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シアバターの効果と上手な使い方
シアバターは、アフリカ諸国で昔から活用されてきた万能の薬です。近年日本でもその美容効果が高く評価され、人気を集めるようになってきました。シアバターの特徴や効果的な使い方について、ドクター監修のもと詳しく解説しています。
乾燥した気候の多いアフリカ諸国で、天然の保湿クリームとして愛用されてきたシアバター。傷や傷跡に塗ったり、日焼け止めとして使われたり、リップケアや髪のケアに使用するなど、さまざまな使い方があります。ここではドクター監修のもと、シアバターの効果や美容成分、上手な使い方についてご紹介します。
シアバターはアフリカの万能薬
スキンケアへの関心が高い人であれば、シアバターという言葉を目にしたことのない人はほとんどいないのではないでしょうか。近年になって高い注目を集めるようになってきたシアバターは、天然由来の植物性油脂として乾燥肌対策に強い効果を発揮してくれます。
シアバターは、ナイジェリアやマリ、ガーナといったアフリカ諸国に生息するシアの木の種子から採れる保湿力の高い植物性油脂です。常温では固形のため、オイルではなくバターと呼ばれています。
シアの木が生息している地域では、シアバターは昔から薬として活用されてきました。その効能は傷や火傷の治療から日焼け止め、かゆみ止めなど幅広く、まさしく万能の薬だと言えます。中でも、肌を守る美容クリームとしての効果は折り紙つきで、一部の地域では産まれた直後の赤ちゃんの全身にシアバターを塗る習慣もあるほどです。
精製と未精製の違い
シアバターには、茶色がかった商品と白い商品があります。この違いは、精製しているかどうかによります。
- 未精製のシアバター
- ほんのり茶色や、クリーム色をしているシアバターは未精製です。種の収穫時期や抽出技術などにより、色は少しずつ異なります。チョコレートやココナッツのような独特の甘い香りも特徴です。
- 精製済みのシアバター
- 不純物を取り除いたシアバターは色が白く、香りもほぼありません。未精製のシアバターから酸化の原因となる物質を取り除いているため、安定性があり、長期保存が可能です。
国内で流通しているシアバターは、大量生産や製品の安定性を重視しているため、ほとんどが精製済みの白いシアバターとなっています。浸透性では未精製シアバターのほうが高いといわれていますが、精製シアバターにも皮膚をコーティングすることで、肌の水分量を守る効果があります。
シアバターに含まれる美容成分
シアバターの主成分は、ステアリン酸やオレイン酸で、その他にリノール酸やパルミチン酸などの脂肪酸が含まれています。これらの脂肪酸は、人の皮脂と似た成分ですので、肌にとてもなじみやすく長時間、保湿が持続します。ステアリン酸は、非常に酸化しにくく抗酸化作用があります。また、乾燥からしっかりと肌を守ってくれます。もう1つの主成分であるオレイン酸も、肌にとてもなじみやすく長時間保湿が持続するとされています。
また、シアバターの微量美容成分としては、以下のようなものがあげられます。
トリテンペンアルコール
保湿性に優れており、肌を柔らかくしてくれる効果があるとされます。
アラントイン
自然治癒力を促進する効果があるため、肌荒れの改善が期待できます。保湿しながら肌のダメージを改善できると考えられます。
カロチノイド
皮膚や粘膜の再生を助けてくれる成分です。こちらも、荒れてカサカサになってしまった肌を健康な状態に戻す助けをしてくれます。
トコフェロール
天然のビタミンEです。ビタミンEといえば抗酸化ビタミンとして有名ですから、肌の老化を防いでくれるため、美肌効果にも期待ができます。
シアバターの上手な使い方
シアバターは肌になじみやすく安全性が高いので、一般的な美容クリームと同じように非常に幅広い用途で使うことができます。大豆ほどのサイズを手にとって、両手で十分に温めるとよく伸びるようになり、使い勝手がよくなるでしょう。洗顔後の保湿はもちろんのこと、ハンドクリームやリップクリーム、ヘアワックスとしてもおすすめできます。また、シアバター由来の石けんを使うと、しっとり感のある洗いあがりになります。乾燥肌の人はぜひ試してみてください。
