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紫外線でできたシミやシワ、たるみなど、肌の老化の治療
紫外線を浴び続けたことでできるシミ、シワ、たるみの治療方法には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、紫外線による肌の老化(光老化)の治療方法やその具体的な内容などを、ドクター監修の記事で解説します。
紫外線によってできてしまったシミやシワ、たるみは、セルフケアではなかなか改善できません。こういった光老化の症状を改善するために、美容皮膚科などの治療を受けてみるのも1つの手段です。ここでは、具体的にどのような治療法があるのかを解説します。
紫外線によってできたシミ(老人性色素斑)の治療法
シミにはさまざまな種類があり、それぞれで治療法が異なりますが、紫外線によってできる老人性色素斑の場合は、次のような治療が行われます。
トレチノインクリーム
トレチノインはビタミンA(レチノール)の誘導体の一種で、皮膚に塗ると細胞分裂を活発化させ、ターンオーバー(新陳代謝)を促進する作用があります。老人性色素斑は、紫外線を浴び続け、過剰につくられたメラニン色素が表皮に沈着することで生じますが、トレチノインによって新陳代謝が高まることで、沈着していたメラニン色素が排出されます。
ハイドロキノンクリーム
ハイドロキシンには、メラノサイトの働きを抑え、メラニン色素の産生を抑制する作用があります。このため、シミの種類にもよりますが、今あるシミを薄くしたり、新しくシミができるのを予防したりするのに効果的です。ハイドロキノンはメラニンが主体のシミである肝斑(かんぱん)の治療に効果が高く、また、老人性色素斑の治療においてもトレチノインとハイドロキシンは併用が有効なことが多いようです。
レーザー治療
黒い色素に吸収される特徴を持つレーザー光をシミのある部分に照射することで、シミになっている部分の肌組織だけを熱破壊し、新しい肌の再生を促す治療法です。レーザーを照射した跡はシミがあった部分がかさぶたになりますが、1~2週間ほどすればかさぶたが取れます。老人性色素斑の場合は1回の施術で改善するケースが多いといわれていますが、使用する機械の種類やシミの大きさなどによっては経過が異なったり、数回の施術が必要になったりする場合もあります。
光治療
レーザー治療の場合は目的の場所にピンスポットで照射しますが、光治療では顔全体にフラッシュを浴びせるようにマイルドな光を当てます。レーザーよりもソフトな光なので、痛みが少なく、広い面積を一度にケアでき、大きなかさぶたもできにくいというメリットがあります。その反面、効果がマイルドなので、約1か月ごとに複数回の施術を受けて効果を出す必要があります。
シワ・たるみの治療法
シワ・たるみの治療法には次のものがあります。
トレチノインクリーム
紫外線によってシワやたるみができるのは、真皮に張り巡らされていたコラーゲンやエラスチンという線維がダメージを受け、肌の弾力が低下するからです。トレチノインにはコラーゲンの生成を促す作用があるため、小ジワの改善にも効果があります。ただし、トレチノインだけではたるみの改善は困難です。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、化学薬品を肌に塗ることで古い角質を取り除き、新しい肌の再生を促す治療で、コラーゲンの生成も促されるので、シワやたるみの改善にも有効です。ただし、効果を実感するには複数回の継続した施術が推奨されます。
レーザー治療・光治療
レーザー治療や光治療で、真皮に熱刺激を与えると、それを修復するためにヒートショックプロテインという新しいコラーゲンの生成が促され、シワやたるみが改善されます。
ヒアルロン酸注入
シワやたるみなどが気になる部分の皮下にヒアルロン酸を注入することで、肌をふっくらさせ、目立ちにくくする治療です。ヒアルロン酸は、肌や関節など人間の体にもともと存在する成分なので、アレルギー反応などを起こす心配がありません。また、即効性があるので、注入後すぐに効果を実感できます。ただし、注入したヒアルロン酸は半年ほどで吸収されてしまうので、持続的な効果を得たい人は半年に1度のペースで施術を受ける必要があります。また、同じような注入系の施術でも、ヒアルロン酸よりも効果の持続期間が長いハイドロキシアパタイトという製品もありますので、適応部位と希望期間を相談の上、選択します。
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