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月経がくると下痢をするのはなぜ?
月経中にしばしば下痢になってしまい、月経時の起こる症状に下痢があったのかと疑問に思ってしまう人がいるようです。そこでここでは月経と下痢との関係について、ドクター監修のもとに詳しくご紹介していきます。
下痢というのは、平常時でも生活に支障が出るほどつらいことが多いものです。月経と同時に起こってしまうとかなりの負担となってしまいます。どのような原因で下痢症状が引き起こされるのか見てみましょう。
月経とは
月経があるのは、人を含む一部の動物だけです。体内でより効率よく赤ちゃんを育てるために、また、妊娠の負担から母体を守るために、胎盤が進化して月経が起こるようになったと考えられます。人の胎盤は、子宮内膜由来の細胞に胎児由来の細胞が進入して形成されます。そこに、母体の血流が直接流れ、胎児側の細胞に酸素と栄養を供給します。効率的な方法ですが、胎児側の細胞が進入してくるのは、母体にとっては危険なことです。そのため、事前に子宮内膜を高度に発達させ、胎児の細胞が進入してきてもいい場所を作っているのです。
このような内膜をずっと維持することは困難なことで、妊娠しなかった場合は、それをいったん排出することが必要です。このため、月経が起こります。そのためには、内膜を成長させる黄体ホルモンや、子宮を収縮させるプロスタグランジンなどの分泌が必要となりました。この結果、女性は月経周期に合わせて、それらの分泌にともなう月経随伴症状が出てきてしまうのです。
月経が原因で下痢を起こすことはある?
月経痛には個人差がある
女性ホルモンが減少することで月経が引き起こされます。また、このときの子宮収縮にはプロスタグランジンと呼ばれる物質が関与します。これらのホルモンに対する感受性は人により異なります。そのため、月経痛の重さや症状、そしてその時期というのは個人差があります。さらに、同じ人であっても月経になったそのときによって毎回重さが変わることがあります。
月経困難症
月経困難症というのは、月経のときの不調や痛みが一般的な人に比べて重い状態の人のことをいいます。多くの場合、日常生活に支障をきたすレベルのことを指します。
女性のおよそ3割がこの症状に悩んでいるといわれています。月経困難症の原因には、プロスタグランジンという物質が影響しています。プロスタグランジンとは、子宮の収縮を促す効果があります。それにより、月経血や子宮内膜を体外に排出することができるのです。ただし、これが必要以上に分泌されたり、プロスタグランジンに対する感受性が高かったりすると、子宮が強く収縮され、強い月経痛の原因となってしまいます。
また、プロスタグランジンという物質は、腸の活動を活性化させる働きもあります。腸が強く収縮されることで、月経中の症状として腸管が原因となる腹痛や、下痢が見られる人も多いのです。
月経と便通の関係性
月経前は便秘になりやすい
一般的に、排卵をしてから月経がくるまでの期間に、女性は便秘になりやすいとされています。原因としては、女性ホルモンであるプロゲステロンが関係しています。プロゲステロンというホルモンは、受精卵が着床するために子宮内膜を分厚くするなど、子宮の中を妊娠に適した環境に整える効果があります。そして、そのほかの作用として大腸のぜん動運動を抑制する効果があります。
その効果により、便が腸内で移動する速度が遅くなります。その過程で便の水分が減少していき、便が硬くなることで排便が困難になり便秘になることがあるとされています。また、排卵後から月経前にかけての間、女性の身体は水分や栄養分を体内に貯め込むようになりますので、さらに便秘に拍車がかかるといわれています。
月経が始まると解消される
月経が始まると、プロゲステロンの分泌が減少して、今度はプロスタグランジンの分泌が活発になります。プロスタグランジンは、子宮の収縮を促進するだけでなく、大腸のぜん動運動も促進させる効果があるため、便秘は自然に解消していきます。ですが、ここでプロスタグランジンが過剰分泌されてしまうと、大腸のぜん動運動も加速してしまい、下痢の症状が引き起こされるといわれています。
病気が原因で起こる下痢
子宮内膜症
子宮内膜症は下痢の原因になることがあります。月経時の下痢は、子宮内膜症診断時の問診の重要な項目です。
もちろん、子宮内膜症がなくても、上記のような原因で、月経時に下痢は起こります。しかし、症状が続く場合は子宮内膜症の検査を受けましょう。子宮内膜症は、子宮内膜以外の場所に子宮内膜類似の細胞が発生することで起こる病気です。腸管周囲、特に膣と直腸の間に子宮内膜症があると、下痢や月経痛の原因になりやすいといわれています。
感染症
月経とは一切関係なく、感染症により下痢が引き起こされていることもあります。感染症では、ウイルス性の感染症や細菌性の感染症があり、ウイルス性の感染症では近年ノロウイルスなどが冬に流行しています。一方で、細菌性の感染症の場合、夏に発症することが多く、カンピロバクターや、腸炎ビブリオ、そしてサルモネラ菌などの細菌によって引き起こされることが多いです。
下痢を起こしたときの対処法
月経により下痢が引き起こされる場合、次のような対処法をすることで改善されることがあります。まず、身体を冷やすことで下痢になりやすいとされています。おなかを冷やさないような衣服を着るように心がけることが求められます。
そして、食生活の改善も対処法となります。果物や豆などに含まれている糖類は、腸内に水分を貯め込みやすいため、下痢で悩む場合は控えたほうがよいでしょう。また、辛い物やアルコール、コーヒーといった刺激の強いものを控えることで、下痢の症状を抑えることができる可能性があります。
さらに、食べ物はしっかり噛んで消化吸収をしやすいように心がけましょう。ただし、ひどい場合は、婦人科疾患の可能性もあるので、婦人科受診をおすすめします。
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