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プロテオグリカンの美容効果と疾患に対する効能
高い保水性から美肌づくりに役立つプロテオグリカンですが、関節炎や大腸炎などの疾患への予防・改善効果も期待されています。プロテオグリカンの持つすぐれた働きと摂取方法について、ドクター監修の記事でお伝えします。
さまざまな効果により期待が高まっている成分「プロテオグリカン」は、美容や疾患に関する多くの研究結果がでています。
プロテオグリカンの美容効果
近年の研究によって鮭の鼻軟骨から低コストかつ効率的に生産できるようになったプロテオグリカンは、化粧水や美容液、シートマスクなどに配合されているほか、100%原液としても販売されています。ここでは、プロテオグリカン配合の化粧品による美容効果をご紹介します。
高い保水性
皮膚や軟骨、骨、血管など、私たちの体中のさまざまな場所に存在しているプロテオグリカン。肌においては真皮層のコラーゲン線維の間で水分や栄養素を蓄え、肌にうるおいやハリを与える役割をしています。その保水力は、ヒアルロン酸の1.3倍といわれるほど。しかも、プロテオグリカンにはヒアルロン酸やI型コラーゲンの生成を促進する働きがあり、プロテオグリカン自身も高い保水性を持つことから、肌の乾燥予防に相乗的な効果が期待されています。
プロテオグリカンはまた、分子量がヒアルロン酸よりも小さく、肌の内部に深く浸透しやすいという特徴もあります。高い保水性と浸透性により肌の乾燥を防ぎ、シミやシワ、たるみ、くすみなどの改善が大いに期待できます。
これから期待される美容効果
まだ試験・研究段階ですが、プロテオグリカンには下記のような作用もあるといわれており、エイジングケアや美肌効果に大きな期待が寄せられています。
- EGF様作用
- プロテオグリカンには、EGF(上皮細胞増殖成長因子)と同じような作用が確認されています。EGFとは、細胞の再生や増殖を助ける因子ですが、加齢とともに減少してしまいます。
EGFが減少すると、細胞の再生機能が低下しターンオーバー(新陳代謝)を遅らせてしまい、肌の老化現象の原因となるのです。プロテオグリカンには、こうした細胞の再生機能を促進する効果が研究によって確認されています。
また、EGFはヒアルロン酸やコラーゲンの一種、I型コラーゲンの産生も促すため、シミの元になるメラニンの生成を抑えたり、色素沈着の予防や改善も期待できます。このようなEGFの働きと、プロテオグリカンは似た働きがあるのです。
- 抗炎症作用
- 肌のシワやシミ、たるみなどの老化現象は、炎症を引き起こす免疫細胞の働きによって加速すると考えられています。
プロテオグリカンには、この免疫細胞の炎症を起こす働きを抑える働きがあります。これにより老化を促す活性酸素の発生も未然に防げるので、肌を若々しく保つ効果が期待できるのです。
プロテオグリカンの疾患への効果
プロテオグリカンの研究はまだ始まったばかりですが、以下のような疾患の症状緩和や予防につながることから、医薬品や再生医療への応用展開が検討されています。
関節症
プロテオグリカンは軟骨の構成成分のひとつでもあり、関節などのクッションの役割を果たしています。プロテオグリカンを口から摂取することで軟骨の分解と合成を促し、代謝バランスを改善する効果があることが確認されており、医療の分野でも注目されています。また、軟骨細胞の三次元培養により、再生医療への応用の可能性にも期待が集まっています。
大腸炎
プロテオグリカンには、炎症を起こす物質を抑制するサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質)の働きを促す効果も確認されています。この抗炎症作用により、特に大腸炎への効果が期待されています。
生活習慣病
炎症を起こす物質が慢性的に過剰になると、さまざまな生活習慣病の原因といわれている活性酸素を発生させます。プロテオグリカンの抗炎症作用により活性酸素の発生が抑制されることで、脳や内臓、血管の老化、肥満や糖尿病など代謝異常のリスクを予防する効果があると考えられています。
プロテオグリカンはさらに、血糖値の上昇を抑制する効果があるとも考えられています。
こうしたことから、アレルギー性疾患や臓器移植時の拒絶反応の抑制などにも効果が期待され、日々、研究が進められています。
また、プロテオグリカンの効果は塗布でも経口摂取でも同等の効果が得られることが研究成果として確認されており、さらに他の美容成分と比べても少量で高い効果を見込めるといわれていることから、より一層期待が高まる成分です。
プロテオグリカンの摂取方法
プロテオグリカンは魚や牛、鶏などの軟骨に多く含まれています。しかし、食事から大量に摂取するのは現実的ではないため、経口摂取する場合はサプリメントや栄養ドリンクを活用するのがよいでしょう。
近年は安定的に大量抽出できるようになったプロテオグリカンサプリですが、なかには粗悪品もあります。以下のようなポイントがサプリメントを選ぶ際の目安となるでしょう。
- 天然素材を使用しているもの
- 熱処理により変質していないもの
- 製造年月日が新しいもの
- 他の栄養素や美容成分との配合バランス
- 添加物含有量の少ないもの
サプリメントは食後30分以内に摂取するのがよいとされています。また、プロテオグリカンサプリに関して今のところ副作用は報告されていませんが、適量を守って摂取するようにしましょう。
詳しくは『プロテオグリカンはサプリメントも効果あり?』をご覧ください。
ただし、サプリメントはあくまでも栄養補助食品です。上記でご紹介した疾患の予防や改善にダイレクトに効果を発揮するものではありません。医師の指示に従って治療を受けるとともに、食事や生活習慣をトータルに見直すことで予防や改善につなげましょう。
まとめ
話題の成分「プロテオグリカン」の美容や疾患への効果をご紹介しました。プロテオグリカンにはヒアルロン酸の1.3倍といわれる高い保水能力があり、肌の乾燥を防いで美肌づくりに役立ちます。
また、EGFに似た作用や抗炎症作用からさらなる美容効果が期待されているほか、関節症・大腸炎・生活習慣病などの症状緩和や予防効果についても期待が寄せられています。現在はまだ試験や研究の段階ですが、今後の展開に注目したいところです。
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