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たるみに効果的な化粧品の選び方

更新日:2017.04.28
公開日:2014.06.01
ドクター画像
この記事の監修者
クリントエグゼクリニック 医師 黒田愛美

たるみの原因はさまざまですが、その原因をふまえたうえで、化粧品でできるたるみ予防についてまとめました。保湿化粧品や紫外線対策の日焼け止めはどのように選べばよいのかなど、ドクター監修のもとご説明します。

ほうれい線が目立つと顔から受ける印象が強くなるため、全体的に実年齢よりも老けて見られがちになります。このほうれい線ができる主な原因は「たるみ」です。

「たるみ」の原因

乾燥によるたるみ

肌は紫外線や温度変化に長時間さらされることにより、乾燥しやすい状態になります。保湿ケアを怠ったり、正しいスキンケアを行なったりしないと、真皮の水分不足の原因となり、肌がたるんできてしまいます。

肌弾力の衰え

肌の弾力が衰えるのは、肌の弾力成分であるコラーゲンが年齢とともに減少していくことが原因です。コラーゲン生成のピークは17歳から18歳のあいだで、その後は年齢が進むとともに低下していきます。年齢が進むことで細胞に栄養が行き渡りにくくなるため、肌を支えるコラーゲンを作る力も弱くなるのです。

また、肌のバリア機能が低下すると外からの刺激を受けやすくなるため、コラーゲンなどの物質が破壊されやすくなります。若くして肌の弾力が衰えている人は、これが原因となっている可能性が高いです。

表情筋の衰え

表情筋とは、笑ったり怒ったりと表情を作るたびに動く顔の筋肉のことです。この筋肉も普通の筋肉と同様に、使われなければ衰えていきます。人と話す機会が減ったり、最近あまり笑っていないと思う方は、表情筋が衰え始めているかもしれません。

笑うときに使う表情筋は、怒るときに使う筋肉よりもずっと多いそうです。思いっきり笑うことも、たるみ予防のひとつと言るでしょう。

姿勢の悪さ

歩くときに猫背になっていたり、パソコンやスマートフォンなどを操作しているときに姿勢が悪くなっていることはありませんか?姿勢の悪さは、たるみの大きな原因です。

猫背になると首が不必要に伸びるため、皮膚が下方向へ引っ張られてしまいます。下方向へ引っ張られ続けることで口角が下がり続け、たるみが進行します。これは年齢に関係なく起こる現象ですので、若い人のたるみやほうれい線の原因にもなっています。

紫外線によるたるみ

肌のたるみやシワの原因のひとつに、紫外線があげられます。紫外線が、肌の弾力とハリを保つコラーゲンやエラスチンなどの物質を破壊してしまうためです。たるみを起こさないためにも、紫外線対策はしっかりと行いましょう。

化粧品によるたるみの解消方法

たるみにはさまざまな原因がありますが、そのすべてを化粧品で解消することはできません。できるのは、予防のための「保湿」と「紫外線対策」のみです。

たるみ予防に保湿が必要となるのは、バリア機能の低下による肌弾力の衰えを防ぐためです。肌には皮脂、細胞間脂質、天然保湿成分が存在します。しかし、洗顔や入浴時にこうした成分は少なからず流れ落ちるため、その後の肌はバリア機能が低下した状態になります。

そして、これが回復するまでは、約24時間かかるといわれています。よって、回復するまでのあいだは応急処置として保湿が必要になります。基本的に化粧品で補えるのは、角質層までの保湿です。

保湿化粧品の選び方

肌は、角質層にある細胞間脂質(セラミド)80%、天然保湿成分18%、皮脂2%で水分を保っています。保湿化粧品の目的は、角質層に保水成分を届けることです。肌の乾燥が原因でできる小さなシワはたるみの原因になりますので、しっかりとした保湿ケアで肌にうるおいを与えることが大切です。

水分保持でもっとも重要な役割を果たしているのはセラミドなどの細胞間脂質ですが、細胞間脂質の成分は水溶性ではないので、化粧水に配合するには不向きです。また、保湿化粧品を選ぶ際は、成分表示も詳しくチェックしましょう。合成界面活性剤やアルコール成分など、よかれと思って買った保湿化粧品の影響で、肌のトラブルが起こってしまうこともあります。

詳しくは『「肌力」を高める保湿化粧品の正しい選び方』をご参照ください。

セラミドを補うためには、セラミドが配合された美容液やクリームなどをとり入れるのがよいでしょう。

日焼け止めの選び方

日焼け止めには「紫外線吸収剤」を使用したものと「紫外線錯乱剤」を使用したものがあります。

「紫外線吸収剤」は、一時的に紫外線を吸収し熱エネルギーに変えて外へ放出します。肌の奥に紫外線を入れない作用ですが、一時的に吸収するため、肌ダメージの原因となることが多いです。

「紫外線錯乱剤」は、肌の表面で紫外線を乱反射させます。しかし、これは紫外線によっては活性酸素を発生させるという研究結果もあります。よって、どちらがよりよいとは言い切れません。敏感肌用に、「紫外線錯乱剤」と「紫外線錯乱剤」を使わず植物油などを使った日焼け止めも作られているようです。

また、SPFやPAの数値にも注意しましょう。SPFやPAとは、紫外線のUVAとUVBの影響を肌から守る指標のことです。SPFは数値が高いほど、またPAは+が多いほど、紫外線から肌を守り日焼けしにくくする持続時間の長さと考えてもよいでしょう。なかにはSPF50+やPA++++などと数値が高い日焼け止めも販売されていますが、含有されている成分により肌荒れや乾燥の原因となる場合もあります。

日常的に使う日焼け止めなら、PAは+か++、SPFは15~25くらいの数値でも十分な効果が得られるといわれています。

日焼け止めを選ぶ時は、自分の肌に合っているかどうかを一番に考えましょう。また、屋内向け、野外レジャー用など、用途によって変えるのも大切です。屋外で使う場合は、こまめに塗り直すことも必要になります。

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