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ニキビ跡を治すステロイド注射(ケナコルト)の効果

更新日:2017.08.07
公開日:2014.06.01
ドクター画像
この記事の監修者
西麻布ヒフ・形成外科 院長 藤井佳苗

重度のニキビ跡である“しこり”がケナコルト(R)によって改善されるメカニズムを、ドクター監修のもとで記事にまとめました。このステロイド剤を使った注射治療のメリットとデメリット、注意事項までを詳しく説明します。

ニキビ跡を治すステロイド注射の一種、ケナコルト(R)

ケロイド状やしこりなどの状態になり、残ってしまった重度のニキビ跡を治療するために直接薬剤を注入する方法があります。そのなかの1つ、ケナコルト(R)について解説します。

ケナコルト(R)とはステロイド剤の一種で、患部に注射することで症状を改善します。ほんの数日で炎症が治まり、腫れが引く即効性があるのが特徴です。健康保険が適用される治療方法です。

ケナコルト注射は即効性がある?メリットとデメリット

ニキビやニキビ跡の治療は長期的なケアが必要なことが多いですが、この注射治療は即効性があり、高い改善効果を得やすいメリットがあります。

しかし、薬剤の注入量が適切でないと皮膚の凹みや血管拡張が起きることがあります。この点は、ニキビ跡の注射治療に関する知識と経験が豊富な医師の力量に頼らざるを得ません。この不透明感はデメリットの1つだといえるでしょう。

ケナコルトが効くニキビの種類

ニキビやニキビ跡のなかでも重度として認められるのは、次の症状です。

  • 激しい炎症を起こしているニキビ
  • しこりや線維化(周辺がしこりのようになった状態)が見られるニキビ跡
  • 深いクレーター状になっているニキビ跡

ケナコルト注射のニキビ跡への効果

どのようなメカニズムでケナコルトはニキビ跡改善に効果を発揮するのでしょう。

炎症を抑えて傷跡を縮小させる効果

ケナコルト(R)などのステロイド剤には炎症を抑える作用があり、過剰に生成された線維や毛細血管を萎縮させます。盛り上がっていた傷跡がこれによって縮小するのです。

ケナコルトの注射頻度と方法

1か月に1回を基本に経過を見ながら5~10回の局所注入を行い、徐々に患部を目立たなくしていきます。

ケナコルト(ステロイド注射)の副作用

ステロイド剤にはニキビを増発する作用もあるため、炎症の度合いに応じて注射治療に踏み切るかどうかの見極めが難しいのも特徴です。熟練した医師を選んで治療を受ける必要があります。

注入量によっては以下のような副作用がありますので、信頼できる医師に相談しましょう。

  • 皮膚萎縮や色素脱失
  • 毛細血管拡張
  • 月経周期への影響など

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