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肌荒れ対策サプリメントの基礎知識
肌荒れを治すために最も大切なのが角質層の正常化です。近年の食生活の変化やダイエットブーム、偏食などによる栄養素の不足は、ターンオーバーを乱し、肌荒れを引き起こす原因になります。どのような栄養成分が不足すると、角質層にはどのような影響があるのでしょうか。ここではドクター監修の記事で、肌荒れを引き起こす可能性のある食事・食生活や、不足しがちな栄養素について解説します。
近年は、極端なダイエットや偏食、バランスの悪い食生活、欧米型の食生活などが原因となり、肌荒れに悩む女性が増えていると言われています。
「食生活を見直し、その上でどうしても不足しがちな成分をサプリメントで補う」というのが肌荒れ対策の鉄則ですので、まずはどのような食事や食生活が肌荒れの原因となるのかをみていきましょう。
食事や食生活と肌荒れの関係
私たちのお肌は、基底層・有棘層・顆粒層・角質層の4層で構成されています。このうち、肌荒れを治すために最も大切なのが、一番上部の角質層です。
角質層は、厚さがたった0.02~0.03㎜しかありませんが、肌荒れでお悩みの方は、この角質層にトラブルを抱えているのです。
健全な角質層は、角質細胞がブロック状に重なり、その間にはセラミドを主成分とする細胞間脂質が角質細胞同士をセメントのように接着しています。このセラミドが角質細胞を十分に繋ぎ合わせることで、お肌は水分をキープしたり、外部からの刺激や異物から守る「バリア機能」が働きます。
お肌を健全に保つためには、皮膚の新陳代謝であるターンオーバーが正常に繰り返されていることが大変重要です。ターンオーバーが正常に繰り返されるためには、様々な栄養が必要ですが、特に以下のような栄養素は不足しないように注意が必要です。
タンパク質
私たちのお肌や身体は、タンパク質から合成されています。そのタンパク質が不足すると、角質細胞の生まれ変わりが正常に行われず、ターンオーバーが遅れがちになります。
ターンオーバーが遅れると、バリア機能が低下し、お肌は外部からの刺激や異物に弱くなり、肌荒れを引き起こします。
必須脂肪酸(特にオメガ3系脂肪酸)
脂質には、私たちの身体では合成できない脂質、「必須脂肪酸」が存在します。
必須脂肪酸は、皮膚に限らず、私たちの細胞の「細胞膜」の主な材料です。そのため、必須脂肪酸が不足すると、細胞の生まれ変わりが正常に行われず、当然ターンオーバーが乱れます。
必須脂肪酸には、大きく分けて「オメガ3系脂肪酸(アルファ・リノレン酸系列)」と「オメガ6系脂肪酸(リノール酸系列)」の2種類があります。
オメガ3脂肪酸はサーモン、サバ、イワシなどの魚介類に多く含まれており、オメガ6脂肪酸はコーン油、大豆油、ゴマ油、ベニバナ油などに多く含まれています。
オメガ3系とオメガ6系のバランスが重要
「何でもいいので、油を摂ればいい」というわけではなく、オメガ3系とオメガ6系の脂質の両方をバランス良く摂ることが必要です。
極端な油抜きダイエットをしている場合、オメガ3系とオメガ6系の、両方の脂肪酸が不足している可能性が高く、魚介類が嫌いな方や欧米型の食生活をしている方はオメガ3系の脂肪酸の不足している場合があります。
オメガ3系の脂肪酸は、ターンオーバーに必要なのと同時に、炎症を抑える「抗炎症作用」があります。そのため、オメガ3系の脂肪酸が不足すると、お肌は炎症を起こしやすくなり、ニキビや肌荒れを引き起こしやすくなります。
亜鉛
亜鉛は私たちの身体に大変重要なミネラルで、お肌や髪の毛、爪などの健康を維持するのに欠かせません。亜鉛が不足すると、皮膚炎や湿疹、皮膚の傷が治りにくくなるなどの他、脱毛の原因にもなることが知られています。
健康的な食生活を送っていれば特に不足する心配はありませんが、以下に心当たりのある方は、亜鉛不足になっている可能性があります。
- 単品ダイエットなど、極端なダイエットをしている:亜鉛を食事から十分に摂取できていない可能性があります。
- お酒をよく飲む:肝臓でアルコールを分解する際、多くの亜鉛が消費されます。
- 加工食品をよく食べる:加工食品には、亜鉛を体外に排出してしまう「ポリリン酸NA」という添加物が含まれています。
- 玄米など未精製の穀物をよく食べる:玄米というと健康に良さそうですが、玄米にはミネラルを体外に排出する「フィチン酸」が多く含まれています。
- ベジタリアン:極端なダイエットと同様に亜鉛が食事から十分に摂取できていない可能性があります。更に、未精製の穀物を多く食べている場合は、上述のようにフィチン酸によって亜鉛が体外に排出されてしまいます。
ビタミン類
ビタミン類が不足するとお肌に悪影響があることは既に周知の事実ですね。特に乾燥肌にとって重要なビタミンは以下の通りです。
- ビタミンA:角質層の天然保湿因子(NMF)の生成を促したり、皮膚や粘膜を正常な状態に保つ働きがあります。不足すると角質層の保湿力が低下してしまいます。
- ビタミンB群:お肌のターンオーバーを正常に保つ働きがあります。不足するとターンオーバーが乱れ、乾燥やニキビなどの肌荒れの原因となります。
- ビタミンE:お肌の血行を促進し、新陳代謝を活発にします。また、抗酸化作用が強く、活性酸素から細胞を守る働きがあります。
- ビタミンC:コラーゲンの生成を促し、健全な新陳代謝を保ちます。
食事が基本!必要な時だけサプリで補うのが正解
以上のように、お肌のバリア機能を正常に保つためには、様々な栄養素が必要です。
極端なダイエットや偏食、欧米型の食事、飲酒や喫煙など、上記にご紹介した要因によ心当たりがある方は、何かの栄養素の不足が乾燥肌の原因となっている可能性があります。
その場合、できるだけバランスのよい食事を心がけ、必要な栄養を十分に摂取するようにしましょう。
アレルギーなどでどうしても食物から摂取できない栄養素があれば、サプリメントを適切に用いるなどして工夫することをおすすめします。
肌荒れ・肌トラブル対策におすすめの成分
その他、エイジングケアや女性ホルモンに効果的な成分については、「アンチエイジングに効果的なサプリメント成分」や「女性ホルモンを整えるサプリメント成分」をご参照ください。
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