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ヘアカラーでのかぶれ
ヘアカラーによって起こるかぶれはアレルギー性接触皮膚炎の可能性があります。かぶれる原因やかぶれの種類、かぶれが起きたときの対処法、かぶれを起こさないための注意点などを、ドクター監修のもと解説します。
ヘアカラーで起こるかぶれの症状と種類、対処法を説明します。
ヘアカラーによるかぶれってどういうもの?
ヘアカラーリング剤の成分には顔料、カーボンブラック、酸性染色料、塩基性染色料、HC染色料などのほか、植物性染料、酸化染料、酸化剤、アルカリ剤などがあります。人によっては、こうした成分に対するアレルギーを起こす場合があります[1]。日本ヘアカラー工業会によると、アレルギーを起こすのは、多くの場合、有効成分の酸化染料によるものとなっています[2]。
ヘアカラーでかぶれると、かゆみ・赤み・腫れ・ブツブツ(丘疹や小水疱)などの皮膚炎症状が現れます[3]。症状が出る部位は、頭皮・髪の生え際・まぶた・額・耳の後ろ・首すじなどのヘアカラーの薬液や洗髪時のすすぎ液が接触したところです。かぶれをくりかえすうちに悪化し、直接薬剤が触れていない目のまわりや顔全体が腫れることもあります。
ヘアカラーによるかぶれの種類
ヘアカラーによるかぶれには、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎があります[2]。
刺激性接触皮膚炎
過酸化水素やアルカリ剤などの刺激物質によって皮膚が強い刺激を受け、皮膚炎を起こします。かぶれは、薬剤を塗布した部分にのみ短時間起こります。
アレルギー性接触皮膚炎
アレルゲンに接触することで起こる遅延型の皮膚炎です。ヘアカラーでは、パラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン-2,5-ジアミンなどの酸化染料によって起こります。薬剤を塗布して6時間ほど経つと反応し始め、48時間後には、もっとも反応が強くなります。皮膚炎をくりかえすうちに症状が重くなったり、短時間に重いアレルギー症状が出たりすることもあります[2]。
ヘアカラーでかぶれたときの対処法
ヘアカラーの途中で、強い刺激を感じたらアレルギー反応の可能性があるので、カラーを中止します。かぶれがアレルギー性によるものかどうか、医師の診断を受けましょう。かぶれは、適切な薬剤で治療できます。
また、ヘアカラーでかぶれた場合には、その後、ヘアカラーは使用しないようにしてください。パッチテストも避けましょう。軽いかゆみだったとしても、使用するうちにだんだん症状が強くなる場合は危険です。かぶれをくりかえすうちに重いアレルギー症状や、アナフィラキシーというショック症状を起こすこともあります[2]。
かぶれを防ぐためにも事前にパッチテストを
これまでヘアカラーでかぶれたことがなかった人でも、突然アレルギー症状を起こすこともあります。こういった予期せぬトラブルを未然に防ぐためにも、パッチテストは重要です。初めてヘアカラーを使用する人だけでなく、これまで使用していてかぶれが起きなかった人もヘアカラーを使う前には毎回パッチテストを行い、問題がないか確認するようにしましょう[5]。
参考文献
- [1]尾関宏之.”染毛剤(ヘアカラーリング剤)” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学監修. 南山堂 2009; 389-393
- [2]日本ヘアカラー工業会. “ヘアカラーによるかぶれについて” 日本ヘアカラー工業会. http://www.jhcia.org/advice/advice_rash/(参照2017-06-28)
- [3]「ヘンナ及びヘンナ由来物を含有する頭髪用化粧品類等の使用上の注意事項について」薬食安発0906001号平成18年9月6日付け厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知http://www.piis.pref.mie.lg.jp/dat/pdf/10003780_001.pdf(参照2017-06-28)
- [4]デニス・L・カスパーほか編 福井次矢ほか監修. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017; 353
- [5]日本ヘアカラー工業会. “皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の手順-動画-“ 皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の手順. 日本ヘアカラー工業会. http://www.jhcia.org/advice/advice_patch/ (参照2017-06-28)
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