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くせ毛の対策は縮毛矯正だけ?原因・スタイリングのコツ
髪がハネたり、うねったり、広がったりするからといって、必ずしもそれが「くせ毛」とは限りません。ここでは、くせ毛の種類や原因、ちょっとしたうねりや広がりを改善するためのスタイリング・ヘアケアの方法を解説します。
髪がハネたり、うねったりする原因は、何なのでしょうか?原因を知れば、対処法もわかります。今回は、その原因やハネ・うねりなどを抑えるためのスタイリング方法をお解説します。
くせ毛の種類
くせ毛には、髪が波のようにうねっている「波状毛(はじょうもう)」、ねじれていている「捻転毛(ねんてんもう)」、髪に太い部分と細い部分がある「連珠毛(れんきゅうもう)」、髪が縮れている「縮毛」があります。以下では、日本人に多い3つのタイプをご紹介します。
くせ毛の中では扱いやすい波状毛
「波状毛(はじょうもう)」は、波状にうねって、カールしているくせ毛のことで、日本人のくせ毛の人には、このタイプがもっとも多いといわれています。えり足や顔まわりに多く見られるくせ毛ですが、うねり方には個人差があり、軽くうねっている程度の人もいれば、パーマをかけたような大きなウェーブが出ている人もいます。
※波状毛のヘアケアポイントについては、『波状にうねる波状毛とは?』で解説していますので、あわせてご覧ください。
切れ毛になりやすい捻転毛
髪がところどころでコイル状にねじれ、太さに均一感がないタイプを「捻転毛(ねんてんもう)」と言います。捻転毛は、髪のねじれている部分が折れやすく、「切れ毛」になりやすいのが特徴です。また、ねじれがあることで、髪の表面に光が乱反射し、ツヤのないパサついた髪に見えたり、手触りも、少しザラついた感じがしたりします。
※波状毛のヘアケアポイントについては、『髪がねじれる捻転毛とは?』で解説していますので、あわせてご覧ください。
くせ毛の中ではもっとも扱いにくい連球毛(連珠毛)
「連球毛(連珠毛)」は、日本人にはあまり見られないタイプのくせ毛です。1本の髪の中で、太い部分と細い部分が分散していて、ところどころが数珠のような玉状になっているのが特徴。手触りがゴワゴワしている、クシ通りや指通りが悪い、引っかかって途中で切れやすい、スタイリングが難しいなど、さまざまな難点があります。
※連球毛のヘアケアポイントについては、『ゴワゴワする連球毛とは?』で解説していますので、あわせてご覧ください。
このハネやうねりはくせ毛?髪の毛の流れ?
右側の髪は真っすぐなストレートなのに、左側の毛先だけいつもハネてしまうというような人は、くせ毛ではなくつむじの毛流れの影響です。くせ毛というのは、うねったり、ねじれたり、縮れたりして生えている髪のことで、これには、髪の内部にある「コルテックス」が関係しています。
髪の毛は3つの層が重なった構造になっており、コルテックスは中間に位置する層です。コルテックスの主成分は、線維状のタンパク質です。このタンパク質には、水分を吸収しやすいタンパク質線維(オルソコルテックス)と水分を吸収しにくいタンパク質線維(パラコルテックス)の2種類が存在します。そして、この2種類の線維が均等に分布していれば髪が直毛になりますが、分布に偏りがあると髪の形状がねじれたり曲がったりして、くせ毛になってしまうのです。しかし、つむじ毛流れの影響によるハネやくせ毛による軽いうねり・広がりは、髪の乾かし方やスタイリングの方法次第で防ぐことが可能です。
産後に髪質が変わることも
出産後、髪質が変わってしまうことがあります。たとえば、次のような髪の悩みを抱える方が多いようです。
- 抜けやすくなった
- ツヤが失われ、パサパサになった
- パーマをかけたかのようなくせ毛になった
- コシがなくなり、細くなった
女性の身体の中では、妊娠から出産、産後にかけてホルモンバランスが目まぐるしく変化していきます。さらに、妊娠中は赤ちゃんにたくさんの栄養を分け与えるわけですから、お母さんの髪の毛にまで十分な栄養は行き渡りにくい状態です。また、健康的な髪の毛を育てるには質のよい睡眠が重要です。しかし、赤ちゃんとの新しい生活はゆっくりと睡眠をとることも難しいでしょう。
