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ラベンダーの効果・特徴と使い方 | アロマオイル・精油・エッセンシャルオイル事典
アロマテラピーの代表的な精油であるラベンダーの効果や特徴を、ドクター監修の記事でご紹介します。リラックス効果でよく知られているラベンダーは「万能の精油」と呼ばれるほど多様な効果があります。
ラベンダーは、アロマテラピーの代表とも言える精油です。初夏に一斉に咲きほこる薄紫色の花から丁寧に抽出される香りには、気持ちを穏やかに落ち着かせる鎮静作用をはじめ、さまざまな効果が知られています。
ヨーロッパから世界中に広まり栽培されているラベンダー
ラベンダーにはいくつか種類がありますが、一般的にラベンダーというと『真正ラベンダー』のことを指し、その学名は、「Lavandula angustifolia」です。シソ科の植物で原産は地中海地方ですが、現在では世界中で栽培されています。日本でも、北海道・富良野地方のラベンダー畑の風景は有名です。
精油は花と葉から、水蒸気蒸留法により抽出されます。香りはトップ~ベースノート、つまり、付けると最初から香りが立ち上り、時間が経ってもほのかに長く続きます。
さわやかで甘みのある香りが特徴的で、多くの人から愛されています。
鎮静、鎮痛、抗真菌…その多用性で人々を癒し、古くから用いられてきたハーブ
ラベンダーは、その万能さで古くから多くの人を癒してきました。ラベンダーという名は、ラテン語で『洗う』という意味の『ラワーレ』という言葉が語源であるという説がありますが、その名の通り、古代ローマ人は傷の洗浄や沐浴にラベンダーを用いたそうです。
主な成分は、酢酸リナリル、リナロール、ラバンジュロール。特に酢酸リナリルは、鎮静、鎮痛、抗真菌といった作用があります。これらの成分により、ラベンダーは、心と身体の双方にさまざまな効果を発揮します。
優れた鎮静作用により、イライラする気持ちや不眠、躁うつなどの改善に特に効果があります。血圧が上がり気味の人には降下させる働き、それから筋肉痛を和らげる働きも注目されています。
お肌への効果としては、皮膚の炎症やかゆみを和らげる作用や、消毒・殺菌作用があります。虫さされには、冷水を入れた洗面器にラベンダーの精油3滴程を垂らしてよく混ぜ、タオルを浸して軽く絞ったもので冷湿布を行うと効果的です。
また、ボディ用であれば濃度を1%以下、フェイス用であれば0.5%以下に希釈してローションやトリートメントオイルを作り、日常のお肌のお手入れに用いることができます。ラベンダーには殺菌作用などに加え皮脂バランスを整える働きもあるので、美肌づくりに役立つでしょう。
また、「火傷にはラベンダー」と古くから言われています。それは、1910年にフランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセが実験中に火傷を負った際にラベンダーの精油を塗ったところ驚くほど治りが早かったためです。
これがきっかけで精油の薬理作用についての研究が始まりました。ラベンダーは、現代アロマテラピーの発展に大きな役割を果たしたのです。
ゆったりと肌ケアをしながらリラックス効果を得られるラベンダー
気持ちを落ち着かせたいときやリラックスしたいとき、ぐっすり眠りたいとき、イライラしているときなどにオススメなのがラベンダーです。頭痛や生理痛などに悩まされているときにも効果的です。芳香浴はもちろん、肌への効能も活かして、アロマバスやマッサージ、トリートメントで香りを楽しみつつ、お肌のケアをしても良いでしょう。
比較的たくさんの精油との相性が良いラベンダーですが、柑橘系のオレンジスイート、レモン、甘いローズゼラニウムやジャスミン、同じシソ科のローズマリー、温かみのあるカモミールローマン、濃厚なクラリセージといった精油とは特に相性が良いとされています。
ただし、お肌に合わない場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。
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