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ピルで生理痛を改善できる?

更新日:2018.05.01
公開日:2014.07.01
ドクター画像
この記事の監修者
吉井クリニック 院長 吉井友季子

経口避妊薬というイメージがあるピルですが、低用量のピルは生理痛の緩和目的でも使用されています。生理痛改善に役立つ低用量ピルのメカニズムと、服用する上で知っておきたいポイントをドクター監修による記事で詳しくお伝えします。

低用量ピルには、重い生理痛を和らげてくれる効果があります。そこには、いったいどのようなメカニズムが働いているのでしょうか。

低用量ピルが生理痛の緩和に役立つ理由とは?

低用量ピルを服用すると生理痛が軽減されます。これは、低用量ピルに含まれているエストロゲンとプロゲステロン類似ホルモンが、排卵を一時的にストップさせるためです。

生理中に増える子宮内膜の中には、子宮の収縮を促すプロスタグランジンという物質が含まれています。この分泌が過剰になると、子宮の収縮が強くなり痛みを引き起こしてしまうのです。低用量ピルによって排卵が抑えられると、卵巣から黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれる子宮内膜に働きかけるホルモンの分泌が抑えられます。子宮内膜が薄くなるとその分プロスタグランジンの量も減るため、出血量と出血前後の痛みが軽くなるのです。

低用量ピルを服用することで期待できるメリットには、次のようなものがあります。

  • 避妊
  • 生理が軽くなり、生理痛や出血量が減る
  • 生理のくる日をコントロールして生理周期を安定させる
  • 子宮内膜症の予防や改善
  • 卵巣がんや子宮体がんの発生率を減らす

副作用はある?

女性ホルモンの変化によって起こる様々な症状を改善できる低用量ピルですが、服用することで吐き気や頭痛、悪心などの副作用が起こる場合もあります。

まれにですが、血管の中で血のかたまりができて血管が詰まる血栓症(脳梗塞や心筋梗塞など)などの非常に重い副作用が起こったケースが報告されています。また、血管障害、冠動脈疾患、糖尿病などの既往歴のある人や、35歳以上で1日15本以上喫煙している人、高血圧の人は、低用量ピルを服用してはいけないことになっています。

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