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ほうれい線の解消・予防に役立つマッサージ方法とは

更新日:2017.03.30
公開日:2016.11.30
ドクター画像
この記事の監修者
さやか美容クリニック・町田 院長 皆木靖紀

歳を取ると出てくる肌の悩みの代表であるほうれい線。そのようなほうれい線を改善するために、手軽にできるマッサージやエクササイズについて、ドクター監修の記事で解説します。ぜひ参考にしてください。

ほうれい線とは

ほうれい線は正式には鼻唇溝(びしんこう)といい、小鼻から口元にかけてできる溝のことです。多くの女性の肌悩みの一つとしてあげられます。そのようなほうれい線対策として何をしたらよいか迷っている方に、ほうれい線の原因や改善対策として手軽にできるマッサージやエクササイズをご紹介します。

ほうれい線ができるしくみ

健康的な肌の状態

健康的な肌は、表皮(外側)、真皮(中間)、皮下組織(内側)の3つの皮膚構造が理想的な状態を保っていることで、バランスを取っています。まず表皮は角質層とも呼ばれ、セラミドが水分保持し外からの異物を防ぎます。また、真皮は肌の弾力成分であるエラスチンと呼ばれる物質が肌にハリとうるおいを与え、いわゆる美肌の大黒柱的役割を果たしています。そして、皮下組織は皮下脂肪が多くを占めており、クッションのような役目をもち外からの衝撃を和らげています。また、熱を閉じ込める性質があるため、保温性を高め血行をよくします。

このように、肌というのはそれぞれの役目を持った細胞たちが協力し合って、外敵から体内を守っているのです。

最大の要因は紫外線

紫外線のダメージは単なる日焼けでは終わりません。皮膚に含まれているエラスチンやコラーゲンを壊してしまいます。その結果、皮膚は弾力を失ってしまい、最終的にほうれい線ができてしまうのです。

乾燥

肌が乾燥してしまうと角質層の表面が乾き、皮膚にひび割れのような隙間ができます。この隙間から皮膚内部の水分が蒸発し乾燥してしまいます。そうなってしまうと、皮膚が硬くなるのでほうれい線ができてしまいます。

女性ホルモンの低下

女性ホルモンは真皮層のコラーゲンやエラスチン、角質層のヒアルロン酸を作りだすのに重要な役割を担っております。しかし、この女性ホルモンは30代前半から分泌量がだんだんと減少してしまい、シワになりやすい体質になります。女性でほうれい線を気にし始めるのもこの頃が多いのではないでしょうか。

表情ジワ

普段の生活で口角を下げるような表情ばかりしていると、不機嫌な印象を与えるほうれい線ができやすいです。逆に、日頃から大笑いを続けていても笑いジワのようなほうれい線ができてしまいます。このように、顔の筋肉を極度に緊張させる状態が続くことで、表情ジワのようなほうれい線ができやすくなります。

年代別ほうれい線の原因

20代のほうれい線の原因

女性ホルモンが活発な時期なのでホルモンが原因ではありません。どちらかというと、20代での原因は外出頻度が高いことによる過度な紫外線が大きな原因です。海水浴、プール、野外での活動で紫外線対策が不十分だと肌の老化を早めてしまいますので、日傘や帽子、日焼け止めクリームなどで十分な対策を取ってください。

30代のほうれい線の原因

30代になると、女性ホルモンの低下が徐々に始まります。この年代になるとほうれい線が気になりだしたり、鏡を見て老けた印象にがっかりしたりする人も多いでしょう。しっかりと紫外線対策をしたつもりでも体質的なものが原因なので、適正な食事や睡眠など、内面からのケアをすることが大切です。

40代のほうれい線の原因

40代になると、皮膚のコラーゲンの量が20代の半分にまで著しく減少するといわれております。真皮層の7割はコラーゲンで占められうるおいやハリを保つ役目があるのですが、そのコラーゲンが不足することで、ほうれい線が出てきたり、肌のたるみやシワができたりするのです。

50代から60代のほうれい線

50代や60代に入ると更年期症状が始まり、今まで薄かったほうれい線も確実に深く溝ができてしまいます。さらに言えば、60代以降はコラーゲン不足に加え、新陳代謝の低下による肌の老化も出てきますので、ほうれい線も加齢にともないより深くなっていってしまうのです。

簡単にできるセルフケア

ほうれい線の改善には、紫外線の防止、定期的な水分補給、生活習慣の改善、保湿など、自分で予防や改善できる方法がたくさんあります。そこで、今回は自宅やあいた時間でも手軽にできるおすすめのマッサージとエクササイズをいくつかご紹介します。

マッサージをおすすめする理由

1日中活動して疲れてしまった肌をマッサージすることで顔の血の巡りをよくし、肌の状態を活性化させ、代謝を促進させることができます。また、肌のたるみや筋肉がほぐれ、ほうれい線の改善やうるおい、ハリの回復にも期待が持てます。

マッサージのやり方

ツボマッサージ

・巨りょう(こりょう)

小鼻の両わきのくぼみにありますので、指で軽く5回くらい押します。肌の皮脂分泌が活発になり、乾燥肌対策にもなります。

・地倉(ちそう)

口角の外側にあるくぼみです。指で軽く5回くらい押します。口角を上げる効果があり、シワを伸ばす効果が期待できます。

・下関(げかん)

耳の付け根から少し内側のくぼみです。そこを抑えると口の開閉時に骨が動くのが確認できます。ここを指で優しく上に持ち上げるようにマッサージします。すると筋肉が刺激され、顔のむくみやたるみ、シワが伸びる効果が期待できます。

リンパマッサージ

リンパを刺激して、新陳代謝の向上を狙います。

1)肩や首を数回回して、上半身のリンパの流れをよくします。

2)耳の後ろのくぼみを親指で上に押し上げて2、3回マッサージします。

3)ほうれい線からこめかみにかけて、2本の指でゆっくり滑らせるように5回程度マッサージします。

4)こめかみからあごにかけて2本の指でゆっくり滑らせるように5回程度マッサージします。

このようなマッサージを一日一回行うことで、リンパの流れや血行がよくなり、頬のたるみやほうれい線の改善が期待できます。

口内筋マッサージ

口の中に指を入れ、内側からほうれい線をなぞるように上下にマッサージします。口の内側の筋肉の緊張をほぐし、血行をよくすることで、ほうれい線の改善が望めるのです。

べろ回し

マッサージではなくエクササイズではありますが、舌回しもほうれい線の改善に高い効果があるといわれております。やり方は次のとおりです。

1)口を閉じたまま、自分の舌を上の歯と唇の裏に入れます。歯の表面を舌先でなぞるイメージです。

2)ゆっくりと舌を唇の裏を一周するイメージで時計回しに動かします。

3)同じように、次は反対に動かしてください。

ポイントとしては、慣れるまでは一日10回程度で十分です。だんだん慣れてきたら時計回り20回、反時計回り20回、合計40回を目安に続けてください。早い人ですと数日で効果が実感できるともいわれており、おすすめです。

まとめ

以上、ほうれい線の解消・予防に役立つマッサージ方法とおすすめのエクササイズをご紹介しました。1日中活動して溜まった疲労や環境の関係で、ほうれい線は消えたと思ってもまたできてしまうことが多いです。スキンケアを毎日行うのと同様に、マッサージやエクササイズも毎日コツコツ行うのが効果的です。血行が促進されているお風呂上がりなど、隙間時間にぜひお試しになってください。

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