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プラセンタサプリメントの効果と選び方、副作用について
最近ではプラセンタ(胎盤エキス)のサプリメントが数多く市販されていますが、サプリでもしっかりとしたプラセンタの効能を得られるのでしょうか?効果やメリットから選び方のポイントまで、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。
プラセンタ(胎盤エキス)とは哺乳類の胎盤から有効成分を抽出した胎盤エキスのことで、下記のような栄養素が豊富に含まれています。
- アミノ酸やタンパク質、脂質、糖質など、身体をつくる重要な栄養素
- ビタミン・ミネラル・核酸・酵素といった、身体の働きを活発にする生理活性成分
- 成長因子など、細胞の新陳代謝を促す栄養素
プラセンタのサプリメントは体調不良の改善や健康維持のみならず、美容や育毛など、あらゆる面での効果が期待されるため、幅広い世代の人々に支持され、大きな注目を集めています。
プラセンタサプリとは?
プラセンタエキスを配合した錠剤を、プラセンタサプリと言います。医療機関では、人の胎盤から抽出したヒトプラセンタを使った注射薬を扱っていますが、市販されているサプリメントはブタやウマのプラセンタを使ったものが一般的です。主な種類は以下の通りです。
豚プラセンタの特徴
年に2回子供を産む豚由来のプラセンタは、大量生産がしやすく、価格的にも手頃です。アミノ酸やタンパク質、核酸、成長因子といったプラセンタならではの成分をバランスよく含んでいるのが特徴です。
馬プラセンタの特徴
豚に次いで広く使われている馬由来のプラセンタには、他のプラセンタよりもアミノ酸の含有種類が多く、約300倍ものアミノ酸が含まれているともいわれています。ただし、出産数が限られているため、豚に比べて高価になりやすいのが現状です。
羊プラセンタの特徴
国内ではあまりなじみがありませんが、北米や欧州では羊由来のプラセンタも人気です。特にアミノ酸の組成が人間のものに類似しており、人の身体になじみやすく、肌への浸透も高いなどのメリットがあると言われています。
しかし、豚や馬だからといって、一概に人の胎盤よりも成分や効果が劣っているということはありません。
たしかに通常の豚の場合は、大量飼育による病原体などの感染を防止するためにワクチンや薬剤を投与されている可能性があるため、製造工程において念入りに殺菌などの処理を行わなければならず、これにより、プラセンタに含まれる有効成分は多く失われています。
しかし、日本SPF豚協会認定の農場で育てられた「特定の病原体や寄生虫を持たないクリーンなSPF豚」の胎盤を使った「SPFプラセンタ」は、原料が衛生的であるため滅菌処理などの工程を省くことができ、これまで製造過程で失われてしまっていた有効成分が多く残っています。
また、馬の場合は主にサラブレッドが使われています。これは、徹底した管理下で育てられているうえに血統もしっかりしているため、安全性は高いと言えます。さらに、豚に比べてアミノ酸の量が多いというメリットもあります。
SPF豚やサラブレッドのプラセンタを使ったサプリメントは、一般的に値段は少々高めですが、その分優れた効果が期待できます。
植物性のプラセンタもあるの?
このほかにも、植物由来の「植物性プラセンタ」とうたっているものもあります。胎盤ではなく植物の「胎座」という部分が使われており、芽を育てるためにアミノ酸やビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれています。しかし、動物性プラセンタの重要成分である成長因子は含まれていませんので、別の美容成分だと理解したうえで使うのがよいでしょう。
なお、厚生労働省認可の医薬品であるヒトプラセンタの注射薬については、『プラセンタ療法とプラセンタの薬理作用』をご覧ください。
プラセンタサプリの効果
サプリメントは、医療機関で受けるプラセンタ注射に比べて即効性は劣りますが、長期間飲み続けることで、ある程度の効果は期待でき、
- 注射よりも安く手軽に摂取できる
- 注射とは異なり献血できなくなることがない
などのメリットがあります。サプリメントで得られる主な効果について以下にまとめました。
紫外線によるシミ、シワの生成を予防する効果
プラセンタにはアミノ酸や成長因子が含まれるため、肌の細胞を活性化させ、ターンオーバー(肌の新陳代謝)を促すことができます。また、生理活性成分の抗酸化作用で、細胞の酸化(サビ付き)を防ぐこともできます。これにより、紫外線ダメージによるシミやシワを改善する効果が期待できるとされています。
この効果をサプリメントでも得られることが、大手メーカーの研究結果により報告されています。これによると、プラセンタエキスが含まれた餌を食べたマウスは、紫外線による皮膚水分量の低下が抑制されたとのことです。また、プラセンタを3か月間経口摂取した成人女性も、シミの原因となる色素沈着の増加が減少したと言われています。
肌の水分保持力を高め、弾力をアップする効果
プラセンタには、体内への吸収率が高い単体のアミノ酸や、美肌効果が高いとされているプチペド、DNA(核酸)、ヒアルロン酸(ムコ多糖体)が含まれています。これらの効能から新陳代謝がアップすることでコラーゲンの生成が促進され、肌のハリが蘇るといわれています。
こちらも、プラセンタエキス配合のドリンクを2か月間摂取した結果、成長ホルモンの一種である「インスリン様成長因子I(IGF-I)」の血中濃度が増加し、肌の弾力がよみがえったという研究結果が、大手製薬会社から報告されています。これは、経口摂取においてのプラセンタエキスの美容効果が実証された研究成果として、日本抗加齢医学会総会で発表もされています。
このほかにも、サプリメントにより肌の乾燥や肩こり・腰痛の改善、疲労感の改善などにも効果が見られるという研究結果もあります。
プラセンタサプリの正しい選び方
せっかくプラセンタサプリを飲むのであれば、安全で高品質なものを選びたいものです。ここではプラセンタサプリの見極め方についてご紹介します。
安全性や抽出方法をチェック
プラセンタの原材料は胎盤、つまり「内臓」です。生で摂取することは危険をともないます。原材料の安全性については以下のようなことをメーカーのHPなどでチェックしましょう。
- 原材料となるブタやウマの生育状況や衛生管理がきちんとされているか
- きちんと殺菌処理をされているか
また、胎盤から有効成分を含んだエキスをどのような方法で抽出しているのかも重要です。
- 酵素分解法…酵素を用いて有効成分を壊すことなく抽出
- 凍結酵素抽出法…解凍時の細胞壁破壊を利用した成分抽出法に酵素の力をプラス
上記の2方法は、成分をできるだけ壊さず高品質なエキスを抽出できるため、選ぶ際の判断材料となるでしょう。ただし、どちらも手間がかかる方法のため、商品の価格に反映されます。
含有量表記はメーカーによって異なる
プラセンタは上記のような方法で抽出したエキスを加熱殺菌し、そのまま原液として使う場合と、乾燥させて原末にして使う場合があります。しかし、プラセンタ含有量の表記については明確な決まりがないため、「プラセンタがどれだけ含まれているか」がわかりづらいという現状があります。
たとえば10,000mgの原液を乾燥させて粉末にすると200mg(50倍濃縮の場合)になりますが、商品パッケージには原末のまま200mg表示をしているものもあれば、濃縮前の10,000mg表示のもの、さらには、プラセンタエキス抽出前の胎盤の重さを数値化しているものなど、さまざまです。
配合量がわからない場合はメーカーに問い合わせて、原末での含有量をたずねるなどして比較・検討するとよいでしょう。
プラセンタサプリに副作用はあるの?
上記で見てきた通り、市販のプラセンタサプリメントに含まれるブタやウマの胎盤は、健康や衛生管理の行き届いた農場から仕入れられ、各種メーカーによって高い品質・安全性を保って製造されています。
ただし、プラセンタサプリには、タンパク質やアミノ酸が含まれていることから、食品と同様にアレルギーを発症する可能性があります。アトピー性皮膚炎や喘息(ぜんそく)などの既往歴がある方、アレルギー体質の方や体力がいちじるしく低下している方は十分な注意が必要です。
また、薬剤性肝障害を起こした事例もありますので、薬の服用などで肝機能が弱っている可能性がある場合は、医師に相談のうえ、摂取を検討するようにしましょう。
まとめ
プラセンタサプリメントの種類や効果、サプリの選び方と副作用についてご紹介しました。プラセンタサプリは哺乳類の胎盤の有効成分を抽出したエキスで作られているサプリメントで、体調不良の改善や健康維持、美容や育毛など、多くの効果が期待されています。
プラセンタをサプリメントで摂取するときは、以下のようなポイントを意識して選ぶようにしましょう。
- 求める美容効果や悩みに応じた種類のプラセンタかどうか
- 原材料の安全性や抽出方法はしっかりしているか
- 原末に換算したとき、十分に配合されているか
プラセンタサプリメントには重大な副作用はないと考えられますが、過信は禁物です。アレルギー体質のある方やいちじるしく体力が低下している方、治療・投薬中の方は、医師に相談のうえ、指示に従って服用するようにしましょう。
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