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カラーに使われるヘナとは?ヘナの活用方法や注意点、選び方
天然のカラーリング剤として人気のヘナ。ヘナとは一体、どのようなものなのでしょうか。また、「ヘナは髪に優しい」というイメージがありますが、本当に優しいのでしょうか。ここでは、ヘナの基本情報について解説します。
「ヘナ」とは
ヘナとは、西南アジアから北アフリカにかけて広く自生している「ミソハギ科」という種類の常緑低木で、葉を乾燥させて粉末にしたものは古くから染料として利用されています。水分を足してペースト状にし、皮膚に模様を描くヘナタトゥーや、ヘアカラーとして髪に塗ると、皮膚や髪の毛をオレンジに染めることができます。
あのクレオパトラもヘナで爪を染め、マニキュアのように染めていたという話もあります。
ヘナは薬草としても知られている
ヘナは、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」で薬草(ハーブ)としても使われており、毒素排出・炎症抑制・新陳代謝をよくするなどの効果があると言われていますが、そのメカニズムに関しての科学的な研究結果はあまり発表されていません。
しかし、ヘナをはじめ、古代インドで生まれて5,000年以上の歴史のあるアーユルヴェーダの治療法は、近年は日本でも徐々に浸透しはじめ、アーユルヴェーダを取り入れた治療を行うクリニックも増加しています。
なぜヘナで皮膚や髪の毛が染まる?
ヘナには「ローソン」というオレンジ色の色素が含まれており、この色素がタンパク質に絡みつく性質があります。
このローソンが髪や皮膚のタンパク質に付着することによって、髪の毛や皮膚が染色されることを利用したのがヘナカラーです。
ヘナでカラーリングすると髪は本当に傷まない?
一般の染毛剤の主成分は、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料で、過酸化水素水と混ぜて使用すると、毛髪中のメラニン色素の脱色が起こり、発色よく染まります。しかし、ジアミン系の酸化染料は、体質によりアレルギー反応を起こすことがあります。また、アンモニアなどのアルカリ剤も含んでいるため、毛髪を傷める欠点があります。
一方、ヘナによる染色は、ヘナに含まれるローソンという色素が髪のタンパク質に付着するだけで、髪の脱色はともないません。またアルカリ剤を含んでいないため、髪や頭皮にダメージを与えることもありません。
ただし、ヘナは脱色作用がないため、黒髪では明るい色には染まりませんし、染色するのに1~2時間以上、放置する必要があります。
ヘナを上手に活用して、髪をトリートメント
上述の通り、ヘナにはローソンという、タンパク質に絡みつく成分が含まれています。
そのため、髪の表面をコートし、傷んだ髪にハリやコシを与える効果があります。
30分程度の短時間であれば、髪や頭皮がそれほど染まってしまうことはないため、天然のトリートメントとして使用することもできます。
ヘナで頭皮クレンジング
ヘナの細かい粒子が汚れを吸着するので、頭皮がクレイパックした時のようにキレイになります。
皮脂などを取りすぎることがないので、頭皮が乾燥している場合などにもおすすめです。
ヘナを使用した頭皮クレンジングのやり方について詳しく知りたい方は、『シャンプーや頭皮クレンジングにも!ヘナの活用法』をご覧ください。
ヘナで足湯
ヘナはインド伝承医学では薬草として使われているくらい、古来より健康や美容に活用されてきたハーブです。もちろん、足湯にも使えます。
ヘナのトラブルや選び方
国民生活センターの発表によると、ヘナの白髪染めについてのクレームは2002年から2006年からの5年間で203件発生し、中には重度の皮膚炎を発症した人もいるとのことです。
全てのヘナカラーリング剤がナチュラルなわけではない!?
ヘナカラーリング剤には、大きく分けると、以下の2種類があります。
- ナチュラルヘナ(天然原料100%)
- ケミカルヘナ(化学染料が入ったもの)
「ヘナは天然素材なので安全」というイメージをお持ちの方は多いと思いますが、全てのヘナカラーリング剤が天然原料のみで構成されているとは限りません。
ケミカルヘナには、アレルギー反応を起こす可能性のあるジアミン系化学染料が含まれている可能性があるため、過去にカラーリングでかぶれるなどの経験がある方は、避けるようにしましょう。
100%ヘナでも、使用前は必ずパッチテストを
その他の植物アレルギーと同様に、「ヘナアレルギー」が発生する可能性はゼロではありません。
また、上述の通り、一見ナチュラルヘナのようでも、実は「ケミカルヘナだった」ということもあり得ます。かぶれなどのトラブルを防ぐためにもヘナを使用する際は、パッチテストを行うことをおすすめします。
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