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大人にうつる?とびひ(伝染性膿痂疹)の原因と予防方法

更新日:2018.06.08
公開日:2016.02.11
ドクター画像
この記事の監修者
くみこアレルギークリニック 院長 向田公美子

とびひ(伝染性膿痂疹)は年齢に関係なく子供から大人まで発症します。ウイルス性疾患と違って感染による免疫ができないので何度も感染する可能性があります。大人に感染するかについてドクター監修のもと確認します。

とびひ(伝染性膿痂疹)は年齢に関係なく発症します。水ぼうそうといったウイルス性疾患とは異なり、一度感染したら免疫ができるわけではありません。こういった特徴があるとびひに関して、子供から大人にも感染するのかどうかについて確認します。

とびひ(伝染性膿痂疹)は子供から大人にうつる?

結論から言うと、とびひ(伝染性膿痂疹)は子供から大人に感染する可能性があります。そこでとびひの特徴を理解しながら、どのように感染するかを理解しておきましょう。

とびひとはどのような病気?

とびひ(伝染性膿痂疹)とはどういった病気なのでしょうか。まずは、この病気の特徴について理解します。

子供から大人まで年齢を問わず発症する

とびひは年齢を問わず発症します。とびひには2種類あり、子供がかかりやすい水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)と、年齢に関係なく発症する痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)があります。

原因菌は身体に存在している

とびひの原因菌となる黄色ブドウ球菌やA群β溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)などの菌は、人間ののどや皮膚などに常在菌として存在します。健康な状態では害はありませんが、皮膚表面の傷などから菌が侵入し感染すると発症する可能性があります。

バリア機能が弱っている人は注意を

アトピー性皮膚炎の方や高齢者など肌のバリア機能が弱っている方は、肌の内部に細菌が侵入しやすく、とびひになりやすいので注意が必要です。高齢者の場合は、診断のときに水疱性膿痂疹と似た皮膚病の水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんほうそう)と区別するため、菌を採取し培養して診断することがあります。

免疫ができないため再発の可能性

とびひにかかっても免疫はできません。菌に感染すれば何度でもかかるおそれがあります。子供のころにとびひにかかっているからといって、大人になってからかからないわけではありませんので注意が必要です。

とびひの感染経路

感染経路には空気感染や飛沫感染、接触感染などいくつかの種類があります。その中で、とびひの主な感染経路は、人から人、または物を介して感染する接触感染です。空気感染はしないので同じ空間にいるだけではうつることがありません。

とびひの予防法

とびひを予防するためにはどのような点に注意をすればいいのでしょうか。ポイントをまとめておきますので、感染を防ぐように取り組むといいでしょう。

水疱や膿疱はガーゼで覆う

人から人へうつさないようにするためには、水疱や膿疱に直接触れないようにガーゼで覆い、十分に手洗いをしましょう。

タオルなどは共有しない

物に付着した菌からもうつることがあるので、タオルなどは共有せず、使用後に熱湯消毒をするとよいでしょう。

爪を短く切って肌を傷つけない

とびひの原因菌を広げたり、肌を傷つけないように爪を短くします。家族全体で爪のお手入れや手洗いをし、肌の健康を保つように心がけると家庭内での感染の予防に効果的です。

鼻をさわらないように注意を

原因となる菌はすでに人間の皮膚やのどの中に常在菌として存在しているので、自家感染(自分がもともと持っている菌で感染)することもあります。鼻の中にいる黄色ブドウ球菌がとびひの原因となることが多いので、鼻をいじるくせのある子供には、できるだけ鼻をいじらないように指導し発症を防ぎましょう。

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