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がん手術後にむくみ?「リンパ浮腫」の原因と症状
乳がんや子宮がんなどの手術後に現れることもある「リンパ浮腫(ふしゅ)」。リンパとむくみにはどのような関係があるのでしょうか。ここでは、リンパ浮腫の症状と原因についてドクター監修の記事で詳しく解説します。
人の身体には、血管のほかに、「リンパ管」という管が張り巡らされています。このリンパ管に障害が生じて起こるむくみを「リンパ浮腫」と言います。リンパ浮腫の具体的な原因や症状について解説します。
むくみをともなうリンパ浮腫(ふしゅ)とは
全身の組織内の細胞間にある組織液は、毛細血管を経て血液中に戻りますが、そのうちのおよそ10%は毛細リンパ管に入り、静脈へと送られます。この循環は「リンパ系」と呼ばれ、その中を通る液は「リンパ液」と呼ばれます。そして、毛細リンパ管が合わさって太くなったものは「リンパ管」と呼ばれます。
リンパ浮腫とは、このリンパ管に障害が起こり、リンパ管の吸収・運搬・排除能力が低下することで、皮下組織内に組織液が過剰に溜まって腫れている状態のことです。リンパ浮腫は、進行すると完治させるのは困難といわれています。
リンパ浮腫の種類と原因
「リンパ浮腫」には、原因不明の「原発性リンパ浮腫」と、原因の明らかな「続発性リンパ浮腫」があります。
原因がわからない「原発性リンパ浮腫」
「原発性リンパ浮腫」の多くは35歳以前にむくみが発生します。代謝がさかんになる思春期や妊娠中などで脈管系への負担が増えることがきっかけで起こるケースや、生まれついて発症しており、自分の足で歩き始める2~3歳頃にむくみ始めるケースもあります。
手術後に起こりやすい「続発性リンパ浮腫」
むくみの原因がはっきりしているのが「続発性リンパ浮腫」です。手術でリンパ節を切除するなどでリンパ管の働きが損なわれてリンパの流れが悪くなると、リンパ管の内容物がリンパ管の外にしみ出し、むくみとなって現れます。子宮がんや乳がんなどの手術後に出現するため、手術の後遺症と考えられています。
続発性の場合の多くは、手術や放射線治療後にむくみはじめますが、手術後忘れた頃にむくみが出る場合もあります。
リンパ浮腫の症状・特徴
手や下肢、顔など、どの部分にも発生する
リンパ浮腫は、手や足以外にも、顔面や胸腹部など、身体のどの部分にも発症する可能性があります。むくみは局所的で、左右非対称に現れることが多いです。
むくみが急激に進行するケースも
むくみ以外の症状はともなわないことが多く、ゆっくり発症して進行するのが特徴です。一方、最近では抗癌剤の副作用で、急にむくみが現れて進行するケースも出てきています。そのような場合には、皮膚の赤みや熱感、皮膚の硬化が見られることがあります。
リンパ浮腫は早期発見により改善が可能
リンパ浮腫は、進行すると完治が難しくなるとされている一方、どのような状態でも治療することで改善は可能とされています。そのため、早期に発見し、早めに治療を行うことで重症化を防ぐことができます。
早期に自覚できる症状としては、以下のものがあります。
- 脚が動かしにくい
- 重たい感じがする
- 腫れぼったい
- だるい
- しわが目立たない
- 押したら痕がつく
- 皮膚が硬くなる
また、定期的に足の太さを測って確認することでも、早期発見が可能です。脚の太さを測る場合は、測るポイントを決め、できるだけ測る時間を一定にするとより状態がわかりやすくなります。
またリンパ浮腫を予防するためには、きつい衣類を避けたり、肥満に気をつけること、手術を受けた場合はその部分に負担をかけすぎたり、鍼・灸治療や、強いマッサージを行わないことも大切です。
治療方法には「保存的療法」や「外科的治療」がある
リンパ浮腫は重症化すると治癒が難しくなるため、できる限り早めに発見し、医療機関で正しい治療を受けることが大切です。治療法には、身体への負担が少ない「保存的療法」と、手術などを行う「外科的治療」などがあります。
「保存的療法」の代表格としては「スキンケア」や「リンパドレナージ」、「圧迫療法」、「圧迫を加えながらの運動療法」などを組み合わせて治療・改善をめざす「複合的理学療法」があげられます。また、そのほかにも、「外科治療」や「間欠的空気圧迫法」、「薬物療法」などがあります。治療法について詳しくは、『「リンパ浮腫」の治療法』をご覧ください。
自覚できる症状を知っておき、少しでも疑いがある場合は、医療機関に相談しましょう。
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