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老人性いぼ(脂漏性角化症・老人性疣贅)の液体窒素による凍結療法

更新日:2016.12.09
公開日:2014.08.01
ドクター画像
この記事の監修者
札幌シーズクリニック 院長 大久保真

老人性いぼ(脂漏性角化症)を除去する皮膚科治療のなかで最も手軽で一般的な「液体窒素」による凍結療法について、メリット・デメリットから治療の流れなどドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

液体窒素

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)は老人性いぼ、老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)とも呼ばれています。

良性の腫瘍の一種なのでそのまま放置しておいても構いませんが、加齢と共に大きくなったり数が増えることもあるため、皮膚科で除去してもらうという選択肢もあります。

皮膚科治療にはいくつかの方法がありますが、ここでは液体窒素による凍結療法についてご紹介します。

液体窒素による凍結療法とは

脂漏性角化症ができているところに-196℃の液体窒素をあて、組織を凍結・壊死させて取り去る方法です。低温やけどを起こさせることで異常な細胞を破壊してかさぶたにし、新しい皮膚と入れ替えさせることで、いぼを除去します。

麻酔不要で手軽にできるため、いぼの治療としては最もポピュラーな方法として広く行なわれています。

凍結療法のメリット

・健康保険が適用されるため、治療費の負担が少なくてすむ

・麻酔不要で簡単な治療のため、手軽に受けられる

凍結療法のデメリット

・液体窒素を押し当てる際やその直後に、痛みがある(痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みに弱い方は痛み止めを使用する場合もあります)

・1回の治療だけで終わることは少なく、何度か通院治療を繰り返す必要がある

・治療後は強い炎症が起こり、まれに瘢痕(はんこん)が残ることがある(顔面の脂漏性角化症には避ける傾向があります)

・皮下まで達した深い腫瘍には効果が期待できない場合もある

・数回の凍結療法を行っても状態が改善しない場合は、他の治療に切り替えることもある

凍結療法の流れ

1.綿棒などに液体窒素を含ませ、患部に押し当てます

2.組織を低温やけどさせることで、翌日には水ぶくれが生じることもあります

3.壊死した部分が黒く変色し、数日でかさぶたができます

4.10日~2週間で自然にかさぶたが剥がれ、新しい皮膚が再生されます

5.この間、治療部は紫外線の影響を受けやすくなっているため、紫外線対策を万全に行ないます。また炎症後の色素沈着を防ぐために、ビタミンCの内服薬やクリームが処方されることもあります

6.1度の治療では完全に取りきることは難しい場合も多く、かさぶたが取れたら同じ場所に再び液体窒素を押し当てる治療を何度か繰り返します

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