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皮膚掻痒症とはどのような病気?
皮膚に異常は見当たらないのに強いかゆみがでる皮膚掻痒症は、皮膚の疾患のひとつといわれています。皮膚掻痒症は種類と症状によって、原因と治療法が全く違ってきます。ここでは、皮膚掻痒症の原因や症状について、ドクター監修のもと解説します。
皮膚に異常は見当たらないのに、強いかゆみがあらわれる皮膚掻痒症は、種類と症状によって原因が全く異なります。完治するためには、原因を突き止め、適切な治療を行うことが非常に大切です。
皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)の特徴
皮膚掻痒症とは、一見、皮膚には異常が見られないのに、なぜか強いかゆみがあらわれる皮膚疾患です。腫れている、赤くなっている、ブツブツが出ているなどの症状がないのに、強いかゆみがある場合は、皮膚掻痒症の可能性が考えられます。
皮膚掻痒症の種類
皮膚掻痒症には、全身にあらわれる「汎発性(全身性)皮膚掻痒症」と、身体の一部分にだけ症状があらわれる「限局性皮膚掻痒症」の2種類に分けられます。
汎発性(全身性)皮膚掻痒症
全身にかゆみの症状がでる汎発性(全身性)皮膚掻痒症の中では、さらに、加齢による「老人性皮膚掻痒症」と、妊娠による「妊娠性皮膚掻痒症」などが多くみられます。もちろん、加齢や妊娠ではなく、内臓の疾患や代謝機能の低下・異常が原因でかゆみがあらわれる場合もあります。
限局性皮膚掻痒症
身体の一部分にのみ強いかゆみがあらわれる限局性皮膚掻痒症は、女性は外陰部に、男性は肛門付近に症状が現れることが多いとされています。女性は閉経後に、男性の場合は青年期と壮年期に症状が多くあらわれるといわれています。
皮膚掻痒症の原因
皮膚掻痒症にはさまざまな原因が考えられます。その原因によって対処の仕方も変わってきますので、自己判断はせず、きちんと専門医に相談することがとても大切です。
汎発性(全身性)皮膚掻痒症の原因
汎発性(全身性)皮膚掻痒症の原因について、老人性皮膚掻痒症と妊娠性皮膚掻痒症の場合やどちらにも当てはまらない場合にわけて解説していきます。
- 老人性皮膚掻痒症の場合
加齢が原因で発症する老人性皮膚掻痒症は、50代以上の男性に多いといわれています。加齢により、皮膚の表面を覆っている皮脂膜やその下にある角質層の脂分が少なくなり、水分の蓄えも減っていくようになります。結果、皮膚が持っているバリア機能が低下し、外からの刺激に対して、過敏に反応してしまい、強いかゆみを引き起こしてしまうといわれています。
- 妊娠性皮膚掻痒症の場合
妊娠性皮膚掻痒症は、妊娠中期から後期にかけて起こることがあり、多くの場合は、分娩から24時間以内には、かゆみの症状がおさまるといわれています。妊娠によって女性ホルモンの分泌が増加し、男性ホルモンの分泌が低下するため、妊娠前とホルモンバランスが変化することで肌は乾燥しやすくなります。妊娠性皮膚掻痒症は、妊娠することによっておこる体内環境の変化や、皮膚の乾燥が原因になっていると考えられています。
- どちらにも当てはまらない場合
汎発性(全身性)皮膚掻痒症歯は、内臓の疾患が原因で、かゆみがあらわれることもあります。悪性リンパ腫、ガン、腎機能や肝機能の障害、痛風、糖尿病、鉄欠乏性貧血や多血症といった血液の疾患、寄生虫や精神神経の疾患、薬剤中毒など、さまざまな内臓疾患の可能性が考えられます。また、疾患の治療に使われる薬の副作用でかゆみがあらわれる場合もあります。ほかにも、およそ8割の透析患者に皮膚掻痒症の症状があらわれたりするなど、疾患の治療によるかゆみの場合もあります。
限局性皮膚掻痒症の原因
限局性皮膚掻痒症の原因は、女性の場合と男性の場合で違いがあるとされており、以下で紹介していきます。
- 女性に多い外陰部掻痒症
女性の外陰部に不快な強いかゆみが発生する外陰部掻痒症の原因は、主に3種類に分かれます。
閉経する頃になると起こる外陰部掻痒症は、ホルモンバランスの変化が関係しているとされています。閉経によって、女性ホルモンがそれまでと比べて少なくなるため、外陰部が乾燥し、皮脂の分泌も減ってしまうことでかゆみを引き起こしてしまうのです。
定期的に生理がきている女性の場合は、感染症が主な原因だと考えられています。トリコモナスやカンジダなどの膣炎やHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染してしまうことで、強いかゆみも発生させてしまうのです。
また、肌に直接さわる下着類や生理用品などにより、かゆみが引き起こされる場合もあります。触れたものの刺激に外陰部の皮膚が過剰に反応してしまいかゆみを引き起こす皮膚過敏症は、膣洗浄のやりすぎやおりものシートの使用によって、外陰部皮脂腺からの分泌液をとりすぎてしまったり皮膚機能が低下してしまい、その結果、かゆみに繋がってしまうこともあります。
- 男性に多い肛門搔痒症
青年期と壮年期の男性に多く症状があらわれるという肛門搔痒症は、病気が原因であることも多いといわれています。便秘や下痢、痔、脱肛、排尿障害のほか、前立腺がんや前立腺肥大などの病気によって肛門周辺に強いかゆみをひきおこしている場合もあります。
病気が原因でないときは、肛門周辺が汚れていて、その汚れがかゆみを引き起こしている場合や、反対に肛門付近をきれいにしようとトイレットペーパーで何度もこすったり、石けんで強く洗いすぎたりするなど、過剰に清潔にしようとするあまり、摩擦しすぎてかゆみを引き起こしている場合もあります。また、直接肌に触れる下着や洗剤、トイレットペーパーの色素や香料、肛門用のスプレーなどの刺激やアレルギー反応でかぶれて、強いかゆみがあらわれることもあります。その他、特にこれといった原因が見当たらず、精神的ストレスなどがもとでかゆみがでる場合もあります。
皮膚掻痒症の症状
皮膚掻痒症は、ほんのちょっとの刺激で強いかゆみがでてきます。かゆみのあらわれ方、感じ方は、個人差があり、汎発性(全身性)皮膚掻痒症か、限局性皮膚掻痒症か、継続しているかゆみなのか一時的なものなのかによっても大きく違います。しかし、一旦かゆくなりだすと、そのかゆみがなかなかおさまらなかったり、入浴後や、就寝中などの身体が温まっているときにかゆみがあらわれやすくなったりします。
強いかゆみは、つい強くかいてしまいたくなりますが、何度も強くかいてしまうと、皮膚に傷がつき、炎症を起こして湿疹になり、さらに、かゆみが強くなったり、色素沈着になったりするので、注意が必要です。
皮膚掻痒症は、原因に合わせた治療をすることがとても重要です。病気や感染症が原因のかゆみの場合は、病気の治療が最優先になります。間違った対応を防ぎ、完治するためには、自己判断せず、専門医に相談し、適切な治療をうけましょう。
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