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水虫(足白癬)の症状と水虫に似た症状をもつ病気

更新日:2017.10.18
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
新宿南口皮膚科 院長 乃木田俊辰

水虫は誰にでもかかる危険性がある皮膚疾患です。我慢できないほどのひどいかゆみの症状が出ることがありますが、まったくかゆみのない水虫もあります。ここでは、水虫(足白癬)の症状と種類について、ドクター監修のもと解説します。

最近では、若い女性の患者が急増しているといわれている水虫ですが、種類は1つではなく、多くの種類があることがわかってきています。水虫と似た症状を示す皮膚病もあるため、水虫の種類と症状を知っておくことが大切です。

水虫(足白癬)の症状には何があるか

水虫は、足に発症することが多いのですが、「趾間型(しかんがた)」、「小水疱型(しょうすいほうがた)」、「角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)」とそれぞれ発生する部位によって主に3種類に分けられます。

趾間型(しかんがた)

湿気がたまりやすい足の指と指の間に発生する水虫です。足の指がムズムズ、じゅくじゅくとした症状で気づくことが多いといわれています。足の中でも薬指と小指の間にできることがほとんどです。皮がむけてしまいカサカサになる乾燥型と、皮膚がじゅくじゅくとして赤く腫れ、ふやけてしまう湿潤型の2種類に分けられます。どちらもかゆみの症状が出ますが、湿潤型の方がよりかゆみが出やすいといわれています。

小水疱型(しょうすいほうがた)

足に2、3mm程度の小さな水ぶくれがポツポツとできることが特徴です。足の指の付け根や側面、足の裏の土踏まずにできることが多く、症状が進むにつれてだんだんとかゆみが強くなってきます。発生した水疱がつぶれると中から白や黄色の液体が出てきますが、この液体の中で白癬菌(はくせんきん)が生息していることはないので、この液体を触ったからといって水虫がうつる心配はないと考えられます。しかし、傷口から、雑菌が入って化膿する危険もあるため、故意につぶさないようにしてください。

角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)

かかとが白っぽくなってカサカサし、一見して水虫には見えないタイプの水虫です。足の裏全体に白癬菌(はくせんきん)に感染してしまい、足の裏の角質が全体的に分厚く白っぽい状態になります。表面がかさつき、ひび割れてしまうこともあります。水虫の代表的なかゆみやじゅくじゅくとした皮膚の症状がないので、発見が難しく、気がつきにくいタイプです。乾燥による肌荒れや肌の角化に見間違えやすく、適切な治療をしないでおくと他の人に感染しやすいので注意するようにしてください。また、この角質増殖型タイプは、多くの水虫と違って汗が出にくい冬にひどくなることが多いといわれています。

水虫(足白癬)と似たような症状をもつ病気

皮膚病の中には、水虫(足白癬)と似たような症状を持つものがあります。対処法を間違えると、症状の長期化や悪化する可能性があります。水虫だと思っても一向に症状がよくならない場合には、他の病気の疑いも考えられます。そのような場合は、早急に専門医を受診してください。

接触性皮膚炎(かぶれ)

皮膚がなんらかの外的刺激によって発症する皮膚炎です。赤いブツブツとした湿疹ができたり、水疱になったりすることがあります。接触性皮膚炎の場合は、外部刺激が原因で発症するため、原因となる刺激を取り除くことで治していきます。接触性皮膚炎は、植物や虫の毒や洗剤などの毒性・刺激性のある物質によって発症する刺激性皮膚炎と、植物・金属・化粧品などが原因のアレルギー性皮膚炎の2つの種類があります。

汗疱性湿疹

春などの暖かい季節になると多くみられる、手足にできる皮膚疾患です。手足に水ぶくれができ、かゆみの症状があるため水虫に間違われることが多いようです。汗をかきやすい方の手のひらや足の裏に多く発生し、1~2mmの小さな水ぶくれができます。見た目は水虫と似ていますが、白癬菌(はくせんきん)によって発症する病気ではありません。自分自身の汗が原因であるといわれています。

皮膚カンジダ症

皮膚の表面がジメジメとしてふやけた症状になる皮膚感染症です。白癬菌ではなく人間の皮膚や消化管などに存在している常在菌の「カンジダ菌」が原因です。

細菌の感染

趾間などの湿った場所で増殖した細菌が皮膚をただれさせて、水虫のように悪臭を発生させることがあります。

水虫を完治させるために

長年、薬を使って水虫を治療しているにもかかわらず、治らないというのであれば、その治療法は自分の水虫に合ったものではない可能性があります。また、他の病気かもしれません。水虫には多くの種類があり、それぞれに適した治療法を実践することが大切です。水虫は、自己判断が難しいため、症状がよくならないようであれば専門医を受診しましょう。

他の湿疹と区別するために病院では、症状が出ている患部を顕微鏡で検査し、白癬菌の存在を確認することができます。検査はわずか10分ほどでできますし、すぐに結果を知ることも可能とされています。水虫は、かゆみがなくなり皮膚の症状がよくなったように見えても、白癬菌が隠れて生存している場合があります。水虫が治ったと自己判断で治療をやめてしまうと再発するおそれがあるため、医師から完治したといわれるまでは根気よく治療を続けることが大切です。

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