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アトピー肌の正しいクレンジング・洗顔方法

更新日:2016.12.09
公開日:2014.05.01
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この記事の監修者
有川スキンクリニック 院長 有川順子

ドクター監修の記事で、アトピー肌の正しいクレンジングや洗顔方法をご紹介します。乾燥しやすいアトピー性皮膚炎の肌ですが、酸化した皮脂や化粧品の油分はアトピーの悪化因子になるため、クレンジングや洗顔をきちんと行う必要があります。

アトピー肌の正しいクレンジング・洗顔方法

基本的にクレンジングや洗顔はアトピー肌には負担大

水で洗い流せるクレンジング剤や洗顔料には、当然ながら洗浄成分(界面活性剤)が含まれています。どんなに気を付けても、このようなクレンジング剤や洗顔剤で顔を洗うと、メイクや汚れと共に、皮脂や角質層の細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)も、多かれ少なかれ洗い流されてしまいます。

しかし、汚れや酸化した脂質はアトピー肌の悪化因子となるので、きちんと洗い落とす必要があります。それでは、アトピー肌はどのようにクレンジングや洗顔を行うべきなのでしょうか。

アトピー肌のクレンジングのポイント

基本的には、石鹸で洗い落せる程度のメイクにし、クレンジング剤を使わないで済むようにすることがベストです。しかし、どうしてもメイクをすることが必要な時や、紫外線対策としてファンデーションを塗った方がよい場合もあります。

そのような時には、水で洗い流せるタイプのクレンジング剤は低刺激のものを選び、オイルや、コールドクリームタイプのクレンジング剤は界面活性剤の含まれていないものを使うようにしましょう。

その際、最も注意すべきことは「摩擦」です。肌をこすって物理的に角質層を傷つけてしまうと、肌のバリア機能や水分保持力が低下してしまいます。次のような点に注意し、肌をこすってしまわないようにしましょう。

(1)オイルやコールドクリームはたっぷり使う

オイルやコールドクリームの量が十分でないと、手の滑りが悪くなったり、手と肌の間のクッション性が落ち、知らない間に皮膚をこすってしまいがちです。オイルやコールドクリームは十分な量を使用するようにしましょう。

(2)使用する前に手の平で軽く温める

特に冬場は冷たいオイルやクリームだと、肌へのなじみが悪い場合があります。なじみが悪いと、どうしても必要以上に手を動かし、こすってしまうことがあります。清潔な手の平の上で人肌に温めてから肌の上にのせましょう。

(3)ティッシュオフ時は細心の注意を

メイクや汚れが浮いたらティッシュやコットンで油分を吸い取りますが、最も気をつけなくてはいけないのが、このティッシュオフする時です。ティッシュやコットンは上から抑えて「オイルを吸収させる」のみにし、「ふき取る」ことはしないでください。

(4)皮膚が薄い目元は特に注意!

目元の皮膚は他のパーツよりも薄く、傷つきやすいため、特に注意するようにしましょう。マスカラはお湯で洗い流せるタイプのものを使用するなど、メイクオフがしやすいものを選ぶことも重要です。

アトピー肌の洗顔のポイント

洗顔は純度の高い石鹸を使い、クレンジングと同様に優しく、しかし汚れはしっかりと洗い落とすようにしましょう。アトピー肌の方は「洗顔はぬるま湯のみ(特に朝)」というイメージを持たれている方が多いかと思いますが、アトピー性皮膚炎の症状がひどくない場合は、汗ばむ夏のシーズンは寝ている間に分泌する酸化した皮脂や保湿剤を優しく洗い流して清潔さと保つようにしましょう。

アトピー肌の洗顔時の注意点は次の通りです。

(1)基本を守って優しく洗う

洗顔の基本である以下のようなことに注意し、角質層へのダメージを最小に抑えるようにしてください。

  • 洗顔剤はしっかりと泡立てる
  • Tゾーンから洗い始め、乾燥しやすい頬や目元は最後に洗う
  • 指が肌に触れないよう、泡を転がすように洗う
  • 肌に泡をのせている時間は45秒程度にする
  • ぬるま湯でしっかりすすぎ、洗顔剤が肌に残らないようにする
  • やわらかいタオルで押さえるように顔を拭き、絶対にこすらないようにする

(2)二度洗いはしない

特にオイルやコールドクリームでクレンジングをした際、慣れない間は一度の洗顔ではヌルヌルした感触が残っているように感じる場合があります。しかし、基本的に二度洗いはせず、洗顔は一度だけにしましょう。どうしても気になる場合は、Tゾーンや小鼻の周りだけ二度洗いをするようにしてください。

アトピー性皮膚炎の症状がひどく、ぬるま湯でも肌に刺激を感じるような場合は、自己判断でケアを行わず、必ず医師に相談するようにしましょう。

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