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口角炎によい食べ物とは
再発が多いとされる口角炎ですが、よりよい治療や予防方法をしっかりおさえておけば、長期に渡って口角炎に悩まされずにすむようになります。口角炎の正しい知識を管理栄養士監修のもと解説します。
唇の端が痛い、ヒリヒリする、飲食するたびにしみるなどの症状がある場合は「口角炎」の可能性があります。ここでは、口角炎の原因と、予防に効果的とされる栄養素や食べ物などについて見てみましょう。
口角炎とは
口角炎とは、唇の端(口角)が炎症して裂けてしまう病気です。飲食だけではなく、口を開くたびに痛みをともなったり出血したりするため、日常生活において注意が必要です。
なかなか治らない
通常、3日程度で治癒すると考えられており、長くても7日程度で完治するとされています。しかし、口角炎は再発しやすい病気です。治りかけて、かさぶたができても、会話や飲食で口を開くことで亀裂が生じて再発してしまうことをくりかえすケースが多いようです。
口角炎の原因
口角炎の原因は、カンジダと呼ばれるカビの一種とされています。カンジダ自体は、常に体内に生息している常在菌です。口、消化管、膣などが主な生息域といわれていますが、通常の量であれば人体に害を及ぼすことはありません。しかし、衛生状態が悪い、高温多湿な環境、抗生物質などの影響で菌が増殖することがあります。また、疲れていたり、風邪(かぜ)をひいたりなど免疫が低下してしまっている場合に感染症状を引き起こしやすいと考えられています。
唇を舐めるクセがある場合、唇およびその端を湿らせることによって、カンジダが繁殖しやすくなるので注意しましょう。また、かさぶたができたときは、なるべく影響がない程度に口を動かすなど再発しないように注意しましょう。
口角炎の治療
通常、特別処置を施さなくても3~7日程度で改善しますが、何度も再発をくりかえす場合は、根本的な生活習慣などを見直す必要があります。そのためには、医師に相談し、抗真菌薬、抗生物質、ビタミンB群を中心に補給するためのビタミン剤などを処方してもらいましょう。
亀裂の範囲が広い場合は、軟膏を処方されることもあります。口はよく動かす場所だけに軟膏は落ちやすいですが、何度もくりかえして塗るようにし、寝る前などは必ず塗布するようにしましょう。その他、再発や予防のために食生活の見直しなども有効です。また、ストレスや疲労なども原因となることもあるため、身体を休めるなど自己管理も大切です。
口角炎予防に重要な栄養素
口角炎予防に効果があると考えられる栄養素がいくつか存在します。特に、皮膚や粘膜の健康を維持する助けとなる、ビタミンB2とビタミンB6、ナイアシンなどが重要とされています。また、ヘモグロビンの材料となる鉄も口角炎にはよいでしょう。
鉄は、酸素を体中に送るために必要な栄養素です。不足することで全身の機能が低下すると考えられています。リンパ球、白血球などの動きも悪くなって抵抗力も低下する可能性があります。また、口角炎の原因となるカンジダ菌の増殖を促すことにもつながるため、これらの栄養素をしっかりと摂りましょう。
口角炎予防に役立つ食べ物とは
口角炎の予防に大きな効果が期待できる栄養素を摂るようにしましょう。しかし、摂取しすぎると、かえって体内へ悪影響を及ぼすものもあります。適量を守ることも大切です。
レバー
牛と豚のレバーに多くのビタミンB2とビタミンB6が含まれています。鉄やナイアシンなども含まれているため、口角炎の予防はもちろん、普段からの栄養補給にも効果的な食材です。レバーがもっともビタミンやミネラルが豊富とされていますが、基本的に肉類にはこれらの成分が多く含まれているため、食べ過ぎない程度に適量を摂りましょう。
カツオ
鉄分が多い魚といわれているカツオは、高タンパク質、低脂肪と身体によい魚です。魚に含まれている「ヘム鉄」は、より身体に吸収されやすいため、効率よく補給できると考えられています。また、「血合い」と呼ばれる部分には、ナイアシンやビタミンB6も多く含まれているため、口角炎にとって重要とされる栄養素の宝庫です。
海苔
海苔にはビタミンB2、鉄が多く含まれています。それ以外にもビタミンKやビタミンB12、食物繊維なども多く含まれています。
海藻、あさり、しじみ
これらの食材には、ビタミンB12やビオチンが多く含まれています。ビオチンは、皮膚炎の治療に効果があり、乳幼児のアトピー性皮膚炎の治療にも用いられています。
過剰な摂取に注意
これらの栄養素のうち、ビタミンB6、ナイアシンは過剰に摂取し続けると人体によくない影響が出る可能性があります。くれぐれも摂取しすぎないように注意し、バランスのよい食事をとるように心がけましょう。
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