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肌が乾燥する原因とカサカサ肌をケアする正しい対策方法
乾燥肌の予防や対策には、睡眠や食事、入浴などの生活習慣や、衣類などのチェックがおすすめです。定番の化粧品による肌の乾燥対策とあわせて、生活習慣の見直しもしてみましょう。ドクター監修のもと、チェックポイントを解説します。
乾燥肌は生活習慣や環境によって発生したり、悪化したりすることがあります。ここでは、乾燥肌を改善する生活習慣や環境面の対策のほか、顔の乾燥の基本的なケア方法、そのケアで必要となる化粧品の選び方について見てみましょう。
肌の乾燥対策2つのポイント
肌の乾燥の対策や予防として、スキンケアを思いつく方は多いのではないでしょうか。ここでは、肌の乾燥対策をしっかり抑えるため、以下の2点のポイントをお伝えします。
- なぜ肌は乾燥するのか
- 化粧水やクリームを使った基本的な肌の乾燥対策
まずは、なぜ乾燥肌になるのかをチェックしましょう。
肌が乾燥する原因とは
肌が乾燥する原因は、さまざまなことが考えられます。
- 加齢
- 紫外線によるダメージ
- 湿度や気温の変化
- 生活習慣(睡眠時間・食生活)
特に注目したいのが、生活習慣の影響です。睡眠不足や栄養バランスの乱れは、肌の新陳代謝であるターンオーバーがスムーズに機能しない原因になります。肌のターンオーバーは睡眠中に分泌される成長ホルモンによって活性化します。そのため、睡眠が足りないと成長ホルモンが十分に分泌されず、ターンオーバーのサイクルが乱れる可能性があるのです。
また、このようなホルモンがバランスよく分泌されたり、肌が正常に生まれ変わるには、代謝に関わるビタミンやミネラル、タンパク質が十分摂取できていることも重要です。
このようなことから、乾燥肌の対策や予防として、生活習慣の見直しが重要になります。詳しい生活習慣の見直しポイントを後ほどご紹介しますが、先に現状の乾燥肌に対する外側からのケアも簡単にチェックしましょう。
肌の乾燥をケアする化粧品の使い方
乾燥肌に水分と潤いを与える化粧水
乾燥した肌に水分を与える化粧水は、乾燥肌のケアになくてはならないものです。そのため、クリームや乳液で油分を補う前に、化粧水で水分を補うケアを行いましょう。
化粧水は、肌が少しひんやりする程度の量をなじませるとよいでしょう。また、肌になじむまでには少し時間がかかるものの、化粧水が肌になじんでからクリームや乳液をつけるのが、肌の乾燥を防ぐのに効果的です。化粧水は温めると肌になじみやすくなるといわれているため、化粧水を手のひらで温めてから顔になじませ、手のひらに化粧水がつかなくなる程度に時間をおいてから油分を補うのが理想的です。
肌の水分を逃がさないクリームで油分を補う
化粧水で水分を補うだけではなく、クリームなどの油分を肌に補うことも重要です。クリームは、人差し指の第一関節くらいまでの量を手のひら2つ分の面積にぬるのが適量といわれています。自分の肌に合わせて加減しながら、過不足のないように使うようにしましょう。
カサカサ肌をケアする化粧品の選び方
顔の乾燥をケアするうえで、化粧水やクリームの使い方はもちろん大切ですが、化粧品の選び方も大切です。乾燥肌の方の場合、化粧水やクリームを選ぶうえでポイントとなるのは、保湿成分です。以下のような保湿成分を含んだものを選ぶとよいでしょう。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- エラスチン
このような成分は、肌の「真皮層」に存在しているものです。しかし、化粧品に含まれた成分は真皮層まで浸透するわけではありません。このような成分には、肌の一番外側に位置する「角質層」で水分を抱えこんで保湿する役割が期待できるのです。
肌の乾燥対策には、このような化粧品を用いた外側からのアプローチと、睡眠や食生活といった内側からのアプローチがあります。どちらか片方だけではなく両方からアプローチすることが、乾燥肌の対策においては本当の王道だと言えるでしょう。次からは、生活習慣の見直しによる内側からの乾燥対策について解説します。
