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発毛有効成分であるミノキシジルとは

更新日:2017.04.13
公開日:2016.07.26
ドクター画像
この記事の監修者
マブチメディカルクリニック 院長 馬渕知子

「ミノキシジル」は、医薬品として発毛効果が認められている成分です。ここではミノキシジルがどのように発毛を促すのかや、ミノキシジルの副作用、ミノキシジルの製品などをドクター監修のもと解説していきます。

ドラッグストアに行くと、さまざまな有効成分を配合した育毛剤が並んでいますが、外用発毛剤の成分として効果が実証されているものに「ミノキシジル」があります。ここでは、ミノキシジルの具体的な効果について見てみましょう。

ミノキシジルとは

ミノキシジルは、もともとはアメリカで血管拡張剤の成分として開発され、高血圧の人が服用する飲み薬に利用されていました。しかし、服用している人に発毛効果が認められたことで、頭皮に対する塗り薬の成分としての研究が進んだことで薄毛に有効であると実証されたのです。

ミノキシジルの効果について

そもそも髪の毛はどこでつくられるか

髪の毛は頭皮に埋もれている髪の根元の部分(毛球)でつくられており、ここには「毛乳頭」と「毛母細胞」があります。そして、毛乳頭が頭皮の毛細血管から受け取った栄養や酸素を毛母細胞に受け渡すとともに、毛母細胞に対して成長の指示を出します。それによって毛母細胞が盛んに細胞分裂をくりかえし、それが髪の毛となるのです。

ミノキシジルは頭皮の血行を促進する

前述の髪の毛がつくられる過程で、重要な要素として「頭皮の血行」が関係しています。頭皮の血行が悪いと、毛乳頭から毛母細胞への栄養の供給がうまく行われず薄毛の原因となります。ミノキシジルが頭皮の毛細血管を拡げることで、血行を促進し毛乳頭が栄養や酸素を受け取りやすくするといわれています。

ミノキシジルは、毛母細胞へも働きかける

ミノキシジルは毛母細胞にも直接働きかけ、細胞分裂を活性化させることで髪の成長を早める作用もあるといわれています。

ミノキシジルには上記の効果があるといわれています。なお、日本皮膚科学会が発表している男性型脱毛症(AGA)に対する有効な治療法のガイドラインでは、ミノキシジルは、成人男性および成人女性の男性型脱毛症患者に対して発毛効果が認められており、最高ランクであるAランク評価がつけられています。

ミノキシジルの副作用は?

ミノキシジルの副作用に対する研究は、まだ模索段階ですが、塗布した部分の頭皮に、

  • かゆみ
  • かぶれ
  • 湿疹

などが出ることがあるようです。

また、もともと降圧剤に利用されていた成分なので、人によっては低血圧など、血流に対する副作用が出たり、それによって、頭痛、めまい、不眠、冷え、食欲不振、嘔吐、下痢、動悸、息切れなどの症状を引き起こすことがあったりするともいわれています。

さらに、妊娠期間中や授乳期間中の女性の場合は、胎児や乳児の循環器系に悪影響を及ぼす可能性があることから、使用を控えたほうがよいとされています。高い効果が認められているミノキシジルですが、副作用を理解し正しい使用を心がけるとよいでしょう。

ミノキシジルを含む発毛薬品について

ミノキシジルを含む発毛薬品には、頭皮に直接塗布する外用薬と、「飲む育毛剤」として知られる内服薬があります。

外用薬

塗り薬タイプのミノキシジルは、「ミノキシジルローション」として販売されており、日本皮膚科学会がもっとも推奨しているものです。外用薬のメリットは、生え際や気になるところに直接塗れることです。1日2回、1回1mlの用法用量を守り、正しく使いましょう。回数を多くしても効果は変わりませんが、少なくすると発毛効果は低下します。

内服薬

前述したように、ミノキシジルはもともと高血圧の人が服用する内服薬として使用されていましたが、近年は「ミノキシジルタブレット」として薄毛治療にも応用されています。血管を拡張させる効果が、発毛にも好影響を与えることで知られています。

ミノキシジルタブレットの効果は緩やかです。効果が実感できるまで、服用開始後6か月程度はかかることを覚えておきましょう。効果を感じられないからといって自己判断で服用を止めないようにしてください。効果がわかるように治療前の自分の頭皮の状態を撮影しておくのもおすすめです。いずれも、降圧剤として使われる成分を使用していますから、気になる症状がある場合や体の不調が現れた場合などは、医療機関等で相談をしながら使うことが大切です。

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