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クラミジアが目に感染して起こる「クラミジア結膜炎」とは
クラミジアが性行為によって目に感染して起こるクラミジア結膜炎は、成人だけでなく、新生児にも起きるといわれています。この、目に起きる感染症の原因や症状、検査方法などについてドクター監修の記事で解説します。
クラミジアによる感染症はいくつかありますが、目に感染して結膜に炎症を起こすのが、クラミジア結膜炎です。性感染症を起こす「クラミジア・トラコマティス」によって発症する重い症状の結膜炎を別名「トラコーマ」といい、この細菌名の由来になっています。ここでは、クラミジア結膜炎の症状や治療など見てみましょう。
クラミジア結膜炎とは
クラミジア結膜炎は眼病の一種で、目の中の結膜に起きる感染症です。結膜とは、まぶたの裏と白目の表面を覆う粘膜の部分で、ゴミなどから目の表面を守り、動きをスムーズにする役割があります。袋のような構造で目に入ってくる異物を受け止めます。
比較的軽い症状のクラミジア結膜炎と異なり、トラコーマの場合は悪化すると失明する可能性があります。しかし、現在の衛生環境がよい日本では、トラコーマはほとんど見られず、そのほとんどが衛生環境が整っていない国々で発症しています。先進国では、主に性感染症によって感染するクラミジア結膜炎は、症状の重いトラコーマとは医学的に区別されて、「封入体結膜炎」と呼ばれます。
クラミジア結膜炎は成人型と新生児型に分類されます。成人型は手指に付着したクラミジアに感染している人の分泌物が目に入り、結膜に感染して発症します。そもそも結膜は外気にさらされているため、刺激を受けやすい状態と言えます。目を動かすために湿っていることで、細菌の繁殖にも適した状態なのです。新生児型は、クラミジアに感染している女性が治療を受けないまま出産して、産道を通った新生児の結膜に感染させてしまって起こります。
クラミジア結膜炎の症状
クラジミア結膜炎の成人型、新生児型はそれぞれどのような症状か具体的に説明します。
成人型
細菌性の結膜炎には、クラミジアで起きるもののほかに、黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌など、身近な細菌が感染して起こるものがあるため、症状から見分けることは難しいでしょう。細菌性の結膜炎に共通の症状として、目の充血やどろっとした目やにがあげられます。ほかに、黄緑色の膿状のものが出たり、まぶたの腫れが症状として現れます。下まぶたの内側にある濾胞(ろほう)に分泌物の溜まった袋状のものが現れて、放置すると結合して大きくなることがあります。
新生児型
成人と同じように、まぶたの腫れや結膜の充血、黄緑色の目やにが症状として現われます。また、偽膜と呼ばれる白い膜がまぶたの内側にできることがあります。新生児には濾胞ができることはありませんが、30~50%の割合で呼吸器にもクラミジアが感染するといわれているので注意が必要です。
クラミジア結膜炎の治療
クラミジア結膜炎の治療には、主に抗生物質を成分とする点眼薬や眼軟膏が使われます。また同時に成人型では咽頭や生殖器に、新生児型では呼吸器への感染がみられることも少なくありません。重症の場合や結膜以外にもクラミジアが感染している場合は、抗生物質の服用も必要となるでしょう。
治療はクラミジアが完全になくなるまで行う必要があるため、眼軟膏や点眼薬は1日に3~5回、数か月間にわたって使用します。症状が悪化すると、角膜へも感染が広がって、傷ができたり視力が低下したりと悪影響を及ぼすことがあります。症状が軽くなった、もしくは目では見えなくなったと思っても、自分の判断で治療を中止せずに、医師の指示に従うようにしましょう。
クラミジアの検査を受ける適正時期
クラミジアの検査を受ける適正な時期は、クラミジアに感染した疑いのある性行為の日から、3日後以降になります。1~3週間が潜伏期間とされているので、3日後では自覚症状がないことがありますが、検査で陽性か陰性かを判定することは可能です。
具体的なクラミジアの検査方法
クラミジアの主な検査方法に、「抗体検出法」、「抗原検出法」、「分離培養法」の3種類があります。
抗体検出法
抗体検出法では、血液検査でクラミジア感染の有無を推定することができます。いつ感染したか不明な場合や、感染してから長く時間が経過した場合には、この検査方法が有効とされています。
抗原検出法
抗原検出法は、子宮頸部の細胞や尿などを採取し、そこからクラミジアの抗原を検出する方法です。結果が出るのが早くて簡単であり、クラミジアの抗原を確実に検出できるため、現在多くの医療機関で実施されている検査方法です。
分離培養法
子宮頸管を綿棒でこすり病原微生物を検出する方法が、分離培養法です。かつては、有効な検査方法として多くの医療機関で実施されてきましたが、特別な技術や設備が必要で時間もかかることから、現在ではほとんど行われなくなってしまいました。
検査キットを使用した自宅検査
医療機関で診察されることに抵抗がある人や、ただ感染の有無を知りたい人は、郵送で検査できるツールが販売されています。匿名で検査することができて、郵送やWebで検査結果を確認できることが特徴です。検査を受ける項目によって値段は異なりますが、咽頭への感染についても確認することが可能です。Webで検査キットを申し込むことができます。
クラミジア結膜炎の予防
目に違和感がある人は、早めに医療機関で検査するようにしましょう。そして、日ごろから手を清潔に消毒したり、目をこすったりしない習慣を身につけることが大切です。感染症は、身体の抵抗力が弱まったときに発症しやすいので、休養を十分にとるように心がけましょう。
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