肌に正しい乾燥対策(1)しっかり睡眠をとる
「睡眠不足は肌の大敵」というのは周知の事実ですが、現代社会では、毎日たっぷり、そして規則正しく睡眠時間を確保できる人は少ないのが現状です。
それでは、どうしたら肌を効率的に回復させ、肌の乾燥を改善できるのか、正しい乾燥対策について見てみましょう。
寝始めてから3時間が肌のゴールデンタイム
「22時から2時は肌のゴールデンタイム」というのをよく耳にするかと思います。これは以前、「成長ホルモンはこの時間帯に多く出る」といわれていたためです。
しかし、近年の研究では、成長ホルモンは決まった時間に出るのではなく、「就寝後、最初のノンレム睡眠90分と、レム睡眠90分の合計180分間(3時間)」の間に多く分泌されることが判明しました。大切なのは、寝る時間ではなく、「寝始めてから3時間をいかに深く眠るか」なのです。
就寝後3時間に深く眠る方法
就寝からの3時間 で深く眠り、しっかり成長ホルモンを分泌して肌を回復させるには、以下のようなことを実行するとよいといわれています。
- 就寝する頃には血糖値が下がっている状態にする
- 寝る1時間ほど前に身体を温め、眠る頃に体温が下がるようにする
- 寝る前の1時間は脳を覚醒させるようなことをしない
つまり、以下のようなことに注意すると、就寝時間が遅かったり、不規則でも、成長ホルモンをしっかり分泌して肌を回復させることができます。
- 就寝前2時間、少なくとも1時間は食べ物を口にしない
- 寝る2時間以内に食べ物を口にしたら、軽い運動をするなどして、血糖値を下げる
- 寝る1時間前に入浴をするなどして身体を温め、寝る前には体温が戻っている(下がっている)ようにする
肌に正しい乾燥対策(2)正しく入浴する
就寝1時間前の入浴は上記のように大変有益ですが、入浴は一歩間違うと乾燥肌の原因となります。以下のようなことに注意し、角質層の水分保持力を下げないようにしましょう。
入浴は短時間でぬるま湯につかる
熱めのお風呂やシャワーのお湯や、長時間の入浴は、角質層をふやかし、細胞間脂質(セラミドなど)やNMF(天然保湿因子)を流出させてしまいます。お風呂やシャワーは38~39℃くらいの温度に設定し、お風呂に浸かるのは20分程度に抑えましょう。
洗いすぎ・こすりすぎに注意して
摩擦と洗いすぎは乾燥肌の最大の原因です。以下のような点に注意し、こすりすぎと洗いすぎを防ぎましょう。
- 手足や腰、おなか周りなど、皮脂の少ない部分はボディソープや石けんを使って洗う回数を減らす(2~3日に1回にする)
- 毎日洗いたい場合は、洗浄力がマイルドなアミノ酸系の界面活性剤を使ったものを使う
- タオルなどでゴシゴシこすらず、よく泡立てた洗浄剤を手のひらで伸ばすようにして洗う
お風呂上りはすぐに保湿を
入浴やシャワーによって、多かれ少なかれ、角質層内の細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)は流出しています。また、皮脂膜も洗浄剤によって洗い流され、肌はとても無防備な状態です。入浴後はすぐに保湿をして、肌が乾燥しないように注意しましょう。
肌に正しい乾燥対策(3)肌触りのよい衣服や寝具を選ぶ
ウールなどの刺激の強い繊維の衣服を着用する場合は、コットンの肌着を着て直接肌に触れないようにしましょう。また、枕カバーやタオルケット、掛布団カバーは顔や首まわりの皮膚に触れます。寝ている間にこすれたり、刺激を感じて掻いてしまうといったことがないよう、肌触りのよいものを選びましょう。
肌に正しい乾燥対策(4)空気の乾燥から肌を守る
角質層が健全でれば、空気が乾燥しても、肌自体の水分保持力で乗り切れます。しかし、すでに角質層が損なわれてしまっている乾燥肌の場合、水分を保持する力が弱いため、空気の乾燥は大きなダメージとなりえます。以下のような点に注意しましょう。
- スキンケアでしっかり肌を乾燥から守る
- お部屋の広さに合った加湿器を使い、湿度を保つ
