内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。
敏感肌を改善する乳液の選び方
乳液は「保湿乳液」、「UV乳液」、「ティント乳液」などさまざまな用途で使われています。デリケートな敏感肌にはどのように利用すればいいでしょうか。乳液を使うコツを、ドクター監修のもとご紹介します。
外部刺激を受けやすくなっている敏感肌の場合は、どのような乳液を使うと良いのでしょうか?使い方のコツと、おすすめの乳液をご紹介します。
乳液の役割と種類
乳液には、肌にうるおいを与える効果と、肌表面にフタをして水分の蒸発を防ぐ効果があります。乳液が、水と油の双方の性質を持つためです[1]。
乳液は水分を含むので肌の表面に水分を送り込むことができます。さらに、重要なのが、水分の蒸発を防ぐ役割[1]。化粧水で保湿しているから大丈夫と言う人がいたとすると、化粧水では水分を補うことのみできると知っておくといいかもしれません。乳液を使うと肌にフタをする役割を果たすので、うるおいを逃がさないようにできます。敏感肌にとって乾燥を防ぐことは、すこやかな肌を保つための重要なポイントです。
肌のうるおいを保つのに重要な役割を担う乳液は、用途によってさまざまな種類があります。
保湿乳液
肌表面にフタをして乾燥を防ぐ役割をする、乳液の用途として最も一般的でしょう。
UV乳液
紫外線カットとメラニンの合成を防ぐ効果を加えた、美白効果も併せ持っている乳液です。
ティント乳液
化粧下地として使用できる乳液です。
敏感肌には刺激の少ない保湿乳液を
敏感肌を悪化させないためには、乾燥を防いで肌内部の水分量を保つことが大切です。改善を目指すには、できるだけ肌に刺激を与えず、肌バリア機能を正常に戻すことも重要になってきます。こうした理由から、敏感肌にはシンプルな保湿乳液がもっとも適しています。肌への刺激を少なくするためにも、できるだけ香料や着色料などの配合成分が少ないものを選びましょう[2]。
中でも、おすすめの保湿成分が「セラミド」。肌の水分保持を担う役割として最も大きいのは、「細胞間脂質」と呼ばれるもので、セラミドは、この細胞間脂質の40%を占める成分です。このほか天然保湿成分(NMF)や皮脂が水分の保持に役立っています。敏感肌では肌の水分量が低下しやすい状態なので、外からセラミドを補ってあげることで、水分量を正常に保つ効果が期待できるのです。また、セラミドは角質層に浸透しにくい成分なので、化粧水よりも油分が多い乳液やクリームで補うのが効果的とされています[3]。
使用の際の注意点
前述のとおり、敏感肌を改善するには刺激を極力避ける必要があります。このような理由から、敏感肌の方は多くの化粧品を使用しない方が好ましいでしょう。もし、ほかの美容液で保湿成分をしっかり補えているのであれば、あえて保湿乳液を使う必要はないかもしれません。
ただし、保湿剤は油分の多い化粧品の方が水分を保持する効果が高いため、水分を多く含んだタイプの美容液よりも乳液やクリームでの保湿がおすすめです[1]。どうしても水分を多く含んだタイプの美容液を使用したい場合は別ですが、保湿目的だけであれば油分の多い化粧品を活用するとよいかもしれません。その際に気をつけたいのは、最低限の量にすること。余分な油分は酸化して肌を刺激し、毛穴を詰まらせる場合があるので、注意してください[4]。
また、使用前には必ずパッチテストを行いましょう[5]。いくらセラミドが人の肌成分と同じものとはいえ、絶対にトラブルが起きないとは言い切れません。この点も、忘れないようにしましょう。
参考文献
- [1]田上八朗. “スキンケア” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学会監修. 南山堂 2009; 196-206
- [2]武馬吉則. “保湿剤” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学会監修. 南山堂 2009; 326-329
- [3]林田清芽/古江増隆. “角層とドライスキン” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学会監修. 南山堂 2009; 8-19
- [4]伊藤正俊. “皮膚の汚れと洗浄,pH” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学会監修. 南山堂 2009; 91-101
- [5]伊藤正俊. “皮膚テスト” 美容皮膚科学 改訂2版. 宮地良樹ほか編. 日本美容皮膚科学会監修. 南山堂 2009; 8-19
オススメ記事
- 関連するオススメ記事がありません。
スキンケア基礎講座
- スキンケア基礎講座
- アロマテラピー
- クレンジング
- サプリメントの基礎
- サプリメントを学ぶ
- スカルプケア
- スキンケアの基本
- ヘア・髪の知識
- ボディケア
- 妊娠・出産・産後の肌
- 心とスキンケア
- 更年期のスキンケア
- 産後の肌とスキンケア
- 美容・美肌
- 美容によいとされる植物
- 美容成分の基礎知識
- 美白・抗酸化
- 美肌をつくる化粧品の基本
- 美顔器を使ったスキンケア
- 肌と女性ホルモン
- 赤ちゃんのスキンケア
- 頭皮のケアについて
- メイク講座
- 悩み別講座
- アトピー性皮膚炎
- いぼ
- かゆみ・皮膚掻痒症
- シミ・そばかす
- シワ
- すそわきが
- その他の発疹・皮膚病
- たるみ・ほうれい線
- デリケートゾーン
- ニキビ・吹き出物
- ヘルペス
- ほくろ
- まつげのトラブル
- むくみ
- わきが
- 体臭
- 便秘・デトックス
- 傷・傷跡
- 冷え性
- 口内炎・口周辺のトラブル
- 多汗症
- 女性のお悩みボディケア
- 性病・性感染症
- 日焼け・紫外線対策
- 毛嚢炎
- 毛穴・角栓
- 水虫・皮膚真菌症(白癬)
- 汗・ニオイ
- 湿疹・皮膚炎
- 火傷(やけど)
- 生理痛・生理前の不調
- 白斑
- 目の周辺のトラブル
- 粉瘤(ふんりゅう)
- 糖質制限
- 美白・くすみ・目の下のくま
- 肉割れ
- 肌のハリ・ツヤ
- 脱毛・ムダ毛処理
- 花粉症
- 蕁麻疹(じんましん)
- 虫・害虫の皮膚トラブル
- 赤ら顔
- 靴擦れ
- 頭皮疾患・脱毛症
- 顔の傷
- 顔太り
- 用語集
- お肌&からだ・用語
- スキンケア・用語
- 化粧品・用語
- 美容成分・用語
- 男の美容講座
- お悩み&トラブル肌講座
- メンズスキンケア基礎講座
- 育毛
- 美容医療
- アンチエイジング
- くま・目の下のくま
- シミ(しみ)・肝斑
- しわ(注入治療)
- タトゥー(刺青)除去治療
- たるみ・ほうれい線治療
- ニキビ治療
- バスト・胸のお悩み
- ボトックスの治療
- わきが(ワキガ)のお悩み
- 二重手術
- 切らない脂肪吸引・部分痩せ治療
- 女性の増毛(植毛・ウィッグ)
- 脂肪吸引
- 赤ら顔・肌の赤み
- 鍼灸(しんきゅう)治療
- 肌タイプ別講座