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油断できない実は糖質の多い要注意野菜とは

更新日:2017.08.25
公開日:2015.10.30
ドクター画像
この記事の監修者
八王子みなみ野心臓リハビリテーションクリニック 院長 二階堂暁

糖質制限中でもお腹いっぱい食べたいときに、強い味方になってくれるのが野菜です。ただ、野菜の中にも糖質が多くて避けた方がよい野菜と、糖質が低くたくさん食べられる野菜があるのでドクター監修の記事で紹介します。

一般的に野菜は糖質をあまり含まないものが多く、低糖質ダイエットの強い味方となります。また、ビタミンやミネラルといった身体の調子を整えてくれる微量栄養素や、腸内環境を改善してくれる食物繊維を豊富に含み、抗酸化作用や免疫力を高めてくれる作用なども期待できます。

そのため、ダイエットのためだけではなく、健康維持のためにも積極的にとり入れたい食材です。しかし、野菜の中には糖質を多く含むものもあり注意が必要です。

低糖質ダイエット中に注意したい野菜

糖質を多く含む野菜は、主に根菜類やいも類をはじめとした「加熱すると甘くなる野菜」です。根菜類の中でも、ニンジンやゴボウ、レンコンなどは糖質が多く、血糖値を急上昇させる食品です。じゃがいも、山芋、里芋といったいも類全般も糖質を多く含む傾向があるため、米やパンなどと同様に血糖値の上昇に注意が必要です。

そのほか、カボチャやとうもろこし、トマトなども糖質を多く含むため、摂り過ぎに注意しましょう。そら豆やグリンピースをはじめ、豆類も意外と糖質が多く注意が必要です。豆類のなかでは、大豆が糖質の量が少ないようです。納豆や豆腐は発酵食品であり、健康面においてもおすすめです。

糖質制限中でもたくさん食べてもよい野菜とは

反対に、血糖値を上昇させにくく、糖質を控えたいときにも安心して食べられるのが葉物野菜類です。キャベツ、レタス、ほうれん草、小松菜、水菜、白菜、青梗菜(チンゲンサイ)などは食事のかさを増し、食べたという満足感を得やすくなり、血糖値をあまり上げない食材として積極的に活用したいところです。

そのほか、きのこ類やピーマン、カリフラワー、なす、ブロッコリー、ねぎなどの香味野菜、わかめやこんぶなどの海藻類も糖質の摂取を控えたいときの強い味方です。

ただし、あらかじめ調理されたパック製品については、上記のような野菜・海藻類を使っていても少し注意しましょう。糖質は調味料にも含まれており、使用している調味料によっては糖質が思ったよりも多くなる場合があるためです。たとえば、めかぶやもずくなどは、付属の調味料や三杯酢、たれなどに糖質が多く含まれる場合があります。

糖質の摂取を控えたいときには、糖質の少ない素材を糖質少な目の味付けで調理するのが理想的でしょう。

サラダにかけるドレッシングにも注意

糖質制限中でも安心して食べやすい野菜をご紹介しましたが、これらの野菜をサラダにしたときにかけるドレッシングにも糖質が多く含まれているものがあります。

一般的なイメージとして、ノンオイルドレッシングなら安心と思われがちですが、含まれている糖質の量から見るとそうとは限りません。ノンオイルドレッシングであっても、大さじ一杯分程度で2gほどの糖質を含むものもあります。ノンオイルだから大丈夫と思ってたくさんかけていると、知らないうちに糖質をたくさん摂っていたという事態を招くことにもつながるので注意しましょう。

糖質を控えたいとき、サラダにかけるドレッシングで一番安心なのは、上質な油と、酢、塩、こしょうなどで作ったシンプルな自家製ドレッシングです。上質な油には、オリーブオイルやごま油、しそ油、亜麻仁油、ココナッツオイルがあげられます。

マヨネーズも、ドレッシング類の中では一番糖質の含有量が少ないので、糖質の摂取量を抑えるという観点では優秀な調味料です。トランス脂肪酸の含有量の問題なども考えられるため、市販のマヨネーズの使い過ぎはおすすめできませんが、自家製のマヨネーズであれば、市販のものよりも安心して使用できます。また、市販のドレッシングを購入する場合は、ノンオイル=健康という固定観念にとらわれず、炭水化物や糖質の含有量もチェックすることをおすすめします。

健康にもダイエットにも大きなメリットのある野菜ですが、選び方や食べ方を工夫して、積極的に食べるとよいでしょう。

糖質制限による健康影響についての注意事項

糖質制限の効果や安全性については諸説あります。例えば、効果に関して、63名の肥満の男女を低炭水化物食群とカロリー制限低脂肪食群に分けて行った研究で、6か月後では低炭水化物食群の減量幅が大きかったが、1年後になると両者の違いは見られなかったとしています[1]。また、日本糖尿病学会は運動療法と総エネルギー摂取量の制限を重視し、糖質制限に関して、「総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは、その本来の効果のみならず、長期的な食事療法としての遵守性や安全性など重要な点についてこれを担保するエビデンスが不足しており、現時点では薦められない」としています[2]。当コンテンツはあくまでも糖尿病などのリスクを持たない健康的な人を対象としていること、また、健康的な人の場合でも糖質制限を取り入れることでの長期的な効果や、健康への影響について否定的な意見があることにご注意ください。

参考文献

  1. [1]Gary D. Foster, et al. A Randomized Trial of a Low-Carbohydrate Diet for Obesity, N Engl J Med 2003; 348: 2082-2090
  2. [2]日本糖尿病学会. "日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言" 日本糖尿病学会. http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=40(参照2017-06-29) 

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