- エアコンの設定温度を高くしすぎない
- コタツや電気毛布はなるべく使わない
コタツや電気毛布は盲点になりがちな暖房器具ですが、肌に熱を加えると、乾燥させるだけではなく、熱の刺激によってかゆみを生じ、掻くことで余計角質層を傷めることがあります。
肌に正しい乾燥対策(5)乾燥肌を予防する食べ物を摂る
食べ物による肌の乾燥対策のポイントは、バランスよく必要な栄養をとることです。タンパク質やビタミン、ミネラルは不足すると肌の代謝に関わる場合があります。以下、それぞれの摂取ポイントをご紹介します。
肌に欠かせないタンパク質
厚生労働省の『国民健康・栄養調査』によると、日本人の1日の摂取カロリーは減少傾向にあり、それと同時にタンパク質の摂取量も減少しています。そのため、良質なタンパク質を意識的にとることが大切です。
良質なタンパク質とは、
- 肉
- 魚
- 牛乳
- 卵
- 大豆
などのことを指しています。朝食に焼き魚や冷ややっこ、ゆで卵などをつけたりして、良質なタンパク質を摂取するようにしましょう。
肌の代謝にかかわるビタミン類
肌の代謝にかかわるビタミンとして、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどがあげられます。それぞれ、体内での主な働きや、多く含まれている食品をご紹介します。
- ビタミンA
- 粘膜に働くことで免疫機能を保ったり、肌の健康を維持したりすることに役立っており、不足すると肌や粘膜の乾燥につながります。うなぎやチーズ、卵、緑黄色野菜などに多く含まれています。
- ビタミンB群
- ビタミンB群は複数ありますが、特にビタミンB2とB6が肌や粘膜の健康を守ることに役立っています。不足すると湿疹や口内炎、口角炎などの肌トラブルにつながります。ビタミンB2は、卵や納豆、乳、葉物の野菜に多く、ビタミンB6はかつおやまぐろ、肉、バナナなどに多く含まれています。
- ビタミンC
- 美肌といえばビタミンCを思い浮かべる人も多いかもしれません。ビタミンCは、肌の弾力を維持したり保湿に役立ったりするコラーゲンの生成に必要となります。不足することで免疫力の低下などを招き、深刻になると壊血病などを招く場合もあります。柑橘系の果物、野菜やイモ類に多く含まれています。
- ビタミンE
- ビタミンEはその抗酸化作用により、細胞を酸化から守ってくれる役割があります。ナッツ類や西洋カボチャ、アボカドなどに多く含まれています。
肌のターンオーバーに必要なミネラル
ミネラルの中でも、特に亜鉛は健全な肌を育てるために重要だと考えられます。亜鉛は、細胞の生まれ変わりの際に必要とされる酵素の成分となるため、新陳代謝の中で非常に重要な役割を果たします。口の中にあって味を感じるための器官「味蕾(みらい)」は新陳代謝が活発であることから、亜鉛不足の影響を受けやすいと考えられています。牡蠣やうなぎに特に多く含まれるほか、肉の赤身などにも含まれています。
まとめ
肌の乾燥対策や予防には、化粧品などによる保湿といった外側からのアプローチと、食事や睡眠時間などの生活習慣を見直すといった内側からのアプローチが考えられます。外側からのアプローチでは、以下のことが大切になります。
- 保湿成分を含んだ化粧水やクリームを選ぶこと
- 化粧水やクリームを正しく使うこと
- 正しい入浴方法で入浴し、肌の水分保持力を下げないようにすること
- 肌への刺激が少ない寝具や衣類を選ぶこと
- 空気の乾燥する季節には部屋の加湿を心がけること
また、内側からの乾燥肌へのアプローチとして、以下のように生活習慣を見直すことが効果的と考えられます。
- 良質な眠りをとれるような環境を整えること
- 良質なビタミンやタンパク質、亜鉛などの栄養を十分にとること
一つひとつは小さなことですが、積み重ねれば肌を乾燥から守る大きな力になります。とり入れられる方法から少しずつ、肌の乾燥対策によい習慣を増やしていきましょう。
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