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動物アレルギーを知って、ペットと仲良く快適に

更新日:2016.12.09
公開日:2014.03.27
ドクター画像
この記事の監修者
千春皮フ科クリニック 院長 渡邊千春

空前のペットブームで、多くの方が、ペットとの快適な暮らしをエンジョイしていると思います。でもアトピーの方では特に心配なのがペットアレルギーです。ここでは、ドクター監修の記事で、ペットアレルギーについてご紹介しています。

今やペットを飼育している家庭は3割を超え、空前のペットブームとなっています。ペットは飼い主に無償の愛を与えてくれ、触れあったり心の隙間を埋めてくれる癒しの存在でもあります。室内で飼育するケースも多く、同じベッドで眠るなど家族同然の振る舞いをしている方も少なくありません。しかし、アトピーにおいては、ペットの毛などがアレルギーの原因となる場合があります。

実際のところ、ペットと暮らすうちにペットによるアレルギーを発症するというケースも少なくありません。こちらでは、ペットアレルギーについて、詳しくご説明していきます。正しい知識のもと、ペットとの快適な暮らしを実現させましょう。

ペットアレルギーとその対策~犬編~

一昔前までは屋外での飼育も多く見られましたが、最近では小型犬を室内で飼育するケースが増加しています。密閉された空間では、フケや毛、唾液、尿などのアレルゲンが空気中に飛散・舞い上がりやすく、人の皮膚に接触したり体内に侵入する機会も格段に増加します。症状例としては、皮膚が赤く炎症を起こしたり、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが現れます。また、飼育から5~6年でアレルギー症状を突然発症することも多いようです。

対策としては、犬のアレルゲンとして最も多い「フケ」対策として、週2回のシャンプーを習慣づけましょう。また、室内から屋外の飼育に変えたり、室内で飼育するとしても犬の生活空間と人の生活空間の線引きをすることも重要です。アレルゲンが付着しやすい布類やカーペットなどは犬のテリトリーに置かないようにします。最後に、こまめに掃除をし、換気することも基本の対策となります。

ペットアレルギーとその対策~猫編~

犬よりもアレルギーの発生率が高く、アレルゲンは毛、フケ、尿に多いのが特徴的です。気管支喘息やアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などの症状が現れます。家庭で飼育していなくても、猫を飼育している方の衣類を介して症状を引き起こす場合もあります。

対策としては、奔放な性格から犬よりも難しいかもしれませんが、寝室には入れないようにするほか、できる限り生活空間をわけること。そして布類やカーペットの使用を避け、まめな掃除や換気を心がけます。後は、猫を触った後は手を洗い、服も着替えた方が望ましいです。

ペットアレルギーとその対策~ハムスター編~

ハムスターは、尿中のタンパク濃度が高く、乾燥によって空気中に飛散しやすくなります。また、唾液に含まれるタンパクもアレルゲンとなるため、注意が必要です。くしゃみや目のかゆみよりは、咳などの気管支症状が多く見られます。

対策としては、犬とほぼ同様で、週2回のシャンプー、布類やカーペットからの隔離、まめな掃除や換気を心がけましょう。また、尿を放置しないことが重要となるため、トイレの砂は汚れたらすぐに取り換えるようにします。そして、噛まれると、傷口から唾液中のタンパクが体内に侵入する危険性があるため、噛まれないよう注意しましょう。

噛まれることでアナフィラキシーショックをおこし、死亡するという事例もあります。また、夜行性のため、夜間はゲージにカバーをかぶせ、室内へのアレルゲンの飛散を抑えるというのも効果的です。

ペットアレルギー最大の策としてはペットを飼育しないことですが、ペットアレルギーを知ってもなおペットを飼い続けたい、あるいは飼ってみたいという方は、ペットアレルギーの可能性を考慮し対策をした上で、ペットとの暮らしを楽しんでください。一度責任を持って飼い始めたら安易に手放すべきではありません。飼育を始める前に、事前に皮膚科やアレルギー科でアレルギー検査をしておくことをオススメします。

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