以下では、顔や足、髪などへの具体的な使い方をご紹介します。
顔への使い方
日中や夜の保湿クリームとして、乾燥が気になる部分を中心に適量を薄く伸ばします。手のひらで温め、柔らかくしてから塗るのがコツです。また、特に乾燥が気になるときは蒸しタオルを使ったスペシャルケアも試してみてください。
- シアバターを手のひらで温め、顔に塗布する
- フェイスタオルに水を浸して絞り、電子レンジで30秒~1分間温めてから顔にのせる
- 1分間ほど蒸気を当ててから、タオルでシアバターをやさしく拭き取る
蒸しタオルを使用するときは火傷に気をつけ、腕やあごなどで熱すぎない温度になっているのを確認してから顔にのせましょう。
足への使い方
かかとのガサガサや、ひじ・ひざのかさつきが気になるときにも、シアバターが効果的です。乾燥しやすい部分には、シアバターを重ね塗りしましょう。寝る前のかかとケアにおすすめの方法もご紹介します。
- 足の裏やかかとに、シアバターをたっぷり塗る
- 左右の足それぞれに薄いビニール袋をかぶせる
- ビニール袋の上から靴下を履き、一晩を過ごす
ビニール袋はご家庭の台所やスーパーのレジで入手できるもので十分です。ビニールを足に履くと滑りやすくなるので、歩くときは気をつけましょう。
髪への使い方
ステアリン酸とオレイン酸が主成分であるシアバターは、髪や頭皮の保湿、ダメージヘアの保護にも効果があります。
- ドライヤーの前に
- シャンプー後、タオルドライをしてから毛先を中心に温めて柔らかくしたシアバターをなじませます。その後ドライヤーをすることで、髪に必要な水分や栄養を守り、パサつきを防ぎながら乾かすことができます。
- スタイリング剤として
- シアバターには紫外線や乾燥から髪を守る効果もあります。手のひらで温めたシアバターを髪に適量伸ばすことで、髪をしっとりと落ち着かせることができます。
- シャンプー前のトリートメントに
- 手のひらでシアバターを温めてから頭皮や髪になじませ、蒸しタオルを巻いて20~30分置きます。その後、いつものようにシャンプーやコンディショナーを行います。頭皮の汚れを落とすとともに、乾燥やパサつきから髪を守る効果があります。
- シャンプーのきしみ防止に
- シャンプーで洗うたびに髪がキシキシするという方は、シアバターをシャンプーに少量加えるとしっとりします。シアバターは硬いままだとシャンプーと混ざりにくいので、湯せんするなどして温めて使いましょう。
- 頭皮のフケ、かゆみ防止に
- 頭皮が乾燥していてフケやかゆみが気になるときも、シアバターの保湿作用や肌荒れ改善作用が効果的です。ただし、つけすぎるとベタつくので量を調節しながらつけましょう。
シアバターはこのほかにも、以下のような部位に活用できます。
- 皮脂分泌の少ない目元の保湿に
- ネックラインの保護・乾燥防止に
- リップバームやリップパック、リップグロスに
- 手指やネイルのケアに
- 入浴後の保湿や全身の日焼け止めケアに
- 男性のひげ剃り後のケアに
また、シアバターにホホバオイルなど好みのキャリアオイルを混ぜて、手作りのハンドクリームを作る方法もあります。ただし、手作りの化粧品は保存料などを使用していないため、なるべく早めに使いきることをおすすめします。
市販品のマッサージクリームやフェイスケア用品のなかには、アーモンドオイルやココアバターなどをあわせたものや、精油やアロエなどをあわせたものもあります。自分の肌質に適したものを見つけ、楽しみながら保湿ケアを行いましょう。
まとめ
顔やひじ・ひざ・かかと、髪や頭皮など、全身に使うことのできるシアバター。人の皮脂に似た脂肪酸が多く含まれており、保湿効果だけでなく皮膚や粘膜の再生をサポートすることで傷跡のケアに使われたり、ビタミンEの効果で美肌づくりに役だったり、紫外線から肌を守る効果などもあります。ただし、アトピー性皮膚炎やニキビなど肌トラブルがある方は、念のため使用する前に皮膚科の医師などに相談することをおすすめします。
国内で流通しているシアバターは精製した真っ白な製品が大半ですが、近年は未精製の商品を扱うお店も登場しています。使い心地や肌への効果など、好みで使い分けるのもよいでしょう。
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