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保湿で重要な「肌バリア機能」とは?役割や失われる原因を解説
「肌バリア機能」という言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、実際にはどのような働きがあるか知っていますか。ここでは専門ドクター監修のもと、皮膚の保湿に重要な肌バリア機能の仕組みについて解説します。
肌バリア機能はそもそも何なのか
「肌バリア機能」という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどのような役割なのかを知っている人は少ないかも知れません。うるおいのある健康的な肌を作るために重要な肌バリア機能とは、肌のどの部分にあってどのような働きをしているのか、見ていきましょう。
肌バリア機能の仕組みと働き
人間の体の表面を覆っている皮膚は、紫外線や乾燥、雑菌、ほこりなどの外部刺激から体を守ってくれます。また、皮膚には肌の水分が必要以上に蒸散するのを防ぐ役目もあります。これらは肌がすこやかな状態を守るための「肌バリア機能」なのです。
肌バリア機能は、主に肌のうるおいが保たれている状態で機能します。そして、肌のうるおいは「3大保湿因子」によって維持されています。
3大保湿因子
肌の一番外側を覆って水分の蒸発を防ぐ「皮脂膜」
角質細胞内にあって水分を保持する「天然保湿因子(NMF)」
角質層の細胞と細胞のすき間を埋めて水分の蒸発を防ぐ「角質細胞間脂質(セラミド)」
この3つがバランスよく整っていると、バリア機能が正しく働き、うるおいのある肌を作ることができます。しかし、肌のバリア機能は、外気の乾燥や紫外線、洗顔時などに強くこすったり乾燥した肌がかゆくて掻いてしまったりするなどの物理的な刺激でダメージを受け、機能が低下してしまいます。
肌バリア機能が低下すると起こる現象
角質層の水分が少なくなると、肌バリア機能が低下して、皮膚の表面が乾燥します。乾燥肌になると、外部からの刺激に敏感になって肌トラブルを起こしたり、くすみやシミ、シワなどの老化現象を引き起こしたりします。また、バリアが弱まることでウイルスや細菌などが侵入しやすい状態となります。
肌の乾燥=肌バリアが低下している
肌が乾燥することはよくありますが、これは、まさに肌バリア機能が低下して、老化現象を招いている状態です。肌の保湿ケアをしっかり行って、バリア機能をサポートしてあげましょう。
水分不足はターンオーバーを乱す
肌の細胞は常に新しく生まれ変わっています。これをターンオーバーと呼ぶのですが、肌バリア機能が低下することにより、水分が不足するとターンオーバーのリズムが乱れます。この状態では、皮膚の防衛機能により角質層を厚くしようとするので、肌の色がくすみます。また、皮膚に溜まったメラニンが排出されずシミが残ってしまう事態も起こりかねません。
肌バリア機能が低下する原因
肌バリア機能が低下する理由のひとつとして、ストレスがあげられます。私たちは、外的ストレスや内的ストレスに常にさらされています。外的ストレスとは、エアコンの風による乾燥、紫外線によるダメージ、間違ったスキンケアによるダメージなどがあります。肌の角質を傷つけ、細胞間脂質などにも影響して肌バリア機能が低下する要因になるのです。また、内的ストレスは内臓を刺激して免疫力とともに肌バリア機能を低下させる要因になります。
また、出産後にも肌バリア機能の低下がみられます。出産によって大きなダメージを受けたお母さんの体は、産後6週間から8週間かけてゆっくりと回復します。その期間は、皮脂膜が失われていたり、十分ではなかったりする状態になります。そのため、外からの刺激が肌の内部に入りやすく、水分を保持する力が衰えるのです。乾燥肌、敏感肌、シミや湿疹など、この時期には肌バリア機能の低下によってさまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。
肌のバリア機能を意識した保湿ケア
肌のバリア機能を発揮するためには、正しい保湿ケアができていれば問題ありません。しかし、化粧品によるスキンケアで押さえておきたいのが「角質細胞間脂質(セラミド)」です。
セラミドとは
角質層の細胞はレンガのように積み重なっていますが、セラミドはレンガのすき間を埋めるセメントのような存在。水分が肌から逃げないように保ってくれたり、外部の刺激から肌を守ってくれたりします。セラミドは加齢とともに減少するため、角質層のバリア機能をサポートするためにも、セラミド配合の化粧品を選び、補うとよいでしょう。ただし、粒子の大きなものは肌に浸透しないので、ナノ化している粒子の細かいものを選ぶことが大切です。
保湿の仕組みを理解して、肌バリアを高めるスキンケアを行い、うるおいのある肌をキープしましょう。
肌バリア機能を内側から整える食事
肌のバリア機能にとって重要なセラミドは、栄養不足に陥っても減少します。外側からのスキンケアとあわせて皮膚のもとになるタンパク質やアミノ酸を食事で摂取するといった、内側からのアプローチも効果的です。肉や魚、乳製品、卵などから、良質なタンパク質を摂取しましょう。
また、ターンオーバーを正常に働かせることも、肌バリアを機能させるには大切です。ビタミンAやビタミンC、亜鉛を意識して食事にとり入れましょう。ビタミンAは、緑黄色野菜のほか、卵や豚レバーなどに多く含まれています。亜鉛は牡蠣や豚レバーに、ビタミンCは果物などに多く含まれているので、意識するとよいでしょう。
肌バリア機能は身体を刺激から守ってくれるもの
肌バリア機能がどのような役割を持っているか、また、低下するとどうなるのかについて解説しました。
肌バリアは、肌の乾燥を防ぐだけではなく、紫外線やほこり、雑菌などの外部の刺激から体を守り、すこやかな肌を維持するのに大切な役割を果たしています。しかし、体の内外からのストレスや食事の乱れなどで低下しがちなものでもあります。保湿や食事バランスなどを意識し、肌バリア機能を損なわない生活を心がけましょう。
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