※産後に髪質が変化する原因や、ヘアケアポイントについては『産後に髪質が変わるって本当?』でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
くせを抑えるスタイリングのコツ
ハネる場合
髪のハネが気になるときは、ハネる部分の髪をギュッと前側に引っ張り髪の根元にドライヤーの温風を当てます。そして、引っ張った状態のまま人肌くらいの温度になるまで冷ませば、ハネがおさまります。
うねりや広がりが気になる場合
しっかり乾ききっていない髪は、湿気に負けやすくうねりや広がりが出やすい傾向があります。特に髪の根元は、ドライヤーの風が当たりにくく半乾きになりがちな場所です。ドライヤーを小刻みに動かし、風が髪の内側にも入るように、髪をかき分けて乾かしていきましょう。仕上げにストレートアイロンを使うのもよいでしょう。
マイナスイオンドライヤーで髪の広がりをセーブ
通常のドライヤーは風だけを髪に送っていますが、イオン機能が付いているドライヤーは風に加えてマイナスイオンを放出するようにつくられています。このマイナスイオンが髪に浸透すると、髪にうるおいを与え、さらに、髪に発生する静電気を抑える効果があるといわれているのです。そのため、髪が乾燥してパサついている人やくせ毛に悩んでいる人、髪がまとまらない人に適しているとされています。
髪のうねりやクセをサラサラに仕上げるブローの仕方については、『ツヤ髪&スタイリングが変わる!正しいブローのやり方とは』でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
くせ毛は頭皮が原因になっていることも
くせ毛には、コルテックスの分布の偏りだけでなく、頭皮の毛穴や毛根(髪の毛の頭皮の中に埋もれた部分)の形も関係しています。髪の毛は、毛根の深部にある「毛母細胞」が細胞分裂を繰り返し、それが押し上げられることで伸びていきます。このとき毛根が曲がっていると、ゆがんだ毛穴を通って髪が生えてくることになってしまい、髪が曲がってくせ毛になってしまうのです。
毛根や毛穴の形状は遺伝することが多いといわれていますが、毛穴の皮脂づまり、たるみなど、後天的な要因で、くせが強くなっているケースもあります。ですから、くせ毛を改善するには、シャンプーの際に、意識的に地肌を洗って毛穴づまりを解消したり、頭皮のマッサージをして、毛穴のたるみを予防したりすることも大切です。
きついくせ毛をまっすぐに!縮毛矯正のしくみ
くせ毛を改善するには、「縮毛矯正」を受けるという手段もあります。髪を真っすぐにする方法には、「ストレートパーマ」もありますが、縮毛矯正では、より強い薬剤を使用し、さらに、ヘアアイロンなどの熱を使うことで、髪を真っすぐに伸ばしていきます。縮毛矯正で使う薬剤には、1剤と2剤があり、次のような工程で施術を行います。
まず1剤を髪に塗り、ずれているシスチン結合を切断します。
時間が経過したら1剤を洗い流し、軽く乾かしてから、高熱のアイロン(またはドライヤー)を使って、切断したシスチン結合がぴったり合わさるように(直毛になるように)髪を整えます。
2剤を髪に塗り、シスチン結合を再結合させ、ある程度時間が経過したら2剤を洗い流します。
※縮毛矯正とストレートパーマの違いや、どれくらいもつのか、縮毛矯正した髪をきれいに保つポイントなどは『縮毛矯正とは』でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
縮毛矯正の注意点
縮毛矯正がうまくいけば、髪がきれいなストレートになるので、毎日のスタイリングがグッと楽になります。しかし、縮毛矯正は強い薬剤とアイロンの熱を使うため、髪に大きなダメージを与えてしまいます。このため、髪のねじれている部分が折れやすい「捻転毛」や、髪の毛に太い部分と細い部分がある「連球毛」の場合は、髪が切れてしまう可能性があり、縮毛矯正に向いていません。
また、一度縮毛矯正をかけた部分の髪は半永久的にストレートになりますが、新しく生えてくるはくせ毛のままなので、ストレートヘアを維持したいなら定期的に縮毛矯正をかける必要があります。
それだけでなく、エイジング(加齢)によるクセは、通常の縮毛矯正の薬剤では真っすぐにならないことがあります。施術の際はスタイリストとしっかり相談してから臨むようにするとよいでしょう。
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