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美容成分「EGF」の効果と選ぶポイント
EGFは上皮細胞の生成や修復を促進する特殊なタンパク質で、美肌にも効果があるとされている成分です。EGFの特徴や美容への効果、EGF入り化粧品の選び方などについて、ドクター監修の記事でお伝えします。
化粧品などに配合されるEGFという成分は、1960年代にノーベル賞を受賞した成分でもあります。EGFの特徴やよく似た成分であるFGFとの違い、EGF入り化粧品の正しい選び方について知っておきましょう。
ノーベル賞も受賞したEGFとは?
EGFとは、「Epidermal Growth Factor」の略で、「上皮成長因子」「細胞再生因子」などとも呼ばれています。上皮細胞を再生させる因子のことを指します。EGFは皮膚や骨、筋肉などの細胞の成長や代謝を調整する機能を持ったタンパク質で、医療分野でも広く使われています。
EGFの歴史
EGFが発見されたのは1962年で、それほど歴史の長いものではありません。EGFを発見したのは、アメリカのスタンリー・コーエン博士で、ネズミの顎下腺から52種類のアミノ酸からなる新しいタンパク質を抽出することに成功しました。
スタンリー博士はEGFの他、NGFという神経細胞の再生にかかわるタンパク質も発見しています。EGFとNGFは、ともに医療の進歩に大きな発展をもたらし、1986年にノーベル生理学賞・ノーベル医学賞を受賞しています。
EGFの特徴
「上皮成長因子」「細胞再生因子」などとも呼ばれるEGFは、肌の深層ではなく表皮細胞の修復や成長を促進し、ダメージを受けた皮膚や粘膜を再生させるはたらきをもっています。EGFは、過去の臨床使用により、皮膚や粘膜などの上皮組織にある受容体(EGFR)と結合することによってEGFR自体を活性化させ、上皮の修復を促進することがわかっています。
EGFとFGFの違い
EGFとよく似たものに「FGF(線維芽細胞増殖因子)」があります。FGFはEGFと同様に細胞の修復や成長を促す因子ですが、性質が大きく異なります。その違いは、EGFが上皮細胞の成長を促す因子であることに対し、FGFは線維芽細胞に働きかけ、真皮の修復を促す因子であるということです。EGFは肌の表面で働きますが、FGFより深い場所でコラーゲンやエラスチンなどの生成を促進して真皮を充実させてシワなどを改善させます。
EGFが身体にもたらす効果
EGFは皮膚や粘膜の上皮に働きかけ、新しい細胞の生成やダメージを受けた部位の修復を促進します。こうした作用は肌や粘膜の新陳代謝を高め、ターンオーバーを促します。その結果、古い角質が肌に長期間留まることを防ぎ、肌のごわつきや吹き出物などの肌トラブルの改善が期待できます。
EGFに美容成分として期待される効果
かつてEGFはやけどなどによるケガの治療や、角膜を切開した際の傷の回復を早めるために使われていました。当初はEGF自体が非常に高額で肌再生医療以外に使うことは難しいとされていましたが、医療や技術の進歩によりEGFの生産や抽出が比較的容易になったため、手に入りやすくなりました。現在では、上皮の成長や修復を促進する効果が高く評価され、さまざまな基礎化粧品などに含まれる成分となっています。
EGFが化粧品に含まれる際の名前は、「ヒトオリゴペプチド-1」です。ヒトオリゴペプチド-1の美容効果については、一定濃度のヒトオリゴペプチド-1を含むローションを2か月塗布することで新生細胞の成長率を調べるという内容の臨床試験がアメリカで行われました。ヒトオリゴペプチド-1入りのローションを使用した結果、平均で約2.8倍、最大で約8倍もの成長率を記録したというデータが明らかになり、ヒトオリゴペプチド-1の新細胞生成の効果は実証されています。
EGF配合の化粧品を選ぶポイント
EGF自体の効果は科学的に実証されているものですが、EGF配合をうたったローションなどの化粧品には、品質や配合量に問題のあるケースもあります。EGFが配合されている化粧品を選ぶ際にはいくつかのポイントを押さえ、悪質な商品を購入しないよう十分気をつけましょう。
EGFが配合されているか確認する
EGF配合をうたった化粧品の中には、EGFと似た効果を得られる別の成分が配合されている場合や、そもそも新細胞生成の効果があるものはなにも配合されていないといったケースもあります。購入の際には、必ずパッケージなどで配合成分を確認しましょう。EGFは「ヒトオリゴペプチド-1」、FGFは「ヒトオリゴペプチド-13」と記載されています。EGF・FGF両方が配合されているものを選べば、上皮組織と真皮の両方から肌のケアを行うことができるので、両方記載があるものを選ぶとよいでしょう。
EGFの配合量を確認する
EGFの配合基準値は、日本EGF協会のガイドラインによって定められています。「1ml中に0.1μmg以上配合」が基準値となっており、これを下回った場合はEGF配合化粧品とは言えません。基準値に満たない配合量で、EGF協会からの認定シールや認定マークがない化粧品は、粗悪品の可能性もありますので注意が必要です。
ドクター監修商品を選ぶ
皮膚科などのドクターが監修している商品であれば、科学的根拠がしっかりしており、品質としても信頼できるでしょう。迷ったらドクター監修の印があるものを選択するのもひとつの方法です。
美容成分として注目されているEGFですが、正しく化粧品を選ぶようにしてください。
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