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小じわの原因である乾燥対策と皮膚科での改善方法
気がつくと目尻や口元にできている小じわ(ちりめんじわ)。角質層の水分が失われることなどによって現れ、放っておくとだんだんその溝が深くなってしまいます。ドクター監修のもと、小じわができる過程と、その改善方法をご紹介します。
目尻や目元、口元などに現れる細かく散らしたようなしわのことを、小じわ(ちりめんじわ)と呼びます。最初は鏡をよく見なければわからない程度の症状から始まりますが、油断しているとより深いしわへと進行してすることがあるので、そうなる前に対処しなければなりません。では、どのような原因で小ジワができるのか、またその改善方法をご紹介します。
小じわができる原因
肌(皮膚)は一番外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からできています。小じわはそのなかでも表皮にできますが、放っておくと悪化して次の層である真皮にまで達します。
通常、表皮の角質細胞がバリアの役割を果たして肌を守ってくれています。しかし、この角質細胞が乾燥して壊れると、小じわが発生する要因となります。
角質細胞の保湿力は、次の3つによって保たれています。この3つの成分がきちんと機能してしないと、肌のバランスが崩れて乾燥肌へと傾いてしまいます(パーセント表示は水分保持機能の割合)。
- 角質細胞間脂質…80%
- 主にセラミドから構成されています。角質細胞と角質細胞の間に隙間なくつまることで、バリアの役割も果たしています。水分保持機能が80%と、保湿のうえではもっとも重要です。
- 天然保湿因子(NMF)…18%
- 角質細胞のなかで保湿の役割を担います。紫外線やストレスなどにより、働きが弱まってしまいます。
- 皮脂膜…2%
- 皮脂と汗が混ざり合い、肌を覆っています。水分保持機能は2%と、それほど高くありません。
小じわを改善する乾燥対策
小じわ対策は、肌の乾燥をどれだけ防ぐかにかかっています。
気温、湿度の変化に注意!
加齢や季節による気温・湿度の変化で血行が悪くなると、新陳代謝が低下して新しい細胞が生まれにくくなります。すると、肌の保湿力も落ちてしまいます。空気が乾燥しやすい冬場や、夏のクーラーの下では血管が収縮しやすいので、注意が必要です。
睡眠はしっかりととる
不規則な生活も血行を悪くする要因となります。また、睡眠不足が続くとホルモンバランスが崩れ、肌のターンオーバーが滞ってしまいます。肌細胞は寝ている間に回復するので、十分な時間と質のよい睡眠を心がけましょう。
洗顔は優しく丁寧に
ゴシゴシとこするような洗顔方法は、肌に摩擦のダメージを与えます。できるだけ指の腹が顔にあたらないよう、泡で包み込むように洗顔しましょう。泡立たないジェルなどの洗顔料を使う際には、肌に直接触れないように注意してください。
小じわ対策のスキンケア
小じわ対策には、上記のような洗顔や睡眠といったポイントのほか、洗顔後のスキンケアで保湿することも大切です。前述のようにやさしく洗顔をしたら、目元や口元といった乾燥しやすい部分を中心に、顔全体の皮膚に美容液で保湿成分を、乳液やクリームで油分を与えましょう。
小じわ対策に使用するスキンケアアイテムは、どのようなものでもよいというわけではありません。次は、保湿化粧品の選び方を解説します。
自分の肌に合った保湿化粧品の選び方
小じわができているということは、肌が乾燥していると考えられます。つまり、小じわの改善には、肌の水分を保つためのスキンケアが必要です。以下のような保湿成分を配合した化粧品を選ぶとよいでしょう。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- NMF(天然保湿因子)
乾燥などによって一時的にできている浅い小じわであれば、保湿化粧品の適切な使用だけでも改善できる可能性があります。また、目元だけ乾燥している場合は、普段のスキンケアにアイクリームなどの目元専用アイテムをプラスするだけでも効果が期待できるでしょう。
皮膚科で行なう小じわ改善
美容皮膚科でプロの手を借りて小じわを改善する場合は、どのような方法があるのでしょうか。
美容皮膚科で行う小じわの治療では、肌のハリや弾力を保つコラーゲン、ヒアルロン酸を増やすための施術があります。その方法はさまざまですが、主に以下のようなものがあげられます。
再生療法
PRP(多血小板血漿)を肌に注入する方法です。血小板には成長因子という物質が含まれており、この成長因子の働きで肌の中に存在するコラーゲンやヒアルロン酸の産生が活発になり、しわなどへの効果が見込めるとされています。自分自身の血液を使用するため、副作用の心配があまりないことや、治療効果が長続きすることが期待されます。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルとは、黒や赤の色素に反応する特殊な光を肌に照射することで、シミや小じわ、毛穴の悩みなどの改善が期待される治療法です。小じわへの効果としては、光を照射することでコラーゲンの産生が活性化され、肌の弾力や保水力が高まり、小じわの改善が見込まれるというものです。手術後のダウンタイムや施術時間が短く、相乗効果で顔のくすみやシミの改善も期待できるといった特徴があります。
ロングパルスYAGレーザー
ロングパルスYAGレーザーによる治療も、照射することでコラーゲンの生成を促進する方法です。小じわの改善のほか、ピーリング効果やくすみの改善、毛穴の開きやニキビ跡の改善効果も期待できます。フォトフェイシャルと同じく、施術直後の制限はないとされます。また、腫れることはほとんどなく、痛みも少ないといわれます。
まとめ
小じわは表皮の乾燥が原因のひとつとされています。真皮層までしわが到達すると保湿だけでの改善は難しいとされますが、肌の表面にできた浅いしわであれば、日ごろの保湿ケアや生活習慣の改善だけでも改善効果が期待できるでしょう。
特に、目元などは小じわの目立つ部分です。小じわに気づいたら良質な睡眠をたっぷりとれるよう環境を整えるとともに、保湿ケアにもより気を使いましょう。目元だけであれば、いつものスキンケアにアイクリームなどのスペシャルケアをプラスするだけでも効果が期待できます。
美容皮膚科では、レーザーや光、再生医療などによってコラーゲンの産生を促し、小じわの改善につなげる施術も行っています。細かなしわが気になってストレスになるような場合は、このような治療を検討してもいいでしょう。
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