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乾燥肌の化粧品の選び方(8)シャンプー

更新日:2017.09.14
公開日:2013.12.12
ドクター画像
この記事の監修者
広尾プライム皮膚科 医師 吉澤智子

当然ですが、頭皮も皮膚の一部。顔のお肌と同様に、バリア機能が頭皮の水分を保持し、外部の刺激から守っています。頭皮が乾燥するということは、このバリア機能が低下している状態。この場合、一般的なシャンプーでは洗浄力が強すぎ、洗う程乾燥してしまいます。ここではドクター監修の記事で、乾燥肌のシャンプーの選び方をご説明します。

当然ですが、頭皮も皮膚の一部です。顔のお肌と同様に、皮脂膜やセラミドなどの細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)からなるバリア機能が頭皮の水分を保持し、外部の刺激から守っています。

ここでは、頭皮が乾燥しがちな方の、角質層を健やかに保つためのシャンプーの選び方について解説します。

シャンプーは基本的に洗浄力が強めに作られている

頭皮の皮脂腺の数は顔のTゾーンの2倍といわれており、全身の中で最も皮脂が多い場所が頭皮です。

この頭皮の皮脂を取るために、シャンプーは基本的に洗浄力が強めに作られているものがほとんどですが、洗浄力の強いシャンプーで洗い過ぎてしまうと、当然頭皮のバリア機能が損なわれ、水分保持力が低下して乾燥してしまいます。

シャンプーに含まれる洗浄成分の種類と特徴

では、シャンプーに使われている洗浄成分の刺激の強さについて見てみましょう。一般的に使われているシャンプーの洗浄成分は、大きく分けて次の3種類に分けることができます。

硫酸塩系

ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸などが主流です。

皮脂を取り去る力がとても強いため、当然頭皮や髪へのダメージも強くなります。コストが安価で済み、泡立ちも良いため、多くのシャンプーに利用されています。

石鹸系

カリ石鹸や石鹸素地などのことです。

硫酸系にはやや劣りますが、皮脂を取り去る力は強いほうです。 頭皮や髪へのダメージも強い傾向があります。

アミノ酸系

グルタミン酸やアラニンなどが主流で、皮脂を取り去る力は普通です。

そのため、頭皮や髪へのダメージが少なくて済みます。 泡立ちがやや弱く、コストも高価という難点がありますが、頭皮への刺激の面で考えれば最も安心できます。

乾燥肌のシャンプーの選び方・使い方

アレルギーや皮膚疾患がなく、頭皮トラブルもない状態であれば、硫酸系や石鹸系のシャンプーを使っても、それほど大きな問題にはならないでしょう。

しかし、どうしても乾燥が気になるというのであれば、次のいずれかの対処をおすすめします。

シャンプーの回数を減らす

シャンプーを使って洗うのは2~3日に1度にして、シャンプーを使わない日を作ります。

お湯でしっかり洗い流すだけでも、汗やホコリなどの通常の汚れは落ちるものです。 これだけで、頭皮への刺激をかなり軽減することができます。

アミノ酸系シャンプーを使用する

頭皮の乾燥が気になりつつも、やはり毎日シャンプー剤で洗いたいという場合には、洗浄力がマイルドで、頭皮の細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などの保湿成分を流出させにくい、アミノ酸系シャンプーを使うのをおすすめします。

シャンプー時の注意点

乾燥肌の方がシャンプーをする時には、次のことにも注意しましょう。

  • アミノ酸系のシャンプーは、お肌に優しいとはいえ、しっかりとすすぐ必要はあります。
  • 頭皮へのダメージや乾燥をあまりに気にしすぎて、洗浄力の弱いシャンプーを選んでしまうと、汚れが落ちずに不潔になり、かゆみが出るなど、違う面で肌トラブルを起こすこともあるので、注意しましょう。
  • 顔や体を洗うのはシャンプーの後にしましょう。

シャンプーを顔や体を洗った後にしてしまうと、シャンプー剤が、洗った後の無防備な皮膚に付いてしまい、顔や身体のうるおいを更に洗い流してしまいます。

また、シャンプーやリンスなどの成分がお肌に付着したまま残ってしまうと、皮膚に浸透し、かゆみや肌トラブルを起こしかねません。

シャンプーは、顔や体を洗うより先にするのをおすすめします。

さらに、乾燥肌の化粧水選びのポイントや成分について知りたい方は、「乾燥肌の化粧品選び(3)化粧水」をご覧ください。また、具体的なアイテムについては「セラミド配合化粧水の正しい選び方・使い方」や「シアバターの正しい使い方と注意点」をご参照ください。

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