方では、ホルモンバランスを整えたり、血行を改善したりする作用のある漢方薬がよく使用されます。たとえば、ホルモンバランスを整えるための地黄、桂皮などや、血行を促進するための芍薬、牡丹皮などがあります。
脂性肌ケアの漢方薬の例
脂性肌のケアに使える代表的な漢方薬と、その働きをご紹介します。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
ニキビや熱をともなった胃炎に処方させることが多い漢方薬です。脂性肌の方は、体に熱を持っていることが多いため、熱を取る目的で使用されることが多いようです。小鼻のワキにベタっとした皮脂が付着する、鼻の毛穴が目立つ人に向いているといわれています。
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
前立腺や尿道の炎症に関わる病気によいといわれている漢方薬です。大人のニキビといわれる、頬からアゴにかけて化膿したニキビができる人や、毛穴が開いている脂性肌の人に有効とされています。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・五涼華(ごりょうか)
10代~20代前半の脂性肌の場合、熱が体内にこもりやすいといわれています。熱を取り去る作用を持つ、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・五涼華(ごりょうか)のような漢方薬がよく処方されます。
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)・知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
30代後半~40歳くらいの脂性肌の場合、虚熱と呼ばれる熱が体内にあることが原因だといわれています。この虚熱は、睡眠不足やストレス、日々の疲れによって生じてしまいます。これに対処するにふさわしい漢方薬が杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)や知柏地黄丸(ちばくじおうがん)です。
自分に合う漢方と出合う方法
漢方薬を適切に服用するためにはまず、向き不向きを知ることが必要です。
まず、一般的に手術が必要となるような病気や殺菌および除菌を優先させる必要がある感染症には、漢方治療は向いていません。
他方、検査では異常が見られないけれど症状はある、というような場合には漢方治療が向いている場合があります。
漢方治療が向いている症状の一例としては、胃腸虚弱や便秘、下痢、月経困難や更年期障害などがあります。
ただし、漢方治療で症状が改善されることにより、症状の背後にある重大な病気のサインを見逃してしまうケースもまれにあります。それを防止するためにも、医療機関ではまず、西洋医学の検査や診断を行います。その後、病気の有無を確認したうえで漢方薬を処方します。
漢方を使用した治療は、患者の症状や体力、症状があらわれてからどのくらい経過しているかなどの条件を考慮したうえで処方が決められます。そのため、処方がぴったりと合えば、劇的に症状を改善させることが期待できます。脂性肌ケアに、ぜひ漢